山  旅
会報 No.148
好山好山旅会
H.18.6 
 

                                             

平成18 年7月例会山行計画  
第一例会 7月2日(日) 浅間 鼻曲山岳 担当者 清水(裕)
第二例会 7月15 日(土)~17 日(日) 朝日山地 月山・摩耶山 担当者 八木
第三例会 7月22 日(土) 浅間 高峰高原~黒斑山 担当者 清水(裕) (新会員歓迎山行) 
 
 
《奥秩父 甲武信岳~飛竜山》
5月3日(水) 晴れ
参加者 大田(リーダー) 吉田(博) 三好 計 3名
-大田他 記- 
毛木平~甲武信岳~甲武信小屋
東京駅から長野新幹線に乗り、佐久平で小海線に乗り換えた。
車窓からは、東京 とは1月遅れで今が満開の桜が咲き誇っていた。
軌道のカーブに合わせるように時折り、大きな八ヶ岳が見える。
そう言えば昔、赤岳から真教寺尾根を転げるように下り、清里まで下山したことがあったことを思い出した。
信濃川上で下車したところ、連休の真っ最中で駅には多くの登山者がいた。
我々が予約していたタクシーに乗ろうとしていたところ、運転手から、毛木平まで乗客を乗せて行くマイクロバスに1名が乗り切れなくなったので相乗りをさせて欲しいとの相談があった。当方は運賃が安くなるので全く問題なしということで我々3人に相乗り男性1人を加え、登山口のある毛木平に向けて出発した。
毛木平には数年前に訪れた時と大きく異なり、立派な舗装された駐車場にトイレと東屋が完備されていた。
当分はきれいなトイレは使えないのでトイレ休憩して態勢を整えて登山道に入った。
千曲川源流遊歩道と書かれた道標のある大きな登山道はゆったりとした傾斜で南に続いており、続いて十文字峠への道が東側に続いていた。
登山者はそれ程多くないが、登る者、下る者がほぼ同程度いた。
テント山行の人も多く見られ、大きなザックを背負って登っていく姿には力強さを感じた。
ナメ滝のかなり手前の小広い場所で瀬音を聞きながら、昼食休憩とした。
標高 1,800mを過ぎる頃から積雪が多くなり、凍っている場所も見られるので安全のために軽アイゼンを装着した。
アイゼン装着の時になって自分がスパッツを持ってきていないことに気が付いた。
どうもザックカバーを入れた袋とスパッツ袋を取り違 えたらしく、ザック袋が2つ入っていた。皆は足元がきちんとしているが、自分はスパッツなしで靴が濡れて来ないかやや心配だった。
傾斜が緩い間は、そうでもな いが、傾斜が大きくなると、アイゼンの効きがぐっと良くなり、装着効果は絶大で ある。
やがて千曲川・信濃川水源地標の辺りから登山道は西にトラバースしながら樹林帯の急な傾斜道になってきた。
息が上がりそうになって来たが、ひと頑張りで金峰山からの縦走路に飛び出した。
ここからは縦走路を左折し、登っていくとやがて雪 のないガレ場となり、すぐ上に多くの人で賑わっている甲武信岳頂上に着いた。
時 計を見ると14 時40 分、ほぼ予定通りの到着時間であった。
甲武信岳の頂上を踏むのは6 年前の秋に例会山行で来て以来、3度目であった。
左手に富士山、中央に国師岳、金峰山、右手に八ヶ岳が見えた。
今日泊まる甲武信小屋は頂上から10 分ほど下ったところにあった。
五連休の初日であり、混雑が予想されたが、その通りで畳1 畳に2 名であった。
夕食後に、恒例の小屋周辺の四季の紹介ビデオが上映されていたが混んでいたため今回はパスし、家ではめったに取 ることのない長い睡眠をとった。
(記 大田)
5月4日(木)晴れ
甲武信小屋~西破風山~雁坂嶺~雁坂峠~雁峠~笠取小屋
身動きできず暑苦しく、いびきのうるさい夜も明けた。
質素すぎる朝食をとり、出発で混雑する小屋前で身支度する。
甲武信岳の方へ登り返し、分岐から木賊山へ向かう。
朝一からの登りは辛いがア イゼンがよくきいて歩きやすい。
振り向くと八ヶ岳や富士山が白く輝いている。
17 分ほどで樹林に囲まれた狭い頂上に着く。標識は半分以上雪の中で、木賊までしか見えない。
戸渡尾根の分岐を右にみて笹平へ下っていく。
立派な避難小屋があるので覗いて みる。
ここから西破風山へは露岩の重なる急登で、アイゼンをキーキーいわせなが ら登っていく。 写真をとって東破風山へ向う。
東破風山からのくだりは急で雪がいっぱいのため、 慎重に足跡をたどる。
長いくだりをこなし、笹で覆われた雪のない道にでるが日陰部分は凍っていたりするのでなかなかアイゼンをはずせないままベンチのある雁坂嶺へ。
だらだらと下って針ノ木峠や三伏峠とならぶ日本三大峠の雁坂峠に着く。
今朝小屋を出てからすれ違う人々に将監小屋の様子を聞いていたが、昨夜は畳1枚に2人 とか。
