平成17年山行実施報告

 

飯山観音から白山

  1月 8 日(土) 晴
メンバー:  L失澤、古森 小野 村上 本多郁 栗原 中村 国府田 堀内 片倉 宇野 
梅澤 三好     計13名
                                                                             一矢澤 記一        
今年の初例会は、飯山温泉奥に建つ長谷寺飯山観音を詣で、白山山頂から七沢の順礼峠への軽い山歩きになりました。飯山観音バス停より赤い橋を渡って桜並木の奥に進むと、江戸時代に再建されたという石灯ろうが並ぶ観音堂に着きます。二人の参拝者以外人影のない静かな初詣でした。縁結びの神様として有名ですが、皆さん何をお願いしたのでしょうか…。観音堂の裏より右の男坂

から白山神社を経て、展望台のある白山山頂へは少しの急な登りで短時間で辿り着きました。残念ながら雲が多いが、厚木市街や相模平野が眼下に広がって遠く相模湾が薄日に光って居ました。 
       
小さなアップダウンを繰り返しながら、展望が一番良かった物見峠で昼食にしました。風も無い暖かさの中、右手に江ノ島が浮かんで居ました。上古沢への道を分けて右に段差の大きい階段を下り右手にゴルフ場を見ながら竹林やクヌギ・コナラの雑木林を抜け広場になっている順礼峠に着きました。 
ここは七沢への尾根コースと沢コース、森林公園への三叉路です。皆さんと相談して直接七沢へ降りる事にし、鹿よけの戸をあけ民家を通って県道へ出て、ここで解散にしました。何人かが七沢温泉に向かいました。新年とはいいながら、歩き足りない例会でしたが、雑木林のきれいな可愛い山でした。桜のシーズンが一番賑わうそうです。

☆コースタイム  
飯山観音前バス停(歩9:40)飯山観音(9:50~10:00 )白山神社経由白山展望台
(10:35 ~50)物見峠(11:25 ~55昼食)順礼峠(12:40 )県道解散(13:00)

 

西上州 小沢岳

       平成17年1月29日(土)        
参加者/ L高柳、小野、栗原、片倉、本多(正)、宇野、梅沢、川端、原田、三好 計10名
         
― 原田 記 ―  
以前鹿岳から小沢岳を見ており、気になっていた山でした。タクシーを降りた七久保橋からウサギの足跡がいっぱいの、40センチの積雪の緩い上りの幅広の道を行き、登山口に着いたのが11時30分。 そこから、多少細くなった箇所もありますが、だいだい杉、檜の植林帯のトレースのついた楽な上り道。晴れた空に小沢岳や浅間山が見えてきます。頂上手前の坂を一頑張りであまり広くないけれど、蕾をつけたアセビの木の多い展望の良い山頂に。       浅間山、鹿岳、荒船山、鼻曲山、烏帽子岳などが見えます。南の山脈も見られましたが,山座同定するほど知識がなく残念。あり難いことに手袋も要らないほどの暖かさ。昼食後同じ道を下山。        
登山口に14時30分着。七久保橋で呼んでいたタクシーに乗り下仁田へ。雪山の陽だまりハイクといった山でした。
なんじゃい(南蛇井)という駅名を知ったり、下仁田こんにゃくと言っても実は赤城で栽培している、上信電鉄は赤字だなどなど平和タクシーのドライバーさんから地元ネタを得たり、5,6軒しかないという七久保のご婦人から住めば都だよ、なんていう言葉を聞いたり、そんなプラスアルフャ-も記憶に残る今回の西上州行きでした。でも、やっぱり最後に言います。西上州、本当に遠かった。





 
 
 
 
 
 
 
☆コースタイム            
下仁田駅(10:22~10:30)七久保橋(10:50)登山口(11:30~11:35)小沢岳
(12:40~13:10)登山口 (14:00~14:05) 七久保橋(14:30タクシー14:40)下仁田駅(15:00)

☆タクシー 下仁田駅 → 七久保橋 1台 約2,800円

 

南高尾山稜

        平成17年2月 6 日(日) 快晴      
参加メンバ-  L本多 八木 堀内 片倉 東演 吉田(博) 清水(ふ) 宇野 川端 白井 三好    計 11名
                                                                      -本多 記-
快晴、微風まさに典型的な冬晴。気分爽快。      
京王線高尾山口駅に降り立つとほとんどの人が定刻前に集合していました。好天に誘われたか“相模湖“ 行の神奈中バス停前には大勢のハイ力-が集っていた。        
10分遅れのバスに乗り大垂水にて下車、そこで支度をし登山道に向かった。      
日陰のため登山道入口及びその近辺は部分的に凍結していますが、アイゼンを必要とするような状況にはありませんでした。このコースは三沢峠まで“関東ふれあいの道”として整備され道標も比較的によく備えられている。雰囲気がよい雑木林の中最初の小ピ-クが大洞山(標高5 3 6M)で次の中沢山山頂には観音菩薩像がまつられている。ここから10分程歩いたところが本コ-ス屈指の眺望が得られるポイントで眼下に津久井湖が広がり、遠くに目を転ずると手前に石老山その向こうに大山、塔ノ岳、蛭ガ岳、大室山の丹沢山塊がさらに秀麗な富士山が一望出来る。
     
時あたかも丁度12時、ここで昼食と当初から予定していたが、だれしも思いは一緒で既に路傍のベンチは超満員。しかたがないので少し先に行った黍光寺山の山頂にしようかと思い惑っているうち幸い先客組が席を開けてくれ、ここで首尾よく昼食がとれました。
       
三沢峠から尾根どおしに階段道をまじえながら下がり、小ピ-クを越えひと登りしたところが草戸山で“松見平休憩所“ とも呼ばれ高床式のあずまやが建っている。 ここからも眼下に城山湖が見え、八王子市街や横浜のランドマ-クタワ - まで見渡せる。        
3時過ぎに全員無事高尾山口駅前に下山でき、文字通り陽だまりハイクを堪能する一日となりました。


☆コースタイム  
大垂水バス停(10:3 0/10:3 5)大同山(11:0 5/11:15) 中沢山
(11:4 5/11:5 0)津久井湖展望台(12:00/12:3 0)泰光寺山(12:5 5/13:0 0)
草戸山〔13:4 0/14:0 0) 高尾山口駅(15:15)

☆費用        
交通費 高尾山口駅 一 大垂水バス停 2 4 0 円/人

 

竜ヶ岳

       平成17年2月20日(日) 天気 晴れ後曇り      
メンバー  L  八木 小野 本多(郁) 中村 国府田 片倉 本多(正) 吉田(博) 宇野 
梅沢 川端 三好 マキ(体験山行)  計 13名                                                                                                                                                     八木 記      
登山日の前々日から降っていた雪は、前日の夕方には雨に変わったと、タンクシーの運転手が言っていた。今日は、天気予報では晴れのはずである。13名を乗せた車3台が、竜ヶ岳の登山口に近づくにつれて、富士山にからむようにつきまとう雲が切れ切れになり、その裂け目から山肌を覗かせてきた。それも見る見るうちに、大きな雲のかたまりから幾つにもちぎれて、ちらばるように富士山から離れていった。見上げる空には青いものが見あたらず、全体に明るい光を宿した白っぽい色が一面を覆っていたが、亀裂が生じるとたちまちに青空が広がりそうな薄い雲である。端足峠から竜ヶ岳に登る当初の予定を変更して、メインコースを辿ることを電車内で決めた。端足峠に向かう山道も道筋ははっきりしていて戸惑うところはないが、もともと頻繁に歩かれている様子もなく、ましてや雪も降ったばかりでもある。タクシーから降りて思い思いの身支度を整え、それこそ身をおどらせて雪の中に入りこんだと言う表現がふさわしいほど周囲は真っ白である。東海自然歩道 に竜ヶ岳の道標を見のがさないようにして歩を進めた。降ったばかりの雪の中にもしっかりと踏みしめていった足跡が残っている。本栖湖湖畔には登山者用の大きな駐車場があり、車が数台停まっているのを見かけて、一人ほくそ笑んでいたのである。今日は先行者の足跡を辿る気軽さも手伝って、いっきょに足運びも快適になった。雑木の中にさまようような気分を感じながら歩いて、ややもすると尾根筋のはっきりしてきた杉林の中に入る。しばらくジクザクに歩き、道に急な傾きを感じて辺りに目を配らせれば、アカマツと雑木の疎林が周囲を包んでいる。まばらに立つ木々の間にやわらかな陽射しが通って、足元の雪を眼が痛くなるほど照らしていた。真っ白な雪が帯になって山道をはっきりと区別し、その雪も湿気が含んでいてスリップする心配もないほどであるが、道そのものは急坂を呈しているので早々とアイゼンを装着した。高度を上げるに従って、本栖湖の北側の山塊も競い合うように黒い頂を伸ばしているが、その奥の白い峰々の南アルプスが遥かに凌いでそれらの山々を峻別していた。北側の仰角に挟む黒っぽい地平線と灰色の雲の間に、帯状に広がっている青空に南アルプスと八ヶ岳をはめこんでいた。八ヶ岳の天を突く尖鋭さに息を呑み、南アルプスの厖大な容量にただただ圧倒された。その対峙している様は、あたかも絵葉書でも見ている思いである。木々の枝に邪魔されて爽快な展望とは言えないが、一挙両得の贅沢な眺めに足運びに俄然軽さを伴ってきた。笹が目立って間もなくすると、行く手の方向に山の陰になっていた富士山が突然その山容を現した。南東の空には一片の青い空もなく、さながら灰色のキャンパスに幾本もの黒い筋を山肌にとどめながら、稜線の白い縁をくっきりと際立たせていた。一つ目のピークを越えていったん緩やかに下降し、さらに登り返すと石仏のあるピークである。石仏は木を格子に組んだ中に数体安置してあり、そのかたわらにあずまやも立つ絶好の休憩地である。ここから竜ヶ岳の山頂まで一時間とはかからない。竜ヶ岳の方向を見上げると、笹原の山の斜面に白い筋のジクザクの突端まで見えるが、山頂はそこから道を西に変えてしばらく歩いた先にある。富士山の南面から、何やら不穏ならぬ滝状の雲が行方を窺うように止まっていたが、次第に北側にその端を延ばしてまたたく間に富士山を隠してしまった。竜ヶ岳に登る目的は、言わずと知れたことで富士山、南アルプスの展望に浸ることである。八ヶ岳は、山頂の北側にある木立に邪魔されて見えなかったはずである。従って八ヶ岳は本栖湖に向かう分岐で見納めである。山頂の全開に広がる展望をひたすら当てにして登り進めてきたが、天気は急変の兆しを見せ始めている。真上に広がっていた青空もいつしか雲にふさがれ、ガスもやぶから棒にまるでカーテンでも引くように竜ヶ岳を南側から包んでくるのである。山頂を目の前にしてタッチひとつ差の小憎らしさで視界はゼロになった。せめて木々の間からでも、雲ひとつない八ヶ岳をカメラで納めておくべきだったと後悔しきりであった。本栖湖に下る分岐では既に山頂付近は雲がたなびくように浮かんでいた。計ったような山の天気のしわざに呆れたが、こればかりは人知の及ぶところではない。暖かい身なりで昼食を済まして広い山頂を歩き回ると、端足峠の道にはまったくトレースは見あたらなかった。場合によっては、端足峠を下ることも念頭にあったからである。40分も山頂に止まっていたが、ガスの晴れる見込みなど期待できそうもないので、展望の望めない密集した雑木の中に道が続いている本栖湖に直接下る道を進んだ。新緑、紅葉の時期にはいやがうえでも足を運びたい道である。木立の 間から本栖湖が広がっているのが見えるが、その湖面には青空を映して狐に包まれた思いをした。本栖湖周回道路に下って振り仰ぐと、果たして山頂付近だけはガスが覆っていた。
 
☆ コースタイム    
登山口10:10  一つ目のピーク11:05~11:15  石仏11:40~11:45 本栖湖分岐12:25  竜ヶ岳 12:35~13:15  本栖湖分岐13:20 本栖湖周回道路14:15
 
☆ 費 用          
タクシ代 ¥3400(一人につき)

 

伊豆ヶ岳から子の権現

        平成17年2月27日      
参加者 L 栗原  斎藤 高橋 堀内 本多(正) 吉田(博) 清水(ふ) 宇野 梅沢 三好                                                                              -三好 記-  
朝起きたら冷え込み厳しく、今日一日の快晴を思わせました。9時05分、正丸駅に全員揃い、顔見知りということで自己紹介無しで、すぐに出発、駅右の階段を下り、ガードをくぐり、大蔵山集落への道を歩くがすでに雪があり、9時50分には全員アイゼンをつけました。 正丸峠と伊豆ガ岳への分岐で、今日は伊豆ガ岳への近道を登るということ、雪の中少し急なのぼりに、呼吸がゼイゼイして、尾根道に到着、そこからまた登りと、鎖場には11時前に到着しました。鎖場で登る人と女坂を行く人に分かれました。雪の中の鎖場、中々体験の出来ない事でしたが、手が冷たく、恐かった。長い鎖場だったらどうなったことやら、他の登った人達も同じように感じたでしょうか?        
伊豆ガ岳山頂には11時15分到着。沢山の人がいて人気の山ということがわかりました。風もなく、暖かい中お昼にしました。11時45分出発、目指すは天目指峠から子ノ権現です。        本で見ていたら、子ノ権現へ通じる尾根コースは、奥武蔵銀座といわれるくらい、昔から歩かれていたそうです。古御岳-高畑山-中ノ沢ノ頭のコースは、雪道ありぬかる道あり、いきなり急坂ありとアップダウンの多いコースで、神経も使いました。        
1時40分、子の権現へ行くことに決定。1時間の登りでしたが、急登で南斜面ということもあり、汗だくになりました。        
子ノ権現に2時40分到着、各自お参りしてすぐに出発、浅見茶屋への下りで、福寿草を見るのが目的でしたが、引き返して見なければわからないほど、雪の中に、けなげに咲いてました。その先の民家に沢山の福寿草が咲いていてカメラへ収めました。        浅見茶屋から吾野駅まで1時間位、電車の時間も迫っているということで、大急ぎでした。 子ノ権現でお一人先に帰られ、電車の中で合流というハプニングもありましたが、4時20分の電車で帰路の着きました。


☆コースタイム    
正丸駅(9:05)鎖場(10:45)伊豆が岳(11:15~45昼食)古御岳(12:05)高畑山
(12:42~55)天目指峠(13:35)子ノ権現(14:40~50)浅見茶屋(15:25)吾野駅(16:15)
     
☆費 用          
池袋 正丸 650円   吾野 池袋 580円   池袋起点 計 1,230円

 

西丹沢 ミツバ岳

3月27日(日)快晴
メンバー:L矢澤、小野、栗原、中村、国府田、本田(正)、中出、梅澤、川端、鈴木 計10名                                                                         

-矢澤 記-  


丹沢湖岸のいくつかの橋を見送って、滝壷沢橋を渡ったところで、タクシーを下車。右手の白い手すりが登山口です。登り始めてすぐ、左右に分かれた分岐で担当の判断ミスで右手の沢筋に入りかけて何人かが戻るのに苦戦しました。尾根に出てからは、自然林と植林の境をひたすら急登。この登りがきつかったですね。800m近くで北に進路を変え、鹿用フェンスに沿って登り始めるとミツマタの林が現れます。ほどなく三角点のミツバ岳につけば、真白き富士とミツマタの花の群落が迎えてくれました。 
残念ながら時期が早く、ほとんど白い蕾のままで一面の黄色いミツマタを期待していたのに、本当に残念でした。山頂で昼食後、権現山へ 平尾根を北東に向かうと左側の斜面に見事なミツマタの大群落があります。 満開だったらすばらしいでしょう。もうこの辺りか
ら富士は見えず、桧林の中にミツマタの林が続いて います。権現山へはまたすごい急登でさすがにこたえました。二本杉峠へは山頂より少し戻り、北の尾根を下ります。すべりやすい落ち葉の急坂で神経を使いました。 峠に着いた時は、皆さんもう屏風岩への登りは止めようとの話しになり、このまま、細川橋へ下りる事にしました。 峠からはよく整備された歩きやすい道でここにもミツマタの花が点々と続き、標高が下がったせいか、黄色の花がたくさん見られ楽しめました。 茶畑が表われ県道に出ると細川橋バス停でここで解散しました。

