山  旅
会報 No.167
好山好山旅会
H.20.1
 

                                             

平成20年2月例会山行計画
第一例会 2月 2日(土) 大菩薩 お坊山~入道山 担当者 吉田(博)
第二例会 2月16日(土) 栃木の山 晃石山 担当者 高橋
第三例会 2月24日(日) 三浦半島 葉山アルプス 担当者 清水(ふ)



☆☆ 年頭にあたって ☆☆

新年明けましておめでとうございます。                         高 柳 正 敏

また一年が経ち新しい年を迎えることとなりました。
昨年は仕事の都合で8 月の烏帽子岳から槍ヶ岳の縦走に参加できませんでした。
また、足を痛めて9 月の栂海新道の再訪をパスしましたが結果としては天気が悪く中止となりました。
今年の夏も幾つかの山を狙っていますが、年々歳を重ねていくわけで、来る夏のことでもあり不安はあります。
ここ二年ぐらいは体力の衰えを感じ始め、以前はパ ッキングしたザックを家で持ち上げても、重いと思ったことはありませんでしたが、 最近は10 キログラムでも重く感じてしまいます。 それでも山への思いは強く、歩けるか否かはザックを背負い歩いてみなければ分 からないということが悩ましいのです。
自動車のガソリンが40 リットルあるから 300 キロメートル走れるとか、1 万円あるから各駅列車で大阪まで行ける、という 具合に分かれば一番良いのですが。
案内書を読み、経験者の話しを聞き、自分が持つ八割の力で歩ける山を選びたいと考えています。
あとの二割はいざというときに必要でしょう。
今年も皆さんと一 緒に息を弾ませて登り、山頂で感動し、未練を残しながら、楽しい思い出とともに 下山できることを願っております。 
 
 
  《 大菩薩嶺 源次郎岳 》
12月1日(土) 天気 晴れ 無風 暖か
参加者 原田(L) 小野 中村 高橋 八木 吉田(博) 清水(ふ) 中出 土方 竹中 池田 計11名 -原田 記-
会員の車2台で甲斐大和からの足が確保された為、らくらく山行となった。
嵯峨塩深沢林道奥の源次郎岳登山口に乗りつけるつもりが、手前で降りてしまい、踏跡 のあったゆるい斜面を上がり、本来の日川尾根に合流した。
源次郎岳へは茶色の落ち葉を踏みつつしばしの下り。
なんと尾根より山頂の方が低 いのだ。源頼朝に追われた岩竹源次郎が山頂で切腹した言い伝えがある山だが、こ の時期はすっかり葉を落とした木々の間から、富士山はもちろん、雪の南アルプス の峰々、奥秩父から大菩薩などの展望が広がり、明るい印象だ。
上日川分岐に戻り、富士山を見ながら、熱々のうどんや会員手作りのチーズカナッペ、漬物などで1時間余のお昼タイム。
帰りは冬枯れの道を信玄の隠し湯嵯峨塩館 まで下った。
ここの日帰り湯(1時間500円)は小さいが清潔で、露天風呂も眺めが良い。
皆 さん、「今日は来た甲斐がある」という満足顔。(但し、カランが2つの規模なので 大人数には向かない。)館内は落ち着いた木調で歴史を感じる造り。
クスノキの古木の縦2m もあるオブジェ、ウン百万?に惚れ惚れ。甲斐大和にて解散。
かつての寂峰・源次郎岳、うどんランチ、秘湯体験の3点セットののんびり山 行、いつか懐かしく思い出す・・そんな感じの信玄所縁の甲州の初冬の一日。
☆ コースタイム
登山口 10:00 上日川分岐 10:20 源次郎岳 10:40~10: 50 上日川分岐(昼食)11:16~12:25 嵯峨塩館13:10 ~14:05 甲斐大和14:25
☆ 費用
JR 高尾~甲斐大和 片道950円