今晩の宿を笠取小屋に変更する。水晶山の登りに雪があるという情報だが、アイゼンをはずし身軽になる。
水晶山で早いお昼にしてのんびりする。
秩父というと、苔むして倒木が多くうっそうとした樹林帯のイメージを持っていたが、今の時期、芽吹きに早いが遠くまで見渡せ、日はさんさんと降りそそぎ、風は通り好ましいかぎりである。
古礼山は巻いてしまい、小さなアップダウンを繰り返し燕山との分岐へ。
燕山の山頂は分岐から10 秒ほどのところに手作りの看板が掛けられている。
燕山から一投足で、いかにも気持ちよさそうな笹に覆われた広場が足下に見える。雁峠だ。ベ ンチがあって登山者が寝ている。道は笹の斜面をジグザグに下りていくのだが、リ ーダーが真中を一直線に駆け出した。私も後を追う。
思わず駆け出さずにはいられ ない気持ちになる。さっそく空いてるベンチに寝転ぶ。
空は青く、風は笹をゆすり ながら吹き抜ける。ちょっとうとうとする。
明日登ることになった笠取山を左に見ながら笠取小屋に下りていく。
昨夜は7 人だったが、今日は団体の予約があって、予約していない我々はどうみても物置に しかみえない古い小屋へ。ストーブに火は入っているがなかなか温まらない。
水汲みに行ったり、山談議で時間が過ぎる。夜、星がいっぱいだった。
(記 吉田(博))
5月5日(金)晴れ 笠取小屋~笠取山~唐松尾山~西御殿岩~将監峠~三ノ瀬
笠取小屋ではゆっくり寝ることが出来ました。
夜中カチカチと物音がし窓側に寝ていた私は、何かが迫って来る感じで目が覚めました。
小屋の周りを走りまわって いて恐かったです。朝、小屋の人からそれが鹿であることを聞きました。
朝ごはんを終え出発、目指すは先ず笠取山です。きれいな三角錐をみせている山頂ですが、一直線の急登、起きたての身体にはきつく息がゼイゼイ、足がつる感じでした。
10分ほど登ったところで前のグループが休んでいるのです。
早いな~と 思いましたが立ち止まるとうしろに富士山が大きく見えました。
富士山を背に、ぐんぐん高度をあげ山頂へ、笠取山の山頂は以外に狭く展望もあまりよくありませんでした。
笠取山山頂をあとにし「秩父山地緑の回廊」のたて看板がある稜線を伝い黒塊山、 唐松尾山をめざしました、樹林帯の中を気持ちよく歩きます。
あちこち石楠花の木があり、石楠花の花の咲く時期はさぞ綺麗だろうなと思いながら。
唐松尾山直前には一箇所岩場があり、結構きつかったです。
その後、吉田さんの提案で展望がよいという西御殿山によりました、笹薮の中2 0分の登りで着いた頂上は360度の展望でした。
山ノ神土の分岐点は三方に道が伸びており、わたしたちは将監峠へ着きました。
防火帯になっていて明るく歩きやすい道を下ったところが将監小屋でした。
将監小屋では犬と豊富な水が出迎えてくれました。
今回の山もここでおしまい。三ノの瀬までこの先は林道歩き、やっとスミレやハシリドコロのお花に会えほっとしました。
2泊3日お花に会えなかったのも珍しい とリーダーが言っていました。
三ノ瀬からタクシーで塩山へ。3日分の汗を流し、美味しいお昼とビールで乾杯 して電車に乗りました。
久しぶりの泊まり山行、健脚向きとありましたが、疲れのせいか?2,3日は顔 がむくみ、身体が重かったです。
(あんなに歩いたのに、体重も増えていました、 数日後にはもとに戻りましたが)
(記 三好)
☆コースタイム
5月3日(毛木平~甲武信小屋)
信濃川上(9:45)タクシーで毛木平(10:10~15)ナメ滝付近(11:50~12:10) 千曲川・信濃川水源地標(13:40)奥秩父主脈縦走路(14:07~17)甲武信岳山頂 (14:40~14:55)甲武信小屋(15:05)
5月4日(甲武信小屋~笠取小屋)
甲武信小屋(6:20)木賊山(6:28)戸渡尾根分岐(6:37)笹平非難小屋(7:34) 西破風山(8:20~30)雁坂嶺(9:48)雁坂峠(10:30~40)水晶山(11:15~40) 古札山(12:05)燕山(13:00)雁峠(13:20~40)笠取小屋(14:00)
5月5日(笠取小屋~三ノ瀬)
笠取小屋(5:35)笠取山山頂(6:20~25)唐松尾山(8:20)西御殿岩(9:10 ~15)山ノ神土(9:45)将監峠(10:05)将監小屋(10:10)三ノ瀬(11:55)  
☆費用
JR長野新幹線佐久平経由信濃川上 東京~信濃川上 6,260 円 信濃川上~毛木平(タクシー1台) 6,060 円 甲武信小屋(1泊2食) 7,500 円 笠取小屋(1泊2食) 7,000 円 三ノ瀬~宏池荘(タクシー1台) 9,220 円 宏池荘(温泉入浴料) 400 円 JR 中央線特急「かいじ」自由席 塩山~新宿 3,190 円