 
★ コースタイム 滝壷沢橋(歩、9:15)ミツバ岳(11:00~11:50)権現山
(12:55~13:05 )二本杉峠(13:45)細川橋バス停(14:50)

★タクシー 新松田駅→滝壷沢橋       1台 約6,500円


 

観音岳

 平成17年4月10日(日)  晴れ      
メンバー: L高橋、  大田、宇野、梅沢、清水(ふ)、三好、東濱、小野、小林、白井         計10名                                                                              

-白井 記-        
西武秩父駅から途中小鹿野役場でバスを乗り換え、馬上へ。歩き始めると程なくカタクリ自生地に到着。北向きの斜面一面に咲き乱れる無数のカタクリの花に圧倒された。雪解け直後の低山に慎ましやかに可憐な花を開いているイメージが有ったのだが・・・。山菜図鑑の記述「葉や花をおひたし、酢の物にすると美味しい」や、嘗て「片栗粉」をジャガイモではなくこの植物の根から採っていた事などを考えると本来群生し易い植物であるのだと納得した。        
カタクリ自生地のある殿谷戸集落と赤平川流域の岩殿沢集落を結ぶ山道を30分ほど辿ると牛首峠に着いた。巨岩が真っ二つに割れた間を登り
、稜線に出ると思いがけずアカヤシオが目に入った。今年は雪が多く山の植物の生育が遅れ気味で、期待していなかった分皆感激した。      
更に、稜線上を進み日尾城址に。「日尾城址の碑」が建つここは鉢形城主:北条氏邦の筆頭家老:諏訪部遠江守定勝の居城で、甲斐武田勢の侵入に備えた城であるとの事。周囲は赤松に囲まれ、碑のすぐ脇に昨秋の台風で折れたと思われる赤松の老木が、痛々しい姿をさらしていた。
       
なだらかな稜線は、観音山頂の手前で絶壁となる為、登山道は山腹を右から巻く形となる。それでも最後はジグを切ったなかなかの急登であった。山頂は低い雑木に囲まれてはいるが、この季節まだ葉が茂っていないため、展望が良く開け両神山や西上州の山々が見渡せた。ここで、高橋リーダーの最新兵器「携帯サイトGPS」が初登場。iモードの携帯電話と接続して、現在地、移動の軌跡などが正確にわかる優れもの。高橋さんの最新の情報機器に果敢に挑戦していく姿勢には、いつもながら頭が下がります。
ここから当初の31番札所観音院へ下る予定を変更して、東の鞍部落葉松峠へ緩やかに下って行った。落葉松峠から「みどりの村」への道は、所々現れる礫岩層と砂岩層が交互に重なる切通しを観察、タチツボスミレ・ホトケノザ・ヘビイチゴなど春の草花を楽しみながら下りた。      
天候に恵まれて多くの花を目にし、春の訪れを十分に満喫出来た山行であった。
 
☆コースタイム 
西武秩父駅(発8:30-着9:40)馬上バス停(発9:50-着9:55)カタクリ自生地
(発10:15-着10:40) 牛首峠(発10:50-着10:55)日尾城址
(発11:00-着11:45)観音山(発12:20-着12:45)落葉松峠 -みどりの村
(着13:10)-滝原団地前バス停(着14:00)(発14:30-着15:10)西武秩父駅

 

上州三峯山

 平成17年4月17日(日) 日帰り 晴れ      
メンバー (L)魚津  広瀬 高橋 国府田 本多(正) 東濱 宇野 梅澤      計 8名                                                                              -魚津 記-  
快晴の登山日和である。電車が沼田に近づくと満開の桜が我々を迎えてくれた。      
後閑駅で予約しておいたタクシーに乗った。舗装された立派な林道は、殆ど車は走っていない。表参道で下車、軽い準備運動をしてから歩き始めた。コンクリート道の急な坂を登り、小さな祠の所からは大きな石がごろごろした道をスミレの花を見ながら進んだ。不安定な石の階段を登ると河内神社である。  
この神社の直ぐ上にはハンググライダーの飛び場がある。のぼりは垂れ下がって無風状態を示しており、風の変化を見ながら飛び立っている。真っ直ぐ成長した赤松の林が続く。三峰沼分岐を左に曲がって下ると雪道になった。小川には点々と小さなミズバショウが顔を出し、清楚な花も見える。三峰沼で休憩をとった。フキノトウを採る人もいる。沼には大きな緋鯉が沢山泳いでいる。        
ミズバショウの咲いている別の小川の脇を登り、三峰山に向かった。      
登るにつれて段々と雪道の度合いが増えて来る。風も強くなり寒く感ずるようになった。       頂止直下のカタクリの咲く斜面にも雪が多く、カタクリの葉も少ない。蕾を3個見つけることが出来た。頂上からは白く輝く谷川連峰や上州武尊山等が美しい。
強風の当たらない木の陰で昼食にした。  
帰りは同じ道を、三峰沼行きは省略して下った。表参道に予定より20分前に到着、丁度到着したタクシーに乗り、駅に向かった。



☆今年の筑波山は寒いためか花の開花が2週間以上も遅くなっています。三峰山の花に不安を感じていましたが、ミズバショウの花とカタクリの蕾が見れてほっとしました。

 
☆コースタイム 
表参道登山口(9:50~10:00)河内神社(10:15~l0:20)三峰沼分岐点(10:35)三峰沼(10:45~10:55) 分岐点(11:25)三峰山頂上(12:30~13:05 昼食)表参道(15:00~15:05 車)後閑駅(15:25~15:58 電車)

☆ 交通費    
タクシー 後閑駅→表参道登山口、行き;¥3,540(1台)、帰り;¥4,180(1台)

 

大持山

 
平成17年4月24日(日)     天気 晴れ    
メンバー  L  八木 大田 斉藤 高橋 本多(正)東濱 原田 三好 大貫(体験山行)        計 9名
                                                                                三好 記 
お天気朝から快晴、木々の緑がまぶしい!西武秩父駅9時集合でしたが、特急券買い遅れた大田さんを待ってから、タクシー2台に分かれ乗りました。     
   
今日は体験山行の方がお2人いらっしゃるとのことでしたが、大貫さんのみでした。 タクシーに乗る事30分,浦山大日堂のところから、少し引き返し自己紹介のあと10時出発、いきなり急登です。足が慣れてないせいか、いやだな~と思いながら、尾根づたいの登り,登りの1時間、快晴でしたが、雑木林のせいか、それほど日差しは気になりませんでしたが、暑いことは暑く,頂いた果物の美味しかったこと。        
「まだまだ登り?引き返そうかな」の声もある中、しんどいのは自分だけじゃないんだと思いながら、去年の上州武尊山で足が攣った事を思い出したりして、、、。枯葉が少し登りづらく、寒いところなのでしょうか、まだ木々は芽ぶいていませんでした。小鳥博士の原田さんに小鳥の名前教わりながら、、。
11時35分、大持山手前の1110mの広々としたところで、お昼になりました。        
暑くて、きつい登りだったけど、やっぱり山は気持ちいいね~といいながら。        
お昼のあとめざすは大持山です。かたくりの花の葉だけが、あちこちにありました。      
寒いせいか、咲いているのは数個のみ、一斉に咲いたら見事な景色でしょう。登ること25分ぐらいで頂上に着きました。
以外と広く、数人の登山者もいました。あたりの山々を見渡し記念撮影し、妻坂峠に下りました。 ずっと登りだったせいか、下りは道もきれいでながめもよく、みなさんもホットされた様子でした。 南斜面のせいか、あちこちかたくりの花が咲いていて、心なごませてくれました。 お花は少なかったけど、スミレだけでも、5種類咲いていたそうです。      
山中からバス停まで舗装道路を歩くこと50分でしたが、数人に分かれ、おしゃべりしながらの楽しいひとときを過ごし、バスに乗りました。

☆ コースタイム         
登山口 9:50  尾根に取り付く 10:05  送電線鉄塔 10:20~10:25  焼山 
10:45 1142mのピーク 11:35~12:10 大持山 12:30~ 12:50  分岐 
12:55  妻坂峠 13:35~ 13:45    山中 14:05~ 14:20  名郷 15:05

☆ 費  用               
タクシー代 ¥ 810(一人につき)

  
 

西上州 烏帽子岳・諏訪山・笠丸山

 平成17年5月3日(火)~5日(木) 

参加者 大田(L) 中村(烏帽子岳・諏訪山) 国府田 本多(正) 高橋(諏訪山) 清水(裕)(烏帽子岳)     東濱(諏訪山) 宇野 梅澤 白井(烏帽子岳・諏訪山)  三好 鈴木 括弧なしは全行程参加者                                           計12名

5月3日(火) 晴れ  シボッ沢~烏帽子岳  
三連休の初日の東京駅は、それ程混み合っていなかった。東京駅から、本多さん、宇野さんの3人で乗り合わせた。途中の大宮駅で白井さん、鈴木さんが乗り込んで5名で高崎まで向かった。高崎から上信電鉄で下仁田に向かうがここで5人が合流した。下仁田駅では予約していたタクシー2台で登山口のあるシボッ沢に向かった。タクシーの車窓から見た烏帽子岳の頂上付近は、ヤシオツツジが一杯に咲いていた。やがて登山口に到着したが、登山口でマイカーで先に来ていた清水(裕)さんも合流し、11人全員が揃って登山を開始した。

足元で咲いているスミレやハシリドコロ、シロバナエンレイソウ、水色のエンゴグサなどを見ながら進む。11年前も同じ頃に登山したのだが、人の後について登ったためか余り記憶がない。沢筋を離れた頃から滑りやすい急登が続き、落石に注意しながら登ると、やがてアカヤシオの咲くコルに到着した。コルからはずっと満開のアカヤシオを見ながらの登りであったが、15分程度でマルに到着した。マルでは多くの人が昼食休憩をしていた。

ここから烏帽子岳に向かって下るつもりであったが間違ってそのまま直進してしまい、食事をしている男性から「天狗岩まで行くのですか」と尋ねられ、行き過ぎに気が付いて少し、戻った。マルの方が標高が高いので、急斜面を注意しながら下ると、コルに出た。ここからはそのまま直進して登ると烏帽子岳の頂上に行くが、左折して下ると、シボッ沢への下山道となり、右側にトラバース気味に行くと天狗岩へ道が続いていた。そのまま直進し、右に回り込んで急坂を一気に登ると、すぐに烏帽子岳の頂上であった。        
あまり広くない頂上では既に10数人が食事中であった。360度が見渡せ、目印となる浅間山を見付け、山座同定を楽しんだ。我々もここで昼食を取り、12時45分、山頂を後にし、コルからマルに戻り、同じコースで下山した。分岐からはすごく急な坂道で滑りやすく、小石を落としそうになり、ヒヤッとする。途中で、頂上で一緒だった安中市の中年男女3人のパーティが足取りも軽く、我々を追い抜いていった。急坂を終えて、登山口までは新緑を楽しみながらゆっくりと下り、2時半頃、登山口に 無事に下山した。やがて頼んでいたタクシー2台が到着し、車で来た清水さんと別れて、本日泊まる民宿「清流荘」に向かった。
                                 (記 大田)

5月4日(水)  晴れ 諏訪山  
清流荘の車2台に分乗し10分程で浜平鉱泉の集落に着いた。宿の若主人が、「登山口の入口が間違えやすいから」と車道から少し入った神通川沿いの登山口まで同行してくれた。

この川に掛かる木橋は所々朽ちている小橋で、足を踏み外さないように結構気を遣いながら渡った。湯の沢沿いの道をしばらく進んでいく。はしご、丸木橋が連続するが比較的良く整備された道であった。目に付く花も多く、「ハシリドコロ」「シロバナエンレイソウ」「エイザンスミレ」「ヒトリシズカ」「ニリンソウ」。食べられる物では、「シドケ(モミジガサ)」「ミズ」「ヤブカンゾウ」。「シドケ」以外は未だ小さく、5月の末辺りが収穫の適期だろうか。「高級山菜(デパートの地下で小さな束が800円)シドケは、下山しながら採って帰れば良いか」と手を出さず、ひたすら進んだ。沢を離れて新緑のまぶしい雑木の急な斜面をジグザグに30分ほど登ると、正面に「諏訪山」が望める稜線に出た。休憩後さらに10分程で「湯ノ沢ノ頭」に着き、楢原からの道と合流。ここからは、風通しの良い明るい尾根道を進んだ。稜線上に小ピークが幾つか見え、厳しいアップダウンを覚悟したが、ほとんどが巻いているのでアップダウンも無く快適。やがて、トタン板で囲 われた物置のような避難小屋に着いた。雨風が果たして凌げるのか、心配な造りの避難小屋である。ここからきつい登りが始まった。木の根をつかみ、アルミの2連梯子、鉄梯子の助けを借りて岩場を登って行った。緊張の連続だったが、時折立ち止まってアカヤシオやヒカゲツツジを愛でる余裕が有ったのは、天気が良かったからだろう。大きな岩峰を回り込んで、登り切ったところに赤白の旗と石に囲まれた祠が置かれていた。ここが「三笠山(下ヤツウチグラ)」山頂。四方見晴らしが大変良いのだが、太陽の光をさえぎるものが全く無い。「暑い暑い」と言いながら昼食を慌ただしく摂り、ザックと中村さんをデポして「諏訪山」に向かった。アカヤシオの 咲き乱れる岩稜を途中ロープを伝いながら登る。所々展望が開けた箇所があり、東方向に両神山、二子山が見渡せた。三笠山を出て30分、諏訪山頂上に着いた。木立に囲まれた山頂には1549mの標識があり、とりあえず証拠写真を撮った。この写真にはデポしてきた中村さんの他に高橋さんが写っていない。高橋さんは、本隊より前に独り三笠山を出発して疾風の如く駆け登り、既にこの時には三笠山頂に駆け戻っていたのでした。帰路は、岩場の下りに注意をしながら「湯ノ沢ノ頭」分岐まで下った。分岐手前で休憩を取っていたメンバー2名が、道を外れて一時行方知れずになりかけたが、すぐに間違いに気づいて事なきを得た。分岐からは、今宵の宿がある楢原に向かう尾根道を下った。登山口のお堂の前に引かれていた沢の水が、渇ききった喉に大変美味であった。
(記 白井)

5月4日 晴れ 笠丸山
西上州連休登山3日目も良いお天気に恵まれる。登山口からすぐに登りとなる。ヤマツツジ、キバナウツギ、ヤマザクラが新緑の中ちらほら咲いていてとても気持ちがいい。

笠丸山への登りは階段状の道が続いた後、足場のない急なずるずる道になり、気を抜くと滑り落ちそうで慎重に歩く。とりあえず地蔵峠、と思っていると、登りついたところに笠丸山の標識があり、いつの間にか頂上に到着。「これだけ?」と思ったが、お楽しみはまだこれから先ぞくぞく現れた。

頂上で会った地下足袋のおじさんに下りは向こうの道の方がいいと教わる。どうやら地蔵峠はそちらの道らしい。      
名残りのヒカゲツツジ、アカヤシオ、の咲く明るいやせ尾根をたどり、もうひとつのピークへ(こちらが本当のピークでした)。展望が大きく開け、遠くの春の山々の色合いがやさしげでとても美しい。