《 忘年山行 大菩薩嶺 》
12月8日(土) 晴れのち曇り  
参加者 大田(リーダー) 高柳 斉藤 高橋 堀内 片倉 本多(正) 清水 (裕) 清水(ふ) 宇野 梅澤 白井 三好 池田 延命 計 15名
-大田 記-
当初申込みをされていたが急遽、仕事が入り、参加できなくなった吉田(美) さんから高尾駅で彼女が準備していた本日の忘年山行用の食材を受け取り、8 時01分発の甲府行き普通電車に乗り込んだ。
山頂の標高が2000 メートル以上あるため、寒さが気になり、「ホカロン」を 身につけているため、心強い。
当初の計画では塩山駅で下車してタクシーに乗車する予定であったが、タクシー会社からの情報では、秋の台風で裂石⇔ロッヂ長兵衛の間で路肩が崩落し て行けないということで2駅手前の甲斐大和駅で下車した。
予約していた4台のタクシーはすでに到着しており、皆で分乗して上日川峠 を通り、福ちゃん荘前まで行くことにした。
道も特に凍結している場所もなく、 50分弱で無事に福ちゃん荘の前に到着した。
出発前に今年2回目参加の新人延命さんと各会員が相互に自己紹介したあと 大菩薩峠を目指して歩き始めた。
歩きながら右手をみるが、富士山は見えなかった。
勝縁荘の左手に登山道が続くが、傾斜はそれほど強くなく陽だまり山行のようである。
やがて山腹をまくようになると、やがて左手に介山荘の新しい 建物が見えてくると大菩薩峠であった。
介山荘の向かい側には新しい休憩舎も出来ており、このあたりの施設は大菩薩ならではの施設で充実している。
ここからは明るく、広大な尾根道が続いている。
残念ながら富士山は見えな かったが、遠景には雪に覆われた南アルプスや八ヶ岳が見えた。
尾根道を20分も歩くと旧大菩薩峠のある賽の河原に着き、そばには本日の忘年会場である の休憩所が建っていた。
着いたのは11時を少し過ぎたばかりであったが、早速賽の河原で忘年会の準備を開始した。
今回は、豚汁と餅入り汁粉を作ることにしている。
各担当が コンロでコッフェルに水を入れ、予め火を通して準備をしてきた材料を入れて 料理をするが、予め火を通してきているので、加熱すればそのまま食べられる ようになっているので、余り時間は要しない。
20分ほどで火を止め、コッフェルを休憩所に持ち込み、各自が持参した食器に豚汁や汁粉を入れて宴会を開始した。
休憩所の広さは、我々の人数で使うにはちょうど良く皆で作ったアツアツの美味しい豚汁は、冷えた身体を温めるには最適だった。
高柳会長の挨拶に続き、本年の山行参加回数上位3人が表彰された1位は21回参加の高橋さん、2位は15回参加の吉田(博)(今回は不参加)、3位は1 4回参加の中村さん(今回は不参加)であった。
続いて参加者からも挨拶をいただき、忘年会は終了した。
今回はいつもの山行終了後の忘年会とは異なり、 山行が終了していないので当然アルコールは抜きであったが、皆で料理をして食べる美味しさはまた格別で、たまにはこういうものも良いと思った。
忘年会で大休止したあと、のんびりと歩いて約30分ほどで大菩薩嶺に到着 した。
記念写真のあと、尾根道を途中まで戻り、雷岩の側の分岐は唐松尾根コースを通り、下山した。
往路とは異なり、やや急傾斜の道であったが、約40分ほど歩き福ちゃん荘の前に全員無事に到着した。
ここからは往路と同様に、頼んでいたタクシーに分乗し、甲斐大和駅に向かった。
今回は急に仕事になり、参加できなくなったのに、わざわざ横浜の自宅から 高尾駅まで豚肉を届けていただいた吉田美穂さん、どうもありがとうございま した。
また忘年会の食材準備をされた方や、コンロ、コッフェル、燃料ガスを提供 していただいた皆様のご協力にも感謝をいたします。
☆ コースタイム
福ちゃん荘前(10:00)大菩薩峠(10:50) 旧峠(11:10~12:20)大菩薩嶺(12:55~13:05) 雷岩(13:15)福ちゃん荘(14:00)
☆ 費 用
JR 高尾 ⇔ 甲斐大和 1,900円(往復) タクシー 甲斐大和 ⇔ 福ちゃん荘 13,560円(往復1台) 忘年会費用 豚肉 1,601円


※ お知らせ
1)♪♪ 新しいお仲間が入会されました。宜しくお願いします。♪♪ ・大庭恵利子さん 〒 Tel
2)受贈会報「木鶏」2008年1月号


【Wakurouの山名考】
関東には小手指なんて変わった地名がある。関東の山の中の集落に、この「指(サ シ)」の地名がよくある。 名詞に「ル」をつけると動詞になる法則から逆探知してみよう。「サスる」-「る」 =「サス」→「サシ」。サスると言うのは手の甲を別の手で擦ることを言いますね。 あるいは頬を手で撫でるのもサスる。 擦るとか撫でるとか、なんだか滑ることをサシているようだ。そう「サシ」は滑り やすい所ということだろう。その場所の一つは火山灰が堆積しているところだと考 えられる。私はタワとかウネとかの山の地名に由来する言葉は弥生人、それも弥生 中期の渡来人が喋っていた言葉ではないかと思っている。そう、渡来人とは騎馬民 族のこと。 彼らは日本に青銅器をもたらした。銅を作るには鉱石のとれる山に入る必要がある。 騎馬民族の言葉だとすると、ウネる、タワむ、サスとか、寝とか、ツムとかが、地 形に関する言葉であり彼らにとって地形を知ることは生活の基本であり、よく使わ れていたと理解するのは容易ではないだろうか。キーボードに「トワ」と打って変 換キーを押すと「永遠」と出る。何故だろう。「トワ」とはトオい所をさす。「ト ワ」に形容詞の「い」をつけると「トワい」→「トオい」となる。トオいから永遠 の地。 次に「トコシエ」と打って変換すると「永久」と出る。またまた何故だろう。「ト コ」とは平たい地形をさす。「トコ」+「イワ」つまり平たい台地が「トコイワ」 →「トキワ(常磐)」である。 そう、「常」は「トコ」と読める。常滑(トコナメ)もそう。平たい滑る台地の意 味。常滑はすべすべの陶土が産出する所である。 とすると「滑」は「ナメ」か。「ナメ」に「る」をつけて動詞にすると「ナメる」。 ざらざらのものはナメられない。「ナメ」と「スベ」は同意語かもしれない。 「トワ」も「トコ」も遠くまで見渡せる広い地形を指している。短縮すると「ト」 になる。後世の人は「戸」と言う漢字をあてはめたようだ。 関東平野には「戸」のついた地名が多い。水戸、江戸、杉戸、松戸、いずれも平坦 な地形のところである。渡来人が多くやってきた関東平野は平たい所であるから、 「戸」の地名をつけたのではないだろうか。 終わり