★お知らせ
・5月13日の第二例会 中央線「甲州高尾山」と5月27日の第三例会 丹沢「桧 洞丸~犬越路」は、雨のため中止になりました。


☆★☆ 地形図の印刷について ☆★☆
本会のホームページには国土地理院の地図閲覧サービス(試験公開)にリンクし、山行の山域の地形図が表示されるようになっています。この地形図を印刷し使いたいと いう要望がありますので、その方法について説明します。
ホームページ左欄のメニューにある「山行計画書」をクリックしてください。 画面が変わり、山行計画の表が表示されます。上から、実施日、山域、山名、リー ダー名、山行計画書と5段表示されます。山名をクリックしてください。 別画面が表れ地形図が表示されます。画面の適当な位置にカーソルを置きマウスを 右クリックします。メニューバーが表示されますので、「対象を印刷」をクリックする と、表示されている画面の範囲の地形図が印刷されます。この方法でも構いません。 全図を印刷したい場合は、「名前をつけて画像を保存」を選択します。 貴方の画像保存場所(通常は、マイピクチャ)に、地形図幅番号が表示されますの で、そのままでも、山名など適当な名称でも構いませんので保存してください。 次ぎにエクスプローラーで画像保存場所(通常は、マイピクチャ)のフォルダーを 開き、上で保存したファイルをクリックし開きます。地形図が画面に表示されます。 地形図の下に、幾つかのアイコンがありますが、プリンターの形をしたアイコンを クリックします。 写真の印刷ウィザードの開始という画面が開きましたか、あとは「次へ」をクリッ クして指示に従って印刷してください。