下り始めはロープの急斜面。途中、登ってくる人がこの先ツツジがきれいと教えてくれる。道の両側にはヤマツツジ、ミツバツツジがまだ蕾で、これからの晴れ舞台を待っている。急に人が多くなったところにツツジの群落があり、山の斜面にたくさん咲いている。

地蔵峠からの下りは沢沿いになり、多くの花々を見ることが出来大満足する。ニリンソウ、ヤマブキソウ、シロバナエンレイソウ、ハルリンドウ、フタバアオイ等々、写真を撮っていると遅れてしまう。急いで追いつきまた遅れる、を繰り返す。そして、まだ登り始める人がいるころ、昼前の早い時間に登山口に皆無事に到着した。

笠丸山は、「小粒でぴりり」という印象でした。小さな山でも面白さたっぷりの良い山でした。上州の山の楽しさを満喫できました。            (記 鈴木)

☆コースタイム 
3日       登山口(10:00)コル(11:17~30)マル(11:45)頂上(12:05~45)コル(13:16)登山口 (14:30)
 
4日    浜平登山口(7:05)諏訪山を望む稜線部(8:54~9:05)湯ノ沢の頭(9:11)
避難小屋前(9:55~10:05)三笠山(10:40~11:20)諏訪山(11:50~59)三笠山(12:25~35)避難小屋前(13:15)湯ノ沢の頭(14:00~10)楢原登山口(16:05)  
5日    乙母神社登山口(7:30)笠丸山北峰(8:50~55)南峰(9:05~20)地蔵峠(9:53~10:03) 地蔵峠登山口(10:40)乙母神社登山口(10:50)

☆費用     
高崎 → 下仁田             1,080円(上信電鉄)    
下仁田  →  シボッ沢          4,260円(タクシー)    
シボッ沢 →   民宿「清流荘」      5,940円(タクシー)    
民宿「清流荘」 → 浜平登山口      3,000円(民宿の車)    
住居附登山口  → 西武秩父      15,000円(ジャンボタクシー)    
民宿「清流荘」                        6,830円(2食付)    
民宿「ときわ荘」             6,300円(2食付)

 

三頭山

       平成17年5月15日(日)天気 曇り時々弱い雨のち晴れ      
 メンバー L八木  高橋 本多(正) 清水(ふ)  計 4名
                                                                        ―八木 記―  
予定より早い時間に出発する臨時バスに乗って、上野原駅前を出発した。坪山人気のあおりである。ヒカゲツツジの咲く時期は過ぎているはずであるが、あいかわらず坪山に向かうハイカーが多い。終点の飯尾バス停に降りたのは、他のハイカーを含めて7人である。一人は長作に向かっている。行く手に女性二
人いるが、三頭山へ登ると言っていた。一般コースとは言えないだけに、なるほど格好からして堂に入っている。右に左に畑を見ながら二度ほど沢を渡り返して草むらの道をゆるやかに登り、まもなく植林の中に入って、溝状に山をうがった所が大羽根峠である。振り返った南面には、山と山に挟まれたV字の間に重々たる山の連なりが見えた。右側の植林の尾根をジクザクに歩き、はっきりした道はそのまま山を巻いているが、右側の薄い踏跡に向きを変えて尾根筋へと辿った。左側の植林の尽きた先には、まばゆいばかりの若葉がはみ出して心ときめくが、道はあいかわらずの急登である。空を覆っている若葉の広がりから、まもなく伐採地へと飛び出した。東に位置する奈良倉山、尾根続きの大沢山の険阻な勾配、牛飼尾根、神楽入尾根などを前面に配しての展望を得ながらしばし休憩を取った。薄曇のぼんやりとした空だったが、時おり薄い雲をとおして陽射しが洩れ山肌の淡い緑をくっきりと分けていた。        
間もなく954mのピークの大羽根山であるが、樹木の葉の美しさにうつつを抜かしているうちに通り過ぎてしまった。若葉の匂いが立ち込める中、足元の草むらも茂り合っているが、道は何の不安を覚えないほどはっきりしている。季節柄、樹木の美しさは申し分ないが、何かひとつアクセントに乏しい。ツツジ類をほとんど見ないのである。緩やかな道と小さなピークを繰り返しながら登っているが、木々越しに大きな大沢山が目に映る頃に、段を重ねたピークを幾つか越えて一息付いた。ここから道を幾らか北の方向に代えて、露岩が目立つ頃には大沢山への急登になる。岩まじりの道はほぼ直登と言ってよいが、木の幹に掴まりながら身体を押し出すようにして登った。満を持したようにツツジも見られるようになったが、すでに見頃の時期は逸している。主稜線に入ると山の雰囲気を一変させた。なにしろハイカーが多い。大沢山から富士山が望めるのだが、遠くの山は雲にすっぽりと隠れている。大沢山から気持ちの良い尾根道をゆるやかに下ると三頭山避難小屋が建っている。ここから木段の急な登りを経ると三頭山である。昼食のタイミングを見計らったように正午に着いた。ベンチに座って昼食を摂ったが、山頂を見渡すと人で溢れかえっている。しばらく山頂にとどまっていたが、それにしても鶴峠から登ってくる人は見かけないし、下る人も二人見ただけである。ほとんどの人は都民の森から往復している様子である。大沢山まで戻って尾根続きの西原峠に向かった。西原峠から数馬へ下るのが今日の予定である。伐採地を過ぎた頃から弱い雨が時おり降っていたが、又木々の葉を叩いている雨の音がする。 すぐ止むので気にも留めないで歩いたが、足元にこぼれるような陽射しが落ちて振り仰ぐと、雨に洗われた真っ青な青空に、木々の葉がまぶしいほどの緑を映していた。下るにつれて青い空も一面に広がりつつあるが、それにつけても青葉のトンネルはまことに気持ちが良い。しばらく下降線を辿っていた道もなだらかになり、その延長でもあるかのようなピークが槇寄山である。南面が開けており、先鋭な坪山や、北峰から権現山へ連なる稜線がはっきり見ることができた。槇寄山から一旦下った鞍部が西原峠である。窪地の道をしばらく歩いて民家に出ると仲ノ平バス停は近い。

☆ コースタイム       
飯尾バス停 9:05  大羽根峠 9:25~9:30  伐採地 9:50~10:00  大沢山 11:25~11:35   三頭山 11:55~12:30 大沢山 12:50  槇寄山 
13:45~13:55   仲ノ平バス停 14:50 

 

新会員歓迎山行/根本山

    
平成17年5月21日
メンバー:L高柳、 広瀬、小野、斉藤、高橋、国府田、八木、本多(正)、吉田(博)、宇野、梅澤、白石、白井、原田、成田、計15名
                                                                                                 ― 高柳 記―  
新会員の成田さんを歓迎するため14名が参加した。東武線 新桐生駅に集まり車で登山口まで入る。不死熊橋(ふじくまばし)で各自名前だけの自己紹介をして歩き出した。「中尾根コース」の標識に導かれ登っていく、雨男のわたしには珍しく今日は好天に恵まれ、汗ばむほどである。尾根に近づくにしたがいツツジ、アカヤシオが見られるようになり、尾根にでると涼風が吹いていて西斜面は花いっぱいであった。新緑を背景に真っ白のシラネヤシオが美しい。
根本山山頂には12時25分に着き、すぐに「お汁粉調理」にとりかかる。各自が背負ってきた材料をとりだし、すいとん入りお汁粉ができた。すいとんを入れると、とろ味がでるのがポイント。これに漬物が美味しくよく合う。
食事が進んだころを見計らい、あらためて自己紹介を各自がする。静かな笑顔が印象的な成田さんの休日は水、土曜日とのこと。土曜日の山行計画を意識しなくてはいけない。食事時間を1時間10分とり山頂を1時35分に出発した。
山頂からの下りは急であるが間もなく緩やかな尾根道に変わり、笹の道をのんびり歩き、少し登ると熊鷹山頂である。白、赤、薄紅色のツツジやヤシオの花ざかりの山頂で、花に囲まれた櫓に登り、上からの眺めると春霞の中に日光方面の山並みがただよっていた。山頂からは西に真っ直ぐに下り、林道にでてからは各自会話を楽しみながら不死熊橋に戻ると依頼してあったタクシーが待っていた。

新会員歓迎山行ということでその意味を理解し、多くの参加者を得たことに感謝します。列車が浅草駅発の東武線ということもあり、通常の会山行では参加されない会員も、朝4時に起きて電車に乗り、あるいは車ではるばると参集していただきました。諸般の事情により今回参加されなかった方も、次回の参加お待ちしております。

☆コースタイム 
新桐生駅(9:18~9:30タクシー)不死熊橋(10:20~10:25)根本山(12:25~13:35)熊鷹山(14:35~14:50) 林道(15:15~15:20)不死熊橋(16:10タクシー)新桐生駅(16:55)
☆タクシー   新桐生駅→不死熊橋 約¥6,300(1台) 

 

雨降山 権現山

 
      17年5月28日      
 参加者 L 吉田博美  廣瀬 小野 中村 高橋 八木 本田(正) 宇野 大貫 成田   
計 10名
                                                                            - 吉田 記 -        
猿橋駅の階段を下りていくともう全員揃っている。バスの時間までは30分程あるのでタクシー2台に変更、浅川までは25分。予定より1時間ほど早い歩き出しとなった。        
登山口まで20分位。峠まではダラダラの登りで、チゴユリとエイザンスミレの群生の残骸を見ながら登っていく。峠に着いたところでギンラン発見。私にはただの白い花としか映らないが、見る人が見ると宝の花になる。      
峠から右へは曽倉山を越えて扇山へ、権現山は左へ平坦な道をゆき一旦下ってからゆるい登りに入る。左側の開けたところに大菩薩からの連なりが霞んでいる。その先、右側の樹林の切れたところから雨降山に立つ鉄塔が見えるはずだが真っ白である。 歩きやすい新緑の道が続き気持ちがいい。今日は予定通りでも時間が余る位なのに、タクシーを使ったため余裕が出来て、休憩を長くしつつも11時前に権現山頂上に着いてしまった。富士山には会えず、三頭山方面も霞んでいる。長めの昼食休憩にしたが寒くなってきてゆっくりしていられない。急斜面を下り、ヤマトタケルノミコトを祭ってある社の脇を通り、平坦な道を行く。

和見からと初戸(はど)からの道を合わせたすぐ左の斜面はすみれの丘と名打ってタチツボスミレがいっぱい咲いていた様子である。鉄塔の立つ雨降山の頂上には山名の看板もなく、切開かれた空き地になっている。ここで夏からの山談議になり30分程時間調整。

ここからはひたすら下るのみ。休憩をはさみながらも登山道から舗装道路に出た時にはバス時間まで30分ほどあり、用竹のバス停から300mほどのコンビニで喉をうるおし上野原行きのバスに乗った。

☆コースタイム    
淺川バス停(8:15)  登山口(8:35)  淺川峠(9:05~9:15)  権現山(10:40~11:15)  雨降山(12:00~12:30)    芦垣・大倉分岐(13:10~13:20) 用竹バス停(14:30)
 
☆ 交通費         
タクシー代 3,340円(1台) 1人670円

 

湯ノ丸 烏帽子岳

  平成17年6月18日 晴 時々曇      
参加者 L栗原  高橋 国府田 八木 本多(正) 東浜 宇野 原田  計8名                                                                       

- 栗原 記 -        
自家用車利用に変更し、高橋、栗原が車を出した。栗原車は佐久平で3人合流し、地蔵峠には、高橋車(入間発)が先着で、駐車場を確保してあった。        10時25分 出発。車利用で大分楽になった。湯の丸スキー場リフト沿いのゲレンデを一登り、ツツジ平のレンゲツツジ、コイワカガミと等カメラに納めながらのんびり歩く。明日から「レンゲツツジ祭」とかで4分咲きぐらい。湯ノ丸の登りは段々きつくなった頃、頂上に着いた。昼食タイムをとる。ビンヅイの鳴き声で、姿を見つけ、原田さんが教えてくれる。高橋さんが12倍ズームのデジカメを駆使している。西篭の塔が綺麗に見えるが遠望はきかない。      
 小岩の多い下りを烏帽子への鞍部に向かう。ズミが今、花盛り、枝越しに尖った烏帽子の ピークが見える。烏帽子の稜線までは思ったより歩きやすい。ハクサンチドリやら花の多い道だ。稜線取り付きにザックをデポして烏帽子を目指す。最初のピークにだまされて頂上は更に奥、思い思いに展望を楽しむ。南西に上田の町らしき景観が開ける。尾根取り付きに戻ると「ノビタキがあそこに」と原田さんの声、高橋さんは更にテレコンをつけてばっちり撮った。        
鞍部からは水平に近い下りを唐松の新緑から、花を愛でながらの歩行、ベニバナイチヤクソウが咲いていた。3時半頃地蔵峠着、解散後それぞれの車で帰路についた。

☆コースタイム    
地蔵峠 10:25  リフト終点 10:40 湯ノ丸山 11:50~12:25  鞍部 12:50~12:55 尾根出合 13:25 烏帽子岳 13:50~14:00     尾根出合 14:15~14:25 鞍部 14:45~14:50 地蔵峠 15:35

☆費 用 
佐久平駅から  佐久平 地蔵峠 30km として計算 車代  300円 *2 = 600円                              運転代 300円 *2 = 600円                              
ガソリン300円 *2 = 600円                              
駐車料 300円           合計 2,100円                                              一人当たり 530円 (2,100円/4)
 
 

熊野岳・南蔵王

 平成17年6月25(土)~26日(日)
メンバー L國府田 矢沢 広瀬 八木 片倉 本多(正) 吉田(博) 清水(ふ) 宇野                      計 9名

      6月25日(土) 晴    刈田岳~熊野岳~蔵王温泉
                                 ―広瀬 記―  
梅雨前線が何処かへ行ってしまったようで、晴天の六月山行となった。九人満席のジャンボタクシーで,白石蔵王から刈田岳へ向かう。車窓から残雪の山が美しい。      
刈田岳はお釜を見る為の観光客で賑やかだ。刈田神社のまつられている刈田山頂へ立寄り、すぐに戻ってお釜のまわりにつけられた道を、熊野岳へ向う。右手に見えるお釜にたたえられた水は緑色で、一寸濁った感じだった。火山特有の荒涼とした景色にイワカガミやハクサンチドリのピンクはとても良く似合う。登るにつれてお釜の表情が違って見飽きない。熊野十字路の稜線に出て、岩混じりの道を行くと蔵王連峰最高峰の熊野岳の広い頂上に着く。風が心地よい。        
 適当な岩石が転がっているので、思い思いに腰掛けて昼食をとる。周囲の山は少し霞んでいるが山形方面、宮城方面共に見渡せた。  
地蔵山へ向かう下りは岩のゴロゴロ道だがピンクの花が相変わらず多くてきれいだ。 地蔵山から三宝荒神山へは、岩畳の道で歩きやすい。大きなお地蔵様のある広場にリュックをおいて、ひと登りの三宝荒神山へ立ち寄った。戻ってからロープウェイのゴンドラを上に見ながら、草原のスキー場を下る。マイズルソウの白いカーペット、斜面をピンクに染めたハクサンチドリに目をみはった。        
下りについてからブナなどの繁った、中央高原散策路を歩む。小さな沼が散在している。やがて五郎岳登山口の標識があらわれた。あまりに立派な木の柱なので難しい山のような気がしたが、とりあえずリュックをおいて登るが、程なく山頂へ着いた。ベニバナイチヤクソウなどが咲いていた。戻って少しすると舗装道路に出た。        
ロープウエイの乗り場に出たので乗車し、降りると前が今夜の宿だ。荷を置いて近所の温泉へ入りにいった。

☆コースタイム            
刈田岳 10:40~11:00 熊野岳 12:00 熊野岳神社 12:10~12:40 地蔵岳 1:15~1:30 地蔵尊 1:40 三宝荒神山 1:45~55   地蔵尊 2:00~2:05 中央高原散策路入口 2:40~55 五郎山登り口 3:30 五郎頂上 3:40~50登り口戻り 3:55   中央ロープウエイ駅 4:20(乗車7分) 蔵王温泉4:35

6月26日(日) 曇り   南蔵王(刈田峠~芝草平~屏風岳~不忘山)                                                                             

-宇野 記-        
昨夜泊まったペンションの看板犬のシべリアンハスキー11歳雌のアイちゃんは今朝は向こうの方に寝そべっていて食堂には近づかない。朝食はパンで、好物の魚類は出ないことをちゃんと知っているらしい。昨日の夕食の時はテーブルの下にもぐりこんで、焼き魚のおこぼれにありつくのをじっと待っていたのに。挙句の果てにわれわれが食事をしている最中におもらしをしてしまった。イヤー、マイッタ、マイッタ。        
7時前にワゴン車に乗り、宿を出発。坊平高原を通る道すがら、タニウツギのピンクの花が目につく。コバイケイソウの群落もあれば、チングルマ、イワショウブやキンコウカも咲いている。その花々の多彩なことといったら、すっかり目を奪われてしまった。       刈田峠に7時半に着き、車を降りて10分ほど休んで杉ヶ峰に向けて歩き出す。ミツバオウレン、ミヤマハンショウヅル、アカモノ、ゴゼンタチバナなどのおもに夏に咲く花に加えて、春のモミジイチゴの花が今を盛りと咲いている。オレンジ色の甘酸っぱくおいしい実が生るのはもっと先になるのであろう。        
       
前山に8時20分に着き、5分休んで再び歩き出し、杉ヶ峰(1745.3)には8時45分に到着。別に急いだわけではないけれど、地図の所要時間よりも多少速いようだ。ここでも5分休憩を取り、芝草平を越えて屏風岳へと向かう。私たちの辿った南蔵王縦走コースは前述した花々のほかにもヤマザクラ、ショウジョウバカマ、ワタスゲ、イワイチョウなど目にすることが出来た。      
屏風岳(1817.1)には10時3分到着。広い山頂で10分ほど休憩を取り、次に南屏風岳と不忘山を目指して歩き出した。地図にもある通り、展望の良い稜線歩 きが楽しめるとあるのだが、その期待も長くは続かず、次第に風が強まる中を、ざれ場で足を取られないように、風に吹き飛ばされないように慎重に歩いた結果、南屏風岳(1810)へは10時45分の到着と予定より30分近く遅れたようである。カライトソウ、・・・・コザクラやタカネバラも見たようだが確かめる余裕もなく、必死で歩き続けるだけであった。      
不忘山(1705.3)に11時40分到着。展望が良い山頂もこのような強風の時はかえってあだになり危ないので、少し下りたところで風を避けながら昼食をとった。 その後皆で相談をした結果、予定の硯石へ下るのはこの気象状況では時間もかかり大変なので、みやぎ蔵王白石スキー場へ下りることに変更した。迎えに来てもらうタクシー会社に携帯電話がなかなかつながらず、やっと通じた時はほっとした。      
山を下りるにしたがって、少しずつ風も弱まり、また花をめでるゆとりも出てきた。トキソウ、カラマツソウ、ウラジロヨウラク、アズマギク、ニガナ、ネバリノギランなど目にする。途中、拡大鏡と図鑑を手にした2、3人の登山者がしゃがみこんで一生懸命花の名前を調べている。好山好のホームページで栗原さんに教えていただいた花、ベニバナイチヤクソウを自慢げに教えた。1時43分下山。タクシーで鎌先温泉で入浴して、汗とほこりを洗い流し、白石蔵王駅へと向かった。 

☆コースタイム   
刈田峠7:40 前山8:20~25 杉ケ峰8:45~50 芝草平9:10~25 屏風岳10:05~15 南屏風岳10:50 休憩11:00~11:10 不忘山11:50~12:20 白石女子高山小屋跡1:45~50 白石スキー場2:05 (不忘山よりの下山コース変更)

☆費用           
ジャンボタクシー 白石蔵王(65分)刈田岳山頂 15,000円 + 刈田峠有料道520円          蔵王温泉(40分)刈田峠 8,400円  
白石スキー場(35分)白石蔵王駅 ¥6,880-          
タクシー 計30,800円÷ 9名= @3,440-          
宿代  7,200円 + 消費税360円 + 入湯税150円 = @ 7,710   
蔵王中央ケーブル¥700-  
蔵王温泉共同浴場¥700-  
鎌先温泉入浴¥500-      
合計 @13,050-   
 
 

小谷 大渚山 金山 雨飾山

 大渚山  平成17年7月16日(土)  天気 晴れ   
メンバー  L 八木  矢沢 廣瀬 小野 中村 高橋 本多(正) 東濱 吉田 梅沢 三好 鈴木      計 12名              
八木、矢澤(大渚山、金山)、廣瀬(大渚山、金山)、小野(大渚山、金山)  中村、高橋、国府田(金山、雨飾山)、片倉(金山、雨飾山)、 本多[正](大渚山、金山)、東濱(大渚山、金山)、吉田[博]、 清水[ふ](金山、雨飾山)、梅沢、三好、鈴木   括弧なし 全山参加者                           計 15名                                                                           

- 八木 記 -        
今日宿泊する村営雨飾荘から大渚山の登山口まで車で15分ほどの位置にある。雨飾荘のマイクロバスで登山口まで送ってもらい、大渚山に向かったのが13時15分である。登山口の前は、ちょうど自転車のロードレースの発着場所になっていたようで、数人の人で賑わっていた。アルペンガイドに、大渚山は雨飾山、北アルプスの展望台と書いてあるが、今、立っている地点から周りを見渡しても、大渚山らしきものは見えるが、雨飾山の方向はガスで真っ白である。登山口から、ひとつ目のなだらかなピークを登って、その先の木々越しに見えるひときわ高いピークが大渚山のようであり、思っていたよりも早い時間に山頂に着いた。尾根道の途中で、雨飾山が見え隠れしていたが、山頂に20分もとどまっても一向にガスが晴れてくる兆しがない。近場の山でもこのような状態であり、北アルプスなどは望むべくもない。往路を引き返して登山口に着いたのが15時30分であり、雨飾荘のマイクロバスが到着する30分前だった。

☆コースタイム      
登山口 13:15 大渚山 14:25~14:45 登山口 15:30

       金 山  平成17年7月17日(日) 天気 晴れ   
メンバー L 八木  矢沢 廣瀬 小野 中村 高橋 国府田 片倉 本多(正) 東濱 吉田 清水(ふ) 梅沢 三好 鈴木                                                                         計 15名
                                                                          - 八木 記 -         
村営雨飾荘からマイクロバスで、笹ガ峰牧場に向かって15分も走ると、左側に金山の登山口がある。昨年の9月に金山に登っているが、紅葉の時期にしては中途半端であるし、もともと再訪する意思もあったのでこの時は季節を特に問わなかった。金山は夏には色とりどりの花が咲き乱れ、秋には燃えるような紅葉に染まる頚城山塊の桃源郷と、ガイドブックにも書いてある。        
今回、まだ少し早いという危惧もあったが、高山植物の咲いている時期に山行を重ねたつもりである。 樹林の中に伸びている登山道は、起き掛けの身体に鞭打つような、これっぽっちの弛緩さえ許さない急登から始まる。 先に進んでジクザクの折り返しが短くなると、これ見よがしに傾斜が急になってこれからが正念場と言わんばかりに道が上へと伸びている。 折り返しが長くなると、一見なだらかに見えはするが、いつまでも続かない。 生い茂っている草木で山道を見づらくしている様子から、つい最近まで入山している登山者が稀だったことを示している。 隣り合っている雨飾山の賑わいとは比べ物にはならないが、金山もこれから登山者を迎えることになる。 水のしみ出している道を真っ直ぐ登った先に、猫のひたいほどの平坦な場所があり、すぐ脇に水が流れている。 水場で朝食を摂ってから、さらに止むことない急登が続くのは、標高から察してもっともなことで、一旦谷筋へ下ってひと時もすると、グループの後方で声が上がった。シラネアオイが谷筋の斜面にたくさん咲いていた。 ここから道を登りに変え、しばらく急登がたわむことなく続いている尾根上から、木々越しに雨飾山を見ることができる。  さらに先に進むと、右側に大きな岩で隔てられた見晴らしのきく所があるが、黒姫山の方向には分厚い雲がわだかまっている。尾根上の突端まで登ってから道は下りに転じ、やがて陰気な溝状の中を歩くことになる。溝は所々で行く手を分けているが、分かりづらいところでは赤い布切れが木の枝にぶら下がっている。上に向かうと残雪が溝を覆い、下がトンネルになっているので、足跡の黒い筋に沿って神妙に歩いた。溝状の道の終わりで巨大なミズバショウの葉を見て、間もなく窪地へと行き着き、ひときわ高く見えるガレた山の斜面に向かって進んだ。 滑りやすい砂礫の上をロープに伝いながら登っている道の両側は花の宝庫であるし、振り返れば北アルプス、戸隠連峰、高妻山が望めるらしいが、北アルプだけはどのように目を凝らしても見えない。 ガレた山の斜面を登り切って、樹木の中を左にトラバースしながら幾らか道を下り気味に歩き、回り込んだ所で次なるピークが樹間越しに忽然と構えているのが見える。取りあえずそのピークを突き詰めるような格好で登っていくが、不意打ちをくらったように途中で左にトラバースをして胸をなでおろし、取りもなおさずそのまま樹林の中を進んで、やがてはっきりと潅木を左右に分けている道を直進すると、待ちに待った草原に飛び出す。すぐ先の草地の上に小さなお地蔵さんの置いてある所が天狗原山と見当を付けたが、左手のシラビソ林の中に山頂があるそうである。ともかく天狗原山には標識はない。 さっそくお花畑の出現であるが、シナノキンバイ、チングルマ、ハクサンコザクラが山上を飾って気持ちが洗われる。キヌガサソウ、シラネアオイ、サンカヨウなど、道々でいろいろな花々を散々見尽くして、尚のこと贅沢の極まりである。 草原の谷筋に厖大な量の残雪が残っている所もあり、所々で不気味な裂け目をさらして雪の断層を見せ付けている。 金山まではしばらく歩く必要があり、いったん緩い下りを経て鞍部へと向かい、沢に沿ってなだらかな尾根へと登る。沢の抜けた所にもお花畑が広がっているはずであるが、この残雪の多さから察してもまだその時期に至っていないようだ。 池糖の周りにハクサンコザクラの密生している写真を見ているが、これも想像を逞しくしてその様を描くだけである。まぶしく照り返している山の斜面の残雪を横切って、活火山の焼山がいっそう大きくなる頃に金山に着く。空気が澄んでいれば火打山など至近距離に見える山なので山肌もくっきり現われて美しいが、今日は山容の輪郭だけが影絵のように浮かんでいる。 台形の形をした妙高山の山頂部も手前の稜線から覗かすほど遠望もきいているが、今日のような天気ではただ見えたに過ぎないという印象である。 下りは同じ道を引き返すことになるが、天狗原山まで何度往復しても素敵な所であるが、さらに下って溝状の道が難儀である。 気温も上がって雪が溶け出し、川のように水が流れていることまでは予想しなかった。かれこれ10時間30分の長い道のりを経て、下山口に着いたのが16時である。
 
☆コースタイム     
登山口 5:30  水場 6:40~7:45  天狗原山 10:15  金山 11:05~11:35  天狗原山 11:20            水場 15:00~15:10  登山口 15:50 
       
雨飾山   平成17年7月17日(日) 天気 晴れ 
メンバー L 八木 中村 高橋 国府田 片倉 吉田(博) 清水(ふ) 梅沢 三好 鈴木  計 10名
                                                                       - 鈴木 記 -        
以前よりぜひ登りたいと思っていた雨飾山に、とうとう登ることができました。      
朝、空には雲もなくこれから登る雨飾山がくっきり見えて、さあ登るぞーと気合もはいりました。さすがに百名山で、道はしっかりして登りやすく、長すぎず短すぎずの程よい登りの山でした。 適度に山道も様相を変え、樹林帯から沢筋へ、雪渓を横切ってひと登りでロープのあるガレ場、そこを登りきるとお花畑の平原、そして山頂へと、変化に富んでいて楽しい登りでした。        
お花は初めのうちはなくてがっかりでしたが、上のほうはきれいなお花畑で、たくさんの花に会うことができました。 頂上付近にはウスユキソウやイワキキョウなど高山の植物も咲いていて、なかなかバラエティに富んでいました。 前日の金山とは趣がちがっていて、すぐ隣なのに植物の種類のちがうことに驚き、なにかずいぶん得したような気分になりました。 下った道は、登りに比べ人があまり多くはいっていない様子で、整備途中という感じでした。 急な下りが多く、ところどころロープもあり慎重に下っていたせいか、ずいぶん疲れました。 途中のキヌガサソウなどの花に慰められながら、ひたすら下り続け、もううんざりしてきた頃ようやく雨飾山荘の屋根を発見、ほっとしました。 やけに時間がかかったような気がします。 日が経つにつれ、いい山だったなあと思い出します。すばらしいという秋に、又訪れてみたいと思いました。
 
 

☆コースタイム      
雨飾山駐車場 5:45  登山口 6:00~6:05  ブナ平 6:50  荒菅沢 7:40~8:05  笹平 9:35~9:50   雨飾山荘分岐 9:55  雨飾山 10:25~10:45  雨飾山荘分岐  11:10  中ノ池  12:05   雨飾山山荘  14:25 
       
海谷駒ガ岳  
7月18日(月)  
メンバー  矢澤 廣瀬 小野 東濱   計4名
                                                                       - 廣瀬 記 -         
雨飾山への本隊とわかれて、雨飾荘からバス、電車、タクシーと乗りついで、海谷駒ガ岳へ向かう。 バスの都合で海谷三峡パーク登山口9時という、遅い時間の登りはじめになった。 帰りのタクシーを3時に予約したので、その時間迄に行ける所までということで登りはじめる。
        
最初は苅り払われたエゾアジサイの美しい道を行くのだが、駒の岩壁が望めるジョーゴの口という、鉄梯子のある場所迄行くと、そこからはゆらゆらゆれる梯子やら、何本もたらされたトラロープをたよりにひたすら登ることになる。 案内書にファミリーコースとあったので、安心して行ったのだがあてがはずれた。 やがて美しいブナ林が出てくる。二本杉が生えているすぐ上が、「ブナの泉」という水場で、冷たい水で一休みする。 12時すこし前だったので、ここで引き返すことにする。ブナの原生林の道を後50分ほど登ると山頂ということだ。 帰りは同じ道をたどるのだが、急な下りなので、ロープの良い訓練が出来た。         
2時に登山口につき、一休みしてタクシーで糸魚川駅へ向かった。
             
☆費 用           
南小谷駅~村営雨飾荘         5300円      (タクシー代 1台)           
村営雨飾荘             8025円×2日    (2日分の宿泊費)           
登山口までの送迎に要した費用   12000円  (マイクロバス1台 3日分)           雨飾山荘~糸魚川駅         約 7000円      (タクシー代 1台)

 

海沢 探勝路

 平成17年8月7日 晴れ    
メンバー L高橋、 齋藤、栗原、中村、本多(正)、梅沢、原田、三好、小野、佐藤、宇野、成田   計12名
                                                                    - 成田 記 -        
今回は、日曜日に休みが取れ、3回目の山行に参加。立川駅7:44発、奥多摩行に乗車、気がつけば多くのメンバーが揃い、白丸駅へと向かう。白丸駅で12名全員が集合、一路海沢探勝路に向け出発。海沢園地までは林道歩き、沢ではバ   ーベキュー、川あそびと、子供たちは夏休みを楽しんでいる。海沢園地から探勝路に入り、しばらくすると三ツ釜の滝に到着。涼しさを楽しみ、ネジレの滝へと進む、ネジレの滝は暗く、静けさを感じ、他のグループとすれ違いながら、先へと進む。大岳山、大滝分岐で大滝へと下る。 やがて水音が聞こえ涼しさの中へと下りが続き大滝へ。        今日の目的地、大滝に到着。高橋リーダーから昼食にしましょうと声がかかり、気に入った場所で滝を眺めながらの昼食。高橋リーダーが苦労して持ってきたご馳走を美味しくいただく。上り足りないメンバーは、30分の予定で大岳山方向の山道を楽しみ、12時30分に分岐で集合。写真撮影して帰路に付く。途中の三ツ釜滝で滝壷に飛び込む元気な子供たちを目撃。一路奥多摩駅へ。3回目の山行参加で多くの仲間と出会え、これからが楽しみだ。 
  
             
☆ コースタイム
白丸駅(9:00)-海沢集落(9:20)-海沢園地(10:30)-大滝(11:10-12:00)-わさび田(12:40)-海沢園地(13:30)-奥多摩駅(14:40)

☆ 費用
白丸・奥多摩-立川 片道620円 往復1240円

 

荒川岳 赤石岳

        平成17年8月14日(日)~17日(水)      
参加者   L 八木、  吉田(博)、清水(ふ)、梅澤   計 4名
14日(日) 天気 晴れ  静岡駅~畑薙第一ダム~椹島ロッジ(宿泊)                                                                             

- 八木 記 -        
梅澤さんの話では、椹島ロッジまで 4200円で往復乗ることができるということである。さっそく新静岡バスターミナルで割安なバスカードを求めてからバスに乗り込んだ。定時に出発したバスは、静岡市街を抜けてから快調に畑薙第一ダムへ向かって走った。途中、二回のトイレ休憩を挟んで、畑薙第一ダムに着いたのが13時30分である。ここで15時00分発の東海フォレストのマイクロバスに乗り換えることになっているが、臨時の便が出発寸前の態勢である。渓谷に沿ったダートの道を1時間も走ると、椹島ロッジに着く。今日の行動は交通機関での移動のみである。椹島ロッジに着いたら早々とビールを飲み、ほろ酔い機嫌のうちに夕食を終え、天気予報を聞いてから床に付いた。

15日(月) 天気 晴れ後曇り 椹島ロッジ~千枚小屋~千枚岳~悪沢岳~中岳避難小屋(宿泊)
                                                                       - 吉田(博) 記 -      
 
少し青空ものぞく中 5:30 にサワラ島を出発。滝見橋の手前から登山道に入る。吊橋を渡り巻くように登っていき尾根に出、ゆるやかな樹林帯を登り林道を横切って右へ、階段を登って尾根に取付く。やわらかく歩きやすいがなかなか高度が上がらない道を辛抱強く登ると左が切れてきて山が見えてくるが、どれが赤石でどれが悪沢かわからない。お花畑が出てくるようになると千枚小屋の赤い屋根が見え5分も行くと小屋に着く       11:45。明日の行程を考えると、稜線まで上がっていた方が楽なため中岳避難小屋まで上がる事にする。水を補給し 12:15出発。お花畑の中を進んでいると、上空に暗雲が立ち込め雨がぱらつき始めるが、雨具をつけるまでもなく止んでしまった。ダケカンバから這松に変わり千枚岳の頂上に着いた頃には展望がきかなくなり、丸山・悪沢方向は真っ白になっている。一休みして先を急ぐ。ここから先、登山道は砂礫から這松と石屑に変わり、周囲の山は見えないがタカネビランジが岩からあふれ出るように咲き、目を楽しませてくれる。遠く雷の音も 聞こえていたが、あまり近づかない内に止んでしまった。丸山を通過し、赤い色の岩稜帯を登ると南ア南部最高峰の悪沢岳に着く。展望なし。山頂から草付きとガレキの急斜面を下ったところで、1つ先の山の肩に小屋の屋根が見え安心する。広い砂礫の斜面を一歩一歩つめて、かわいらしい小屋に着いた16:05。夏の間だけ管理人が入って寝具と軽食を提供してくれる。30人泊まれるところに今日は半分だからゆっくり出来る。外の天気は刻々と変化し、雲が流れると悪沢岳の横に富士山が見え、北には塩見・三伏峠からの尾根が見える。レトルトカレーを美味しくいただき、あとは明日に備えて寝るだけである。



16日(火) 天気 晴れ後雨 中岳避難小屋~荒川中岳~荒川前岳~赤石岳~赤石小屋(宿泊)   
                                                                   - 清水(ふ) 記 -        
朝、4時に目が覚める。小屋の外に出ると、東岳のシルエットが美しい。上空には、星が瞬いているが、下の方には雲が多い。朝食を、個人、個人に4時半頃摂り、5時5分出発。中岳に登ると、朝日が顔を出したが、雲が多くて展望は良くない。荒川小屋への分岐から三伏小屋方面にある前岳に登り、荒川岳の三山(東岳、中岳、前岳)に登ることができ、感激。荒川小屋までは、急なお花畑の斜面についている道を、下る。マツムシソウやウスユキソウ、オンタデの赤くなったものなどが綺麗だ。荒川小屋で水を補給し休憩後、赤石岳への登りにかかる。 赤石岳は、荒川岳に比べてお花は少なく、土と石と草の山だ。急登を、ヒーコラ登って行くと、小赤石岳に着いた。程なく赤石小屋への分岐だ。此処に荷物を置いて、赤石岳山頂に向かう。富士急ハイランドのような小富士山が頂上かと思ったが、頂上は、さらに2つのピークを越えた所にあった。霧がかかっていて、展望はない。写真撮影のみして、下山。途中で少し雨が、降ってきたので、分岐に戻ると急いで雨具とリュックカバーを装備したが、たいした雨ではなく、暫くすると止んでしまった。赤石小屋までの道は、思いのほか悪路で、右側が切れていて濡れた木や、岩があって滑りやすい。ロープが付いている所や、変なハシゴもある。休憩したくても道幅が狭くてできずに、立ち休みしながら慎重に歩き続け地図に書いてあるコースタイムよりかなり早く、富士見平に着いた。ここで昼食中、ラーメンを食べていたらグラグラと山が大きく揺れた。どうも地震らしい。吉田さんが素早くラジオを聴いてくれて、震源地は東北地方で、震度6ぐらいと教えてくれた。周囲の人々は、山が割れるかと思ったなどと話していた。30分近く下って行くと、今日の宿泊地、赤石小屋に着いた。小屋の前のテーブルがある所で、くつろいでいたら、雨が降ってきたので部屋の中に入った。時間が早いので、たっぷり明日までの大休息となった。

17日(水) 天気 晴れ 赤石小屋~椹島ロッジ~畑薙第一ダム~静岡駅
                                                                          

- 梅澤 記 -      
赤石山荘の朝食は5時、おかずは塩鮭、卵焼き、納豆、海苔、佃煮となかなか良い。朝食を食べていると食堂の窓から太陽が真っ赤に昇るのが見え、反対側の赤石岳に朝陽が黄金色と赤色の模様を描いていく様が美しい。色を変えながら少しずつ移動し今度は聖岳を照らしていく。吉田さんがモルゲンロードだと教えてくれる。カメラを持っている人たちは朝食を中断して写真を撮りに行く。私のバカチョンカメラは昨日故障してしまい残念。今日の行程は計画書によると3時間半、昭文社の地図も3時間35分。昨日、「明日の出発は6時」とリーダーが言うので、足の遅い私は5時半に出発してくれるよう頼んだ。5時半に小屋の前に出ると、小赤石岳、赤石岳が見事に大きくそびえているのでバックにして集合写真を撮ってもらい、5時38分に出発。 朝、起きたときは少し曇っているようにみえたが、すっかり晴れあがり、シラビソの樹林帯に差しこむ朝陽がまぶしい。昨日の雨で登山道の岩や木の根が濡れていて、ところどころ滑るので私は慎重に歩くが、前を行くリーダーと吉田さんはどんどん飛ばしていく。私は汗を噴きとばしながら必死に付いていく。軽い登りが2回くらいであとは下るのみ。ところどころ段差がきついところがあるが、針葉樹の葉がふかふかして概して歩きやすい下山道だ。小屋を先に出発した 人たちをつぎつぎと追い抜き、だいたい半分のところにある林道とぶつかる樺平を目指すがいっこうに見つからない。もう三分の二は降りたかなというところでしばし休憩をとり吉田さんからもらった新鮮だが不思議とリンゴの味がしないリンゴを食べる。ここからは下りも楽となり8時半過ぎにはリーダーが3時間で下山と言っていたとおり登山口に降りてしまった。椹島ロッジでゆっくりシャワーを浴び、11時のバスに乗り、静岡に着いたのが4時少し前。新幹線で帰るリーダーと吉田さんと別れ、鈍行、快速アクティー、湘南新宿ラインと乗り継ぎ帰京した。
回の山行で見られた花々:タカネビランジ、タカネマツムシソウ、ミヤマトリカブト、チシマギキョウ、タカネナデシコ、イブキトラノオ、ムカゴトラノオ、トモエシオガマ、タカネシオガマ、ヨツバシオガマ、セリバシオガマ、タカネヒゴタイ、イワツメクサ、グンナイフウロ、イブキジャコウソウ、ウサギギク、ゴゼンタチバナ、トウヤクリンドウ、ウサギギク、オンタデ、イワベンケイ、イワインチン、イワオウギ、タカネヤハズハハコ、ヤマハハコ、ミネウスユキソウ、コゴメグサ、ミヤマタンポポ、マルバタケブキ、イタドリ、ウメバチソウ、イワオトギリ、カニコウモリ、そのほかまだまだありましたが名前は分かりませんでした。
 
☆コースタイム
15日(月)  椹島ロッジ 5:35 登山口 5:50 林道出合 7:50 水場 8:40 蕨段 
9:35  駒鳥池 11:00 千枚小屋 11:40~12:15 千枚岳 13:00~13:10 丸山  14:00  悪沢岳 14:40~14:45 中岳避難小屋 16:10
 
16日(火)    中岳避難小屋 5:10 荒川中岳 5:15~5:20 荒川前岳 5:30 
荒川小屋分岐 5:35  荒川小屋 6:35~7:05   大聖寺平 7:35 小赤石岳の肩 8:30~8:45  小赤石岳  9:00  分岐  9:15 赤石岳  9:30~9:35 分岐 
9:50~10:00 富士見平 11:30~12:10 赤石小屋 12:30
 
17日(水)          赤石小屋 5:35  椹島ロッジ 8:40
      
☆費 用           
新静岡バスターミナル~畑薙第一ダム  一人 4200円            
(往復 但し、割安のバスカードを新静岡バスターミナルで購入する必要あり)           
椹島ロッジ宿泊代 8000円    
中岳避難小屋宿泊代 4500円    
赤石小屋 7500円

 

丹沢 畦ガ丸

 平成17年8月21日(日)   晴れのち曇り
参加者  大田(L)   吉田(博) 宇野 成田    計 4名                                                                              

- 大田 記 -      
今回の山行は真夏の丹沢山系ということもあってか、参加者は予想通り、少なかった。新宿を6時55分に出発する小田急線の急行に乗車したのは私だけだった。やがて代々木公園で成田さんが合流し、便利な携帯電話のお蔭で、それぞれが乗車していることが確認できた。新松田で下車し皆と合流して「西丹沢自然教室」行きの富士急行バスに乗車した。バスの乗客は登山者と思しき人達でほぼ満席であったが、玄倉バス停で殆どの乗客は下車し、中に残ったのは我々4人だけの貸切となった。終点の西丹沢自然教室前で下車し、自然教室で入山届けを済ませた。      
中川川では多くの家族連れが水遊びをしていた。この川にかかる立派な橋を渡り、我々一行は登山口に入った。登山路は沢沿いを歩くが、道標が多く、迷うことはない。下棚沢が合わさるところで左折し沢に沿って5分ほど遡行すると、視界が岸壁に遮られその奥の約50mほどの高さから水量の少ないがきれいな滝が落ちている。これが下棚の滝である。滝を見物したら元の道を戻り、登山道登る、さらに10分もすると本棚の滝を示す道標があり、また左折して沢を遡行すると水量の大きな本棚の滝があった。滝を見物したあとは元の道に戻り、少し歩くと比較的大きな河原に出た。道に従って左折するとジグザグの急登が始まった。やがてベンチの置いてある高台に着き、続いて沢を越えて歩き、急登しながら左折すると善六ノタワであった。ここで食事休憩をしている人達に出会い、我々もここで軽い食事休憩をとった。        
今日は、比較的風が涼しく思ったほどの汗はかかずに寧ろ快適な気分であった。但し、眺望は殆ど見られずに、淡々とした登りが続き、やがて勾配が緩やかになって来た頃、コンクリートで固められた大きなケルンのある畦ガ丸の頂上に到着した。      
周りは木で囲まれており、展望は全くない。少し飛ばし過ぎたようだ。少し遅れて3人が到着した、ここでのんびり食事休憩を取っていると、若い二人のカップルが普段着で現れた。女性は荷物を持たずに、スニーカー履き、男性はジーパンに小さなサブザックを持っていた。聞いてみると、滝を見にきたついでに登ってきたとのこと。登り始めたのは11時過ぎだとのことだった。早過ぎる、装備もないし何と無茶なと思ったが、これが若さなのかも知れない。自分も30数年前に、当時付き合っていた女性と丹沢の大山に登った際、前に登っている人を追い越しながら登ったことがなつかしく思い出された。      
畦ガ丸からの下山路の側には畦ガ丸避難小屋があり、中を覗くと、手入れが行き届いており、寝具も備え付けられていた。急坂をテンポ良く下りてゆくと、大滝峠上の東海自然遊歩道に合流した。道に危ないところは全くと言って良いくらいなかった。やがて水のない沢の源流部を渡るうちに水も出てきて間もなく一軒避難小   屋に到着した。この小屋も寝具つきで手入れが良かった。やがて道は林道となり、さらに歩いてトンネルの横で大滝橋に出て中川川沿いの車道に合流し、ちょっと歩いたところが和田のバス停であった。 幸運なことにバスの待ちは時間10分足らずと効率的であった。 バス停でバスを待っていると、先ほど頂上で出会った若いカップルがクルマで通りかかり、「お疲れ様でした」と挨拶をして通り過ぎて行った。なんだかとても清々しい気分であった。

☆コースタイム     
西丹沢自然教室前(9:40) 下棚の滝(10:15~10:20) 本棚の滝(10:35~40) 
善六のタワ(11:45~12:08)  畦ガ丸山頂(13:00~20)  畦ガ丸避難小屋
(13:22~24) 一軒屋避難小屋(14:40~42) 和田バス停(15:39)            
バスで御殿場線「谷峨」へ

☆費用          
小田急線        新宿     →   新松田   750円   
富士急行バス  新松田    →       西丹沢自然教室 1,150円         
富士急行バス    和田バス停 → 谷峨      660円   
JR御殿場線 谷峨    →    松田       190円   
小田急線   新松田   →    新宿       750円                                      合計 3,500円

 

針ノ木岳~船窪小屋

 
メンバー C.L 高柳 S.L吉田(博)、斉藤、梅澤、原田 計5名
9月3日(土)晴れ    扇沢→針ノ木小屋                                        

-高柳・記 -      
針ノ木岳への登山口である扇沢に、新宿発の夜行バスが着いたのは朝五時半である。肌寒い空気の中で身づくろいして出発する。幾つか林道を横切り大沢小屋を過ぎると、扇沢への登りになる。雪渓は融雪が進んでいて短くアイゼン無しで通過した。ノドと呼ばれている箇所の大岩を高巻きすると雪渓も終わる。 ここからが本格的な登りで、日陰が全くないガレ場を三時間半登りつめ 10時55分に針ノ木小屋に着いた。気が緩まないうちにサブザックに雨具や水等を入れ、山頂をめざす。一時間程で山頂に着いたが展望はガスに阻まれていて良くない。それでも足下の鹿島槍への縦走路が刃先の上を渡って行くように恐ろしげに見えていた。      
小屋に戻りまずはビール、今回、女性は4人だが「男はわたし一人だな」なんて心のすみで思う。宿泊客は15、6人で布団は1人一枚でゆったり。夕刻、小屋の窓には槍、穂高連峰の稜線が墨絵のように浮かんでいた。






9月4日(日)晴れ
   
針ノ木小屋→船窪小屋
                                   

-原田・記-      
6時に針ノ木小屋発。天気は雲は多少あるが良い。楽な登り1時間で広い蓮華岳山頂。全方向見える。近くは爺が岳その奥に白馬、剣岳、立山、目を転ずると薬師岳、赤牛岳、遠く槍ヶ岳など言うことなしである。        
蓮華の大くだりはジグザグに切ってあり、見た目ほどではない。コマクサが半分枯れつつも、たくさん残っている。ここより、524m下り北葛乗越、276m登り北葛岳、235m下り七倉乗越、193m登って七倉岳となる。        
細い尾根が続くが要所は鎖、梯子が整備されている。時々秋を感じさせるお花畑に出会い嬉しい。ここから七倉岳まで、私は密かにクロマメノキロードと名づけ、食べるのに忙しい。アサギマダラ、ベニヒカゲ、ヒョウモンチョウの仲間などがマツムシソウ、アザミなどのお花畑に集っている。ホシガラスの食べ残しのハイマツの実を全員試食。松の実と同じ味がした。        
船窪小屋には13時過ぎに着。荷を置き、船窪岳往復と元気に出たが時間切れ、撤退。途中寄った水場はザレの急斜面のど真ん中、とても悪天には行けない。が、水は格別な美味しさ。(帰ってHPを見たら、水場付近に小熊がいたとの記述あり) ランプと囲炉裏のある小さな船窪小屋は、笑顔の優しいご夫婦とネパールからのペンパさんが切り盛りしている。そして夕飯は・・是非行ってご自分の目で確かめてください。たどり着くのは容易くない。だから今のスタイルで残っているという訳だ。宿泊者、不思議なオーラを放つ若いカップル1組と我々5人であった。私の記憶では針ノ木峠から翌日下山の七倉までこのカップル以外には人に会わなかったと思う。

9月5日(月)雨 船窪小屋→七倉                                           

-高柳・記 -      
夜半から時折強い雨が屋根を打っていた。雨か-下山するのだからいいか、また眠りに落ちていった。朝飯が5時過ぎということなのでしぶしぶ起きて食事にする。手作り料理がたくさんでて多すぎるぐらい。予定どおり6時前に雨具を着け、小屋のご夫妻に見送られて出発。ご主人が打ち鳴らす鐘の音に後ろ髪を引かれる思い。 歩き始めは尾根を行くが「天狗の庭」を過ぎたころから道は険しい急勾配になる。道には木の根が張り出し、岩も雨で滑りやすく、「鼻突き八丁」と呼ばれるところでは階段の連続で、幾つ階段があるのか分からないほど続いていた。階段は細い丸太を縦割りにし、表面を上にして張ってあるので滑りやすい。また雨具を着けている蒸し暑さもあり、緊張感が途切れるとすぐに滑った。      
船窪小屋から下山口の七倉山荘までの3分の2ぐらいがこのような道で、雨が降り続くなかひたすら足をはこび9時40分に下山した。七倉山荘の主人がちょうど車で買い物に出かけるところに出会い、店を開けてもらい温泉に入り 3日間の汗を流し山行を終えた。

☆コースタイム   
3日: 扇沢(5:30~6:05)大沢小屋(7:25~7:40)雪渓(8:40)ノド通過(9:20)
針ノ木小屋(11:10~11:55)  針ノ木岳(12:50~13:10)針ノ木小屋泊(14:00)

4日: 針ノ木小屋(6:00)蓮華岳(7:10~7:20)北葛乗越(8:55~9:05)北葛岳
(10:15~10:25)七倉岳(12:00~12:15)  船窪小屋(12:30~12:55)
船窪岳を目指したが途中で引き返し15:30小屋に戻った。

5日: 船窪小屋(5:55)天狗の庭(6:25~6:30)唐沢ノゾキ(8:25~8:30)
七倉山荘に下山(9:40) 

 

黒川鶏冠山

 
 平成17年9月11日(日) 曇りのち雨        
メンバー L本多 小野 栗原 中村 高橋 八木 阿部 清水(裕) 吉田(博) 宇野 10名
                                                                       -本多 記ー  
ガイドブックにこの山は道標も完備、標高差もすくなくハイキング気分で歩けると記載されている。6-7年前に行った記憶があるが時が経ち忘却の彼方である。        
柳沢峠までタクシーで入り、国道411号線に面したドライブインで身支度をし道路を渡ったところのコンクリートの階段を上って登山道に入った。笹の中をゆるやかに登ると、やがて雑木林に囲まれた歩きやすい道になり、森林浴を楽しみながら快適 な道を30分ほど歩くと六本木峠に出た。 なお杉の植林帯の中を歩み横手峠に着いた。        
やや急になった登山道を山腹を巻くように進むと黒川山分岐に出、昼食のため見晴台を目指した。        
本来であれば狭い岩場 の間から大菩薩嶺、富士山、奥秩父等360度の展望がえられるところであるが、おりからの曇天で展望は悪く、昼食後早々に黒川山の山頂を訪れた後 分岐まで戻り鶏冠神社のまつられた岩峰に立った。        
ここも晴天であれば良い展望の得られるところであるが、ガスって視界はきかず下山に向かって足を速めた。        
下山口の手前で小雨が降り出したが、丁度よいタイミングで 迎えのタクシーに飛び乗ることが出来た。タクシーの運転手から各人にお絞りの差し入れがあったのにはさほど驚かなかったが、同時にレジ袋一杯の巨峰の提供がありとても得した気分であっ た。        
花は殆ど目に付かない山であったが、文字どうりハイキング気分で森林浴が楽しめ、又巨峰のプレゼントにまであずかりこのような軽めの山行もたまにはいいかなと思えた一日であった。
 
 
☆コースタイム      
塩山駅(9:15)柳沢峠(9:55)六本木峠(10:45/10:55)横手峠(11:20/11:30)
黒川山見晴台  (12:00/12:30)鶏冠山(12:45/12:55)横手峠(13:25/13:35)
六本木峠(14:00/14:10)   柳沢峠(14:50)塩山駅(15:20)
 
☆費用             
電車賃 JR高尾/塩山      一人 1,110円/片道             
タクシー 塩山/柳沢峠    往 5,140円/台    復 5,300円/台 
 
 
 

半月山・社山

   平成17年8月21日(日)   晴れ
参加者  大田(L)  斉藤 宇野 白井 成田       計 5名
                                                                      - 記 大田 -         
前週にMさんと下見に行った際は、途中でドシャ降りに会い、最後まで歩けなかったが、今回は降水率ゼロの山日和である。      
参加者は、5人と少ないが行動単位としては最も効率的な人数であった。登山口までタクシーで行くか、レンタカーで行くか迷ったが、登山口に通じている中禅寺湖道路のゲートが17時で閉鎖されるため、効率的な登山のためにレンタカーを利用することにした。日光駅に到着後、駅構内にあるレンタカー会社に飛び込み、レンタカーを借りて白井さんの運転で出発したのは9時半過ぎであった。
120号線を通り、いろは坂を抜けて中善寺温泉から左折して中禅寺湖道路に入るとすぐにゲートを通過した。ゲートから半月山第二駐車場までの所要時間は15分であった。逆算すると16時40分までに駐車場を出発すれば、ゲートが閉鎖するまでに通り抜けることができることが分かった。         
半月山駐車場からは、荒廃した様子の足尾の山々が見えた。これから登る半月山方面の景色とは大違いである。駐車場の左隅の方にある登山口からは、いきなり急登が始まるが一時だけで、30分も登ると半月山の頂上であった。頂上は木々に覆われ眺望は全くなし。ただ頂上から5分ほど下ったところにある展望台からの頂上は素晴らしく、眼前に中禅寺湖が見え、白い遊覧船が動いていた。その正面に大きな男体山が聳えていた。戦場ヶ原、湯滝、竜頭の滝、太郎山、白根山、皇海山などもはっきりと見えた。展望台を後にし、社山へと向かった。稜線を西に向かって15分ほど下ると半月峠に着いた。少し登るがまた、下りになり、やがて着いた阿世潟峠は本日のコースでは最下降点(1410m)であった。ここで昼食休憩とした。         
この峠から社山へは一本調子の登りとなるがさほど急ではない。時折り、展望が開けるところがあり、見える度に男体山の見える位置が変わってくるのが分かった。時々、社山の方から下山してくる人とすれ違う程度で、登山者は少なかった。稜線には涼風が通 り抜けるのでとても気持ちがいい。やっと頂上に到着したのは13時45分だった。社山の頂上も木に囲まれて展望は無かった。この時間であれば何とか目標時間内に戻れそうだ。
帰路は同じコースを戻るので、約400mほど下り、阿世潟峠に到着した。今度はまた300mほど登って半月山展望台の横を通り過ぎ駐車場に戻ったのは16時25分だった。今回のコースは、時折り見られるナナカマドの赤い実以外には色の付いた花は一つも咲いていなかった。ただナナカマドの中に既に葉の色が変わってきているものもあり、秋が始まっていることを感じさせてくれた。
帰りはいろは坂を下ったあたりから渋滞が始まり、日光駅に到着したのは17時35分頃であった。これからの日光は紅葉が素晴らしいものであろうが、いろは坂の渋滞を考えると、日帰りでは渋滞が気になって腰が引けそうである。


☆コースタイム     
半月山第二駐車場(10:20) 半月山(10:50~55) 展望台(11:00~10) 半月峠(11:25) 阿世潟峠(12:05~12:30)  社山(13:45~55)  阿世潟峠(14:35~45) 半月峠(15:30~40)  半月山第二駐車場(16:25)

☆費用            
東武鉄道    浅草     →   日光        1,320円           
ニッポンレンタカー  日光→半月山駐車場→日光    9,450円(1台)     
東武鉄道    日光     →   浅草        1,320円 

 

奥穂高岳~ジャンダルム~西穂高岳~焼岳(個人山行)

 
平成17年9月26日(月)~29日(木)
メンバー L魚津  東濱 吉田(博)  計3名        28日は近藤ガイド先導
第1日 9月26日(月)晴れ                                          -魚津 記-        
天気予報は当分の間晴れ楽しく有意義な縦走登山になりそうである。松本駅 新島々行きの電車のホームで3人が集合、島々駅からはバスに乗った。小学校6年生の女の子が百名山踏破の新聞報道に、「黒部五郎登山時(24日)に紅葉が綺麗だった」とあったので、穂高岳の紅葉に期待してきたが、上高地に近づいても緑一色の山々である。黒部五郎とはそれほど離れていないのに不思議である。        
上高地に到着、昼食とあいた。大勢の観光客が散策している間を横尾に向かって歩き始めた。左側には28日に歩く山の稜線がギザギザに見える。明神館、徳沢園等で休憩をしながら進んだ。アザミの花が多い。一株のトリカブトに花が咲いていた。        
午後3時20分、横尾山荘に到着。すいていて6畳個室に我々3人である。畳も新しく気分が良い。早速ビールで乾杯した。石鹸は使用できないが大きな風呂に入り汗を流した。

第2日 9月27日(火)晴れ  
横尾山荘の前から長い橋を渡り横尾谷に入り、原生林に造られた道を進む。トリカブト、アキノキリンソウ、アザミが咲いている。正面に北穂高が立ちはだかって間もなく、本谷橋を渡った。つづら折りの登りになり、屏風岩に圧倒される。大きなナナカマドの木が多くなる。どのナナカマドの木にも、沢山の赤い実が大きな房状にぶら下がっている。他では見たこともないほど見事なナナカマドである。ツメクサも咲いている。        
分岐点を左に登って唐沢ヒュッテに到着した。大勢の登山客で賑わっている。唐沢のカールそこからパノラマコースを行く事にした。唐沢のカール底から穂高山荘の方を見上げながらのぼる。右に折れて唐沢小屋からの路に合流する手前の登山道に猿が休んでいる。12匹と3匹の2グループがのんびりしている。じゃれ合っている2匹の子猿、赤ん坊を背中に乗せた母猿、毛繕いをしている2匹等々平穏そのものである。ハイマツの実を食べに上がって来たのであろう。猿が異動してから再び急坂を歩き始めた。所々にチシマッキョウが咲いている。急なザイテングラードをジグザクに喘ぎながら登った。
そして暫く穂高山荘に到着した。        上高地の下から見た山は緑一色であったが、登につれて黄色の葉が多くなった。一週間後は見事な紅葉が見られそうである。        
定員40名のカイコ棚の相部屋泊まりである。空いているので布団1枚に一人で眠れる。受付の前で近藤ガイドと打ち合わせる。ハーネス、カラビナの付け方、ヘルメットの被り具合のチェックをして貰い、S字結びの仕方を教わった。ガイドは私の事前の習得不足に不満のようであったが、一応、翌朝4時起床、朝食の弁当を食べた後、5時に出発する事になった。歩く順はガイド 、東濱、吉田、魚津の順にした。出来るだけ荷物は少なく、スパッツ等不要なものは着用した方が軽く感じるので、そうするようにとの話があった。水も必要最小限を持つ事とした。        
バテ対策は、十分な睡眠、荷物の減量、シャリバテ防止のために行動食を随時食べる事等を聞いてから、夕食をとり、早めに布団に入った。夜中に外に出たが、星空は雲の中であった。
第3日 9月28日(水)晴れ  
朝食をし、ハーネス、カラビナ、ヘルメットを装着し、ヘッドランプを点灯し、4時55分に山荘を出発した。セーター、ジャンパー、スパッツを着用し、飲み水も 700cc 位に減らしたために、リュックは前日より著しく軽くなった。鉄ハシゴを2本登り、急坂をジグザクに登る。ジャンダルムの岩峰が眼前に迫ってくる。写真を撮った。奥穂高頂上に到着した。東の方向には雲が出ていてご来光は見えないが、雲が赤く輝いて見える。ガイドが体調はどうか? 行くか? と聞く。        奥穂高を後にしてナイフエッジの馬の背にかかる。両面がスパッと切れ落ちたやせ尾根である。下を見ないようにして渡る。瓦礫が重なる小ピークを越え、ロバの耳のコルへ下り、ロバの耳を越えて、ジャンダルムの基部へと下った。        
西穂側のコルからジャンダルムに登った。ガイドからコーヒーをご馳走になった。




ここでも何回目かの「行けるか?」の質問があった。        
コブの耳、天狗の頭に来て、行程の半分である。ここからは引き返す事は考えずに進のみである。浮き石、落石に注意しながら、小ピークを上下し間ノ岳に到着した。間ノ岳を下り、アップダウンを繰り返し西穂高岳に到着した。西穂高岳からもピラミッドピーク、独標、その他岩峰を上り下りし、ハイマツの両川を下り、無事西穂高山荘に到着した。 
天気も良く風もなかったためか、不安を感じる事もなく、東濱さんを除く二人はハーネスとカラビナを使用する事はなかった。ヘルメットが必要な落石もなくラッキーであった。尚 追い越していった人、すれ違った人でハーネス、ヘルメット着用の人は皆無であったので、我々のスタイルは目立ったようである。        
近藤ガイド、東濱、吉田の3名は最終のロープウエイで帰ったので、西穂山荘に泊まったのは私だけである。夕食後に西穂山荘オリジナルのBDV映写会が開催された。独標、西穂高岳から間ノ岳、ジャンダルム、奥穂高までの状況が映し出され、踏破した達成感を改めて感じた。
☆昨年は途中から雨が降り、体調不十分の参加者もいて、難行したようである。       今年は快晴で、高度恐怖症の私ですら全然不安感を持つ事もなかった。予定時間より45分多くかかったが、無事縦走終える事が出来た。天候に恵まれた山行であった。

第4日 9月29日(木)晴れ  
深夜12時 山荘の外に出てみた。満天の星空である。前日までは日中は晴れているが、夜になると雲がかかった。しかし最後の夜になって美しい星座を見せてもらえた。        ゆっくり朝食をとり出発した。焼岳小屋までの道は誰にも会わず静かであるが、至る所にぬかるみがあり道も悪い。焼岳小屋から登った展望台はママハハコの群生地であり、水蒸気が噴出されている。旧中尾峠に下ってから登り始めた。登山4日目であり、登りはきつい。中ノ湯への道から右に曲がって登った。硫化水素ガスの凄い臭気である。焼岳北峰から360度の展望を楽しむ。笠岳の大きな山容がすぐ前に見える。前日歩いた穂高連峰の上部には雲がかかっていて尖った山並みが見えないのが残念であった。        中ノ湯バス停に下る。ざれた斜面をじぐざくにくだり、途中から石のゴロゴロした悪い道に変わる。12時35分、中ノ湯バス停に到着、売店でビールを購入、着替えをしてから13時発のバスに乗った。

☆コースタイム  
第1日 上高地(11:50~12:20 昼食) 明神館(13:10 - 13:20) 徳沢園(14:10 - 14:20) 横尾山荘 815:20  
第2日 横尾山荘(4:55) 本谷橋(7:00 - 7:10) 唐沢ヒュッテ(9:05 - 9:30) 潤澤小屋への分岐点(10:30 - 10:40) 昼食(11:55 - 12:20) 穂高岳山荘(14:20)  
第3日 穂高岳山荘(4:55) 奥穂高山頂(5:45 - 6:05) ジャンダルム(7:30 - 7:45) 天狗岳(10:10 - 10:25) 間ノ岳(11:20 - 11:30) 西穂高山頂(13:00 - 13:30) 独標(14:40 - 14:55) 西穂山荘(15:40)  
第4日 西穂山荘6:25) 焼岳小屋(9:00 - 9:05) 焼岳北峰(10:35 - 10:50) 中ノ湯バス停(12:35 - 13:00)
☆ガイド料金               
ガイド料1日       30,000円 +交通費 4,000円           
入下山2日拘束料   10,000円           
奥穂高岳山荘宿泊料 8,400円 +昼食弁当代 800 円                      計 53,200円      参加者1人負担 17,700円
☆宿泊費                 
横尾山荘    9,000円 1泊2食風呂有りタオル付                 
奥穂高岳山荘 8,400円 1泊2食                 
西穂山荘    8,800円 1泊2食

 

不老山

  
平成17年10月第1例会(土) 快晴
メンバー  L本多 小野 高橋 八木 堀内 宇野            計6名
                                                                          -本多 記ー    
天気予報と異なり、本日の山行を祝するように少々汗ばむような快晴である。
棚沢キャンプ場バス停で下車し、キャンプ場の駐車場脇の細い道を少し行くと思いがけず吊橋があった。
結構上下に揺れるので真ん中の板を慎重に渡ったが、童心に帰って遊園地の乗り物に跨ったような楽しさも味わった。         
道標が整備されており、道標に従って桧の植林帯を通る登山道を番ヶ平に向かって上って行く。 
道は結構きつい勾配であるが、時々心地よい冷風が樹林帯の中を吹き抜けていく。       
番ヶ平の手前で一息入れ、小野さん差し入れの梨を頂いたがバテ気味の体に美味さが染み込んだ。
不老山の山頂は雑木林の中で展望は無いが12時少し前に到着、昼食後展望の得られる南峰に移動し冠雪のない富士山を眺め集合写真をとり下山にかかった。
今日の不老山はまるで我々の貸切状態で、静かな山行が楽しめた。
下見の結果当初予定のコースを変更した訳だが、まさに正解で低山にしては充実した山行が楽しめた。
 
 
  
 
☆コースタイム    
新松田(8:25) 棚沢キャンプ場停(9:05/9:10) 番ヶ平(10:05/10:15) 不老山(11:50/12:20)    御殿場線駿河小山駅(15:00)

☆費用                
電車賃  小田急線 新宿駅/新松田駅    750円/片道               
バス料金  新松田駅/棚沢キャンプ場    740円/片道 

 

裏剱縦走(高柳グループ)

 
日 時  平成17年10月7日(金)~10月11日(日)
メンバー L.高柳、小野、本多(郁)、斎藤、栗原、中村、國府田、中出、梅沢、計9名           

8日(土)小雨 室堂 → 剱沢小屋泊
                                           

― 高柳 記―
ガスの中、朝8時に室堂ターミナルに夜行バスが着いた。降りるとまだ眠い体に冷たい強風が吹きつける、簡単に朝食を摂り雨具を着けて出発。地獄谷では噴出す温泉を見ながら、今、温泉に入れたらどんなにかいいだろうと思う。別山乗越の登り口で、先行する2泊3日の吉田(博)、高橋、片倉、川端、八木の5人組と別れた、我々9人は3泊4日である。 2700メートルの別山乗越に近づくにしたがい雨を含んだ風が強くなる。乗越にある剱御前小屋に入り、離れた仲間を待つことにする。わたしは外のトイレで風を避け、登ってくる仲間を窺うが雨を含んだ横殴りの風は寒い。全員が揃いしばし小屋で休憩の後、宿泊地の剱沢小屋に下った。途中幾度かアラレのような雨があり雨具の上で水玉が跳ね飛んでいた。剱沢小屋12時45分着。雨の中、剱沢を下る5人組の苦労を思う。

9日(日)薄曇り後晴れ 剱沢小屋 → 仙人池ヒュッテ泊
                   
― 高柳 記―
  小屋を6時にでる。天候は高曇りで雨の心配はなさそうである。小屋の前を下り左手に石垣をあるところを右に折れると、剱岳との分岐のある広場にでる。左に入ると剱山荘で、剱沢は右にとる。この標識が剱沢コース寄りにあるため分かりにくい。 しばらくは紅葉の剱岳山腹を見ながら剱沢を下っていく。小屋の息子さんから雪渓の降り口として、土砂を越してから雪渓に降りるように注意されたが、その箇所には雪渓崩落のため通行不可の表示がビニール袋に入っていた。この直ぐ先に雪渓に下りる道があったがやり過ごし、夏道をすこし進 むとまた雪渓に降りる道があった。そこから雪渓に降りた。ここにグリーンロープが張ってあり、小屋の案内ではここから夏道に上がるよう言われた箇所らしい。しかし、雪渓はしっかりしていて崩落の危険は感じられないし、斜度もないので歩くことにしてアイゼンを付ける。歩いていると右に大きな一枚岩があり、ロープが下がっていて7人ほどのパーティがいた。一人だけがロープにぶら下がっていて、あとの人は見上げているので訓練でもしているのかと思いながら通過したが、小屋の案内で注意するように言われた夏道からの下りの岩のようだ。 雪渓も終わりに近づいたので右の夏道に上がろうとしたら、対岸に赤マークが見えるという声がありそちらへ向かう。雪渓の中央付近は雪が薄いはずなので、仲間に静かに歩くよう注意して対岸の夏道に上がった。      
真砂沢ロッジを囲む木々は秋の陽を浴びて紅葉して いた。時間は9時で剱沢小屋から3時間かかっている。案内書によってはコースタイムが1時間30分になっているが、2時間30分に訂正しておきたい。二股から仙人池峠まで急登が続くが、峠付近の紅葉とリンドウの色の対比が美しい。仙人池ヒュッテ14時着

10日(月祝)晴れ 仙人池ヒュッテ → 阿曽原温泉小屋泊  
―中村 記―
朝食を早く終わらせ、仙人池の湖畔に立ち、朝焼けに染まる剱岳を見る。これが今回の山行のメインでしたが、残念!重たい雲がドッカと動く様子もなく、山頂の姿は見ることができませんでした。それでも仙人池の周りの紅葉はすばらしく、動くことができませんでした。      
後ろ髪を引かれる思いで小屋を出ました。急坂を下り見事な紅葉を見ながら、足元に気をつけ、右手に湯けむりが見えてくると仙人温泉です。小屋のご主人との談笑、仙人岩屋でヒカリゴケを見て急坂を下る。崩壊した登山道も多く、ガスも出てきて歩きづらい道を進むと阿曽原峠に着いた。
       
岩の滑りやすい道を下り、下ノ廊下の合流点を過ぎるとまもなく今日泊まる阿曽原温泉小屋に着きました。
       
男性のあと女性が露天風呂の入り汗を流しましたが、露天風呂まで小屋から少し遠いので帰りがキツイ!





 11日(火)晴れ 阿曽原温泉小屋 → 欅平駅                             ―高柳 記―
夜明け前の5時にライトを点けて小屋を出る。あれが北極星、あれがカシオペヤと仲間がいう。夜が明けてくると標高1000メートルのこの辺りの木々は緑で、紅葉には早い。左側は岩肌、右は深い谷という道が欅平まで延々と続いている。太陽が高くなると日差しが強く暑いが、木々をわたる風はさすがに冷たい。 道は手のひらを広げたようで枝沢があると奥まで入っていき、また出てくるという繰り返しで、欅平までの距離がはかどらない。やっと欅平駅の一部が遥かに見えてからがまだまだ遠いのである。体調を崩した仲間も最後まで歩き通し、欅平駅に全員が揃ったのは 1時10分であった。

☆コースタイム
*8日:室堂(8:15~8:45)別山乗越(11:45~12:10)剱沢小屋(12:45)
     
*9日:剱沢小屋(6:00)雪渓地点(7:35~7:45)雪渓終点(8:25~8:35)真砂沢ロッジ(9:00~9:15)二股(10:45~11:05)仙人池ヒュッテ(14:00)

*10日:仙人池ヒュッテ(6:45)仙人谷(9:05~9:30)高巻き地点(10:40)阿曽原峠(12:25~13:00)阿曽原温泉小屋(13:30)

*11日:阿曽原温泉小屋(4:55)トンネル(9:50)欅平駅(13:10)

   

裏剱縦走(高橋グループ)

日 時  平成17年10月7日(金)~10月10日(祝・月)
メンバー L.高橋、  八木、片倉、吉田(博)、川端、    計 5名
                         
* 以下の報告は八木さんの了解を得て、ご本人のホームページから抜粋しました。(高柳)

10月8日(土)
       
夜中走り続けていたバスは、今、室堂バスターミナルに到着したばかりである。慌ただしく朝食を済ませ、雨具で身づくろいをし、階上から外にでた。石畳の道をゆるやかに下り、やがて幾つものカラフルなテントを見過ごした先の沢を渡って山道に入る。同行しているメンバーは14人であるが、 間もなく本隊から離れて我々5人が先に進むことになった。日程の都合で一日早めに下山する仲間である。        
山の反対側に道を移すと急斜面の上りになる。やがて足元は階段状に整備されて歩きやすくなり、小屋の間近さを窺わせる。別山乗越に建つ剱御前小屋でしばらく休憩をし、白く靄っている道を下った。ガスの中に黒く浮き出た建物が現れると剱沢小屋で、剱沢小屋の乾燥室で暖を取りながら昼食にした。 登山者に対応している受付の人の口ぶりでは真砂沢ロッジまで倍の時間がかかるという。        
略図をもらって剱沢小屋を出発したのが12時05分である。受付の人の話では剱沢雪渓は歩ける状態ではなく、代わりの高巻きの道も難渋しそうである。 剣山荘に向かう道を左に見送り、真砂沢の文字を見落とさないで歩いたつもりであるが、目の前に大きな小屋が現れて一瞬どこの小屋かと戸惑った。         
小屋の屋根の上に見える広い道は剱岳に向かう道であり、地図を広げて見ると 剣山荘の前に来ても真砂沢に通ずる道がある。沢を渡って本来辿るべき道に乗り上げ、剱沢を見下ろしながら山腹の道を歩いた。        
しばらく歩いた先で沢まで下り、グリーンロープに沿って 200mほどの雪渓の上を歩いて対岸に渡る。さらに先へ進んで一枚岩の滑りやすい斜面を目の前に見る。 
小屋の人の話よりもっと深刻な場所である。ロープが張ってあるにしろ、滑って手を放したものなら雪の下に潜り込んでしまい、その後の結果は想像するのも恐ろしいほど、雪渓の下に暗い穴をうがっている。        しばらく足場の悪い岩場を歩き、沢を横断して間もなく石垣に囲まれた真砂沢ロッジに着いた。60名そこそこ収容できる小屋であるが、今日の混雑さは覚悟していた通りで 2枚の布団に仲間5人である。食事室も寝具でふさがっているので夕食朝食とも弁当形式である。そんな窮屈さにも関わらず、目を覚ますこともなく眠ったのは夜行バスでの睡眠不足が手伝っていたようである。

10月9日(日)        
真砂沢ロッジを朝6時に出発して沢沿いの道を歩く。所々で鎖も張ってあり気の抜けない所もある。今日ばかりは晴天が広がって欲しいと願うばかりであるが、そのような様子はこれっぽっちも見られない。雨に降られないだけましと思い定めて今日の行程をこなすことに専念する。広い河原に出て吊橋のある所が二股である。休憩した後、仙人峠までの上りが今日唯一の急登である。眼下に沢の白い筋が見え、両脇から挟むようにして山がそそり立っているが、ガスがその中腹まで隠しているので絶景と言うわけにもいかない。山肌の紅葉した木々が一段と彩りをかもしだすように、岩肌もその役目を担っているが、やはり青い空が欠けている恨みが残る。尾根道の両側に広がる木立の紅葉は今がピークと言える。仙人峠にザックが放置してあるが、池ノ平小屋に向かった登山者の物であろう。池ノ平小屋の周辺は紅葉の美しい所であることは後から知った。        
仙人峠から15分も歩くと仙人池ヒュッテである。ここで昼食にした途端、 雨が降り出してきた。        
ここから沢に向かって下っていくが、谷を隔てた右側から大量の湯煙が見えたら仙人温泉小屋は近い。小屋の前では上機嫌で温泉に浸っている登山者がいた。女性専用の温泉も小屋の裏手にある。標高を保ったまま続いている道も、時間を経るに従い高度を下げているのが分かる。周りの木々の葉の様子も青々としてきた。木立の中に青い屋根が見えた所が阿曽原温泉小屋である。        
小屋の前は登山者でごった返していた、受付を終えて15分も経つと、ちょうど男性の入浴の時間である。一時間ごとに男性と女性が交代で入浴できる。ちなみに20時を過ぎると混浴である。さっそくザックを小屋の前に置いて手ぬぐい一本持って風呂に向かった。        
今日も布団一枚に付き二人である。仲間と一緒であれば苦にもならない広さであり、これで充分と思わせるのが不思議だ。

10月11日(祝・月)        
早目の出発を心がけ、まだ夜の明けきらない内にライトを照らして歩いた。観光客でトロッコ電車の満員を懸念したのである。 幕営地の奥に欅平の標識を見てジクザクに樹林の中を登った。送電線の巡視路を左に見た頃には闇夜も白々と明るみ出した。      
上りも下りもないまるっきりの水平の道を延々と歩く。これが今日の白眉と言えるし、敢えて言えば今回の山行のと、言い直した方が妥当である。下を覗けば絶壁で、決して気持ちのよい所ではないが、足元は広くて安心感もあり不安になることはない。        
紅葉の時節には2週間ぐらい早いし、曇天で稜線はガスに覆われていて、せっかくの舞台も台無しである。よくぞこのような所に道を作ったものだとその苦労の跡を偲びながら感慨深く歩いた。滝が上から流れ落ちているところで朝食を摂ったら、すぐ様歩き出すほど慌ただしい行程になっている。間もなく懐中電灯を照らして長いトンネルを潜った。150mの長さのトンネルだが、真っ暗なだけに倍以上の距離を歩いている錯覚を覚える。水平の道にもどことなく上り下りを感じ、間もなく欅平の上部という文字が見え鉄塔もその位置にある。ここで少し多めの時間を取って休憩にし、欅平駅までいっきに下った。

☆コースタイム
* 8日(土):室堂(8:40) 雷鳥沢(9:30) 剱御前小屋(10:55~11:10) 剱沢小屋(11:35~12:05)真砂沢ロッジ(15:30)                                                                     -実動時間 6時間05分
     
*9日(日):真砂沢ロッジ(6:00) 二股(7:20~7:30) 仙人峠(9:15) 仙人池ヒュッテ(9:30~10:10)  仙人温泉小屋 (11:45~12:10) 阿曽原温泉小屋(14:15)                           -実動時間 7時間00分
       
*10日(祝・月):阿曽原温泉小屋(5:05) 大きな滝(6:45~6:55) 欅平上部
(9:10~9:25) 欅平駅(10:00)                                                                      -実動時間4時間30分

 

サオラ峠

 
 2005年11月19日(土) 快晴          
 メンバー  L 高橋、  広瀬、小野、中村、八木、本多(正)、宇野、川端     計8名                                                                         -川端 記-      


 満員の客を乗せ紅葉の奥多摩湖を左に眺めながらバスは目的地へ。ほとんどの乗客は鴨沢で降り、親川バス停で降りたのは我々と二人組だけであった。風もなく雲ひとつない久々の青空である。民家の裏からいきなりの急登である。途中にはかつては集落であったであろう数件の廃家を過ぎ、さらに急登を行く。
自然樹に変わるころなだらかな尾根にでる。陽だまりに武蔵野あたりを落葉を踏みしめて歩いている錯覚さえ感じる尾根である。
突然公園のような広い平地が現れここが丹波天平である。天平(でんでいろ)と言う名前も変わっているがこんな場所に広場があるのも不思議なものである。広葉樹は紅葉が終わりかけているが、カラマツが落着きのある黄色に色づきスケッチなどしながらのんびりしていたい場所である。30分程昼食タイムを取り天平尾根をサラオ峠と向かう。落葉の中、木々の合間から雲取山や富士山を眺めながらの歩きである。この辺りは山岳サイクリングが多いのも頷ける山道である。
     
サラオ峠からこのまま下山では時間が余るので熊倉山を往復する。頂上でやっと視界が開け南面の大菩薩に続く尾根が真近に見える。ここで記念写真を撮りサラオ峠へ戻る。落葉で滑りやすく、歩きづらい急斜面の巻き道を注意しながら下山し丹波バス停に16時に到着。バスの発車時間にはまだ早いので2つ先の丹波山温泉バス停まで歩き「のめこい湯」の売店でお土産を買い16時50分のバスに乗り奥多摩駅へ。久々の天気に恵まれ、2パーティにしか逢わない静かな山行ができた一日でした。

 

 
 
 

 
 
 
 

 ☆コースタイム     
親川バス停(9:25)  丹波天平(11:40~12:15)  サオラ峠(12:55~13:05)  
熊倉山(13:45~13:50)      サオラ峠(14:25)   山王沢(15:20~15:30)  
丹波バス停(16:00)
     
☆費用            
電車 立川~奥多摩 620円/片道            
バス 奥多摩~親川 740円  丹波山温泉~奥多摩 930円 

 

大岱山 セーメーバン  

平成17年11月13日(日)  天気 快晴 
メンバー  L 八木、  小野、中村、高橋、尾辻、本多(正)、東濱、吉田(博)、清水(ふ)、
宇野、梅澤、早川(新人会員)  計 12名                                                                                                                                                      -八木 記-        
林戸沢バス停で奈良子に向かう車道を離れ、左側の集落の見える方向に進む。民家の軒先の前で車道は細くなり、すぐ先の製材所で右に折れて50メートルも進まない所に宝鐘寺薬師堂が建っている。登山口は薬師堂の裏手にあり、ガイドブックでも読まなければ分からない所である。ここで新しく入会された早川さんの紹介を終えた後、支度をして杉林の中に身体を潜らせた。ジクザクの道から、間もなく尾根歩きになる。山に廃棄してある車を数台見てから、山の斜面に道を移していくが、このはっきりした道に見切りを付ける頃合いをはかりながら歩いている。木々越しに見える左側の尾根が高い位置にならないうちに、早々とその尾根に取り付いた。尾根上は薄いながらも道の痕跡をとどめており、頭上の木の枝にもテープが巻いてある。後は尾根に乗って真っ直ぐ進むだけであるが、これが何と言ったって急登の連続である。展望のまったくない急坂に慰めを与えるひと時は木々の葉の色付きである。足元に大きな石が目立ってきたら、そろそろ急登も終わりである。石塔の立っている平らな場所で息を整え、10分も歩くと宮路山である。
     
今歩いている広々した尾根の雑木は一様に葉を散らして興は薄いものの、空ろに流れている時間を感じながら身をたくしているこの静寂さはこの付近ならではのものである。落葉の踏む音にしばし我に返って、たゆたう気持ちをそのつど引きしめているが、こののどかな空間にも緊張をもたらすことがある。なだらかな尾根が二重三重に見えて進むべき道にとまどい、落ち着きはらって視線を周囲に走らせると木の幹にテープが巻いてある。送電線の鉄塔を過ぎて15分も歩くと、木の間から山のピークの陰が見え、そこをひと登りした所が棚沢ノ頭である。        
右手の方向に5分も歩けば大岱山に着き、人為的に樹木を切り開いた山頂から、今日の山行中、唯一の展望を拝める。ただし 西側に限ってのことであるが、そのなかでも滝子山は真正面に見える山であり、山頂まで伝わっている寂ショウ尾根が霞みがちに浮かんでいた。棚沢ノ頭に引き返し、南に伸びている尾根を急坂を経ずに少しずつ標高を下げて歩く。道々に送電線の鉄塔をぞんざいに見ながら歩き、無聊な印象を与えるそんな尾根道も谷側のゆくえに視線を向けると木々の葉の色どりも美しく、日の差し込んでいる森林の様相を見て、ついのんびりした気持ちにおちいってしまう。サクラ沢峠から15分も歩けば車道に飛び出し、すぐ先の民宿の森屋荘の車で大月駅まで送ってくれると言う、ご主人の願ってもない申し出に喜び、このようにして今日の山行は、思いがけずよしなに終えたしだいである。

☆ コースタイム            
薬師堂登山口 9:25 用沢分岐 10:10 石塔 11:10~11:20 宮地山 
11:30~12:00  送電線鉄塔 12:50~12:55 棚沢ノ頭 13:05 大岱山 
13:10~13:25 セーメーバン 13:55~14:00     サクラ沢峠 14:40 
金山温泉森屋荘 15:00

☆ 費 用           
行き  タクシー   一台分 2000円           
帰り  マイクロバス 一台 4000円

 
 

秩父御嶽山

   平成17年11月23日(水) 晴れ
参加者  L清水ふ  広瀬 大田 中村 高橋 国府田 尾辻 八木 佐藤 吉田(博) 
宇野 白井     計 12名
                                                                        -清水 ふ 記-        
6時30分、西武線に私が乗り込んでまもなく携帯の振動が響いた。電話に出ると広瀬さんからで、JRの事故で、電車が遅れて、集合時間に間に合いそうにないとの事。とにかく待てるだけ待っているので、途中で、電話を入れて下さい。と伝える。中村さんも一緒にいるとの事。 9時10分頃に秩父鉄道で来た尾辻さんが、合流した。広瀬さんからお花畑駅を22分の電車に乗るとの電話が入ったが、三峰口を9時20分のバスを逃すと次は1時間以上先になってしまうので、バスに乗って先に行っていると伝える。 紅葉を眺めながらバスに揺られ、9時50分頃、落合に着いた。  
普寛神社で、登山名簿に名前を書いて、身支度を済ませ、初めてリーダーなので、よろしくおねがいします。と皆に伝えて、登山道に向かった。        
神社の前から5分ほど歩くと沢沿いの登山道となった。夏の終わりに来た時より幾分登山道は、綺麗に整備されているような感じがしたが、木の橋の中には、斜めに傾いていたり、隙間が空いていたりして、歩きにくいところが何箇所か、あった。 ふと、上の方を見上げると赤く紅葉した葉に日の光が当たり、眩しいほどにきらきらして、とても美しい。        
さらに右、左と沢を渡りながら登ると沢の上部にでた。傾斜がだんだんときつくなり苦しい。上の方で工事をしているようで、何か機械的音が聞こえる。少し坂を登ると、シャベルカーが見えてきた。材木の運び出しと、林道を整備する工事をやっているようだ。さらに登り詰めると大きな林道に出た。 ここからのルートは、シャベルカーが作ったばかりの出来立てフワフワの道だ。角度がかなりあるので、滑りやすくて歩きにくい。やがて林道が二股になっているところで、左に進路をとったら、シャベルカーのオジサンの声が聞こえ、「何でそっちに行くの?」 「右だよ右」と言われて右に進行方向を変えてさらに登り詰めると従来の登山道と尾根筋で、合流した。
         
ロープのかかる岩場を登り、10分もかからずに頂上に着いた。今日は、お天気は、良いのだが、展望はあまりよくなく、両神山は、見える事は、見えたがちょっとぼやけて見えた。今日の秩父御嶽山は、オンシーズンらしく、狭い頂上は、満員だったので、写真を撮って、少し下ったところで昼食休憩をとることになった。        
10分ぐらい休憩した頃、中村さんと広瀬さんが三峰口からタクシーで落合まで入り、登って来て合流した。逢えなかったら200円の参加費はどうなるのかなどと話していたのが、まったく問題にならないで、二人に逢えたので、嬉しかった。  もう一度全員で記念撮影をしてから、三峰口方面に下りのルートをとった。滑りやすい尾根道を下り、さらにジグザグな道を急降下していくと、30分ほどで斜面が緩やかになり、歩きよい下りの道になった。        木々の紅葉を楽しみながら2回ほど休憩を取って、ゆっくり下ると、里と呼ぶのにふさわしい集落に降りついた。ゆっくりと、白川橋から川の流れを見ながら歩いて行くと、10分ほどで、三峰口駅に着くことができた。 運よく、15時2分発の池袋直通電車に全員乗り込み、流れ解散となった。 頂上以外は静かな山道で、奥秩父の深まる秋をじっくり味わいながらの山旅となった。

☆コースタイム              
三峰口駅9時20分 落合9時50分 普寛トンネル11時 尾根11時40分 頂上11時50分~12時30分 タツミチ13時5分    秩父御嶽山登山口14時30分 三峰口駅14時45分

☆ 費用              
池袋~三峰口片道 1180円  
バス代 350円

 

 棒ノ嶺

12月3日(土) 晴   
メンバー  L吉田(博)  広瀬、小野、中村、高橋、本多(正)、宇野、梅沢、成田  計 9名                                                                            -吉田 記-         
予報通り青空が広がる川井駅ではすでに3人食事中。1本早い電車のつもりが、もっと早い人達がいた。次の電車で全員揃い、空できたバスも立ち人が出るくらいで発車する。         紅葉真っ盛りの里をぬって清東橋へ到着。沢沿いに進んで木橋を渡り登山道に入る。柵のあるわさび田の間を登っていき尾根に取付く所で、棒ノ折山まで1.1Kmとある。 ここからは植林帯の淡々とした登りになり、目の前がカヤトと青い空だけになると人声がし、まもなく広い頂上に着く。今日は周囲の山々もよく見える。新宿副都心の高層ビル群も見える。あるものをみな着込んで山の見える方にかたまって昼食とする。日がさすと暖かいが、陰ると背中がゾクゾクする。寒い寒い言いながらも山頂で1時間ほど過ごす。

丸太の歩きずらい階段を下って権次入峠、さらに落葉で下に何があるかわからずたまに滑ったりしながら黒山・長久保山を越える。20分も行ったところに陽の当たる斜面があり、バス時間調整もかねて休憩する。ぽかぽかして眠くなりそうだ。          
小沢峠には3時15分頃到着。ここで、青梅の上成木側と名栗の小沢側に分かれそれぞれの帰路についた。
 
 
☆コースタイム
川井駅(バス15分)奥茶屋スタート10:00 棒ノ折山11:35~12:30 権次入峠12:35 
黒山13:00~13:15 長久保山13:30~13:40  陽の当たる斜面で時間調整
14:00~14:40 小沢峠15:15  上成木バス停15:35

☆費用
電車 立川~川井 450円、東青梅~立川 290円
バス 川井~清東橋 300円、上成木~東青海 380円

 

納山会・高尾山

 平成17年12月10日(土)
場  所   高尾山登頂後に高尾山麓「うかい鳥山」にて宴会      
参加者   L 高柳、 魚津、広瀬、大田、古森、斎藤、栗原、高橋、堀内、小林、本多(正)、清水(裕)、吉田(博)、清水(ふ)、   宇野、梅沢、三好、成田、     計18名                                                                           

-記・高  柳-         
京王線高尾山口駅に10時集合であったが京王線に人身事故があり電車が遅れたため、出発は10時10分になった。アスファルト道の1号路を上り薬王院に参拝し、山頂の見晴台には11時50分に着いた。         
今日は天気も良く人出も多い、富士山も高々と見えるが頂上の左半分は昇ってくる雲に覆われていた。当会のホームページでいろいろな角度からの富士山を見ることができた1年であったが、ここで年末に富士と対峙するとお互いに挨拶を交わしている感じがする。「いやいや、あちこちから会員が写真を撮らせていただきました、来年も宜しく」         
宴会場にいくシャトルバスを高尾山口駅前発1時に予定しているが、歩いて下山するには時間が足らなくなったのでリフトで下ることにした。紅葉を愛でながらリフトに座っていたが、急斜面な箇所もありずり落ちそうで怖いところもあった。         
駅前には1時に着いた。そこには箱根強羅温泉から駆けつけた宇野さんが待っていた。シャトルバスに乗り「うかい鳥山」に10分程で到着。こんな山奥に、と思うほど広大な庭が作られていてその中に離れ屋が点在していた。その離れがそれぞれ宴席で、炬燵造りのテーブルに足を下ろして食事をする。         
宴会は1時半ごろから高橋さんの司会で始まったが、直前、あたかも主役のようにネクタイにスーツ姿の成田さんが登場、拍手に迎えられた。私の挨拶、大田さんの発声で乾杯、山行最多参加者の表彰式と続いた。
       
今年の1位は22回参加の宇野さん、2位は21回の本多正好さん、3位19回の高橋さんであった。各種料理をいただき、大きな焼鳥を炭火で炙りながら、順番に各自今年の反省やら、来年の抱負を発表し、歓談して3時半に終宴となった。