山  旅
会報 No.184
好山好山旅会
H.21.6 
 

                                             

   平成21年7月例会山行計画
第一例会 7月 4日(土) 日光の山 赤薙山 担当者 高柳
第二例会 7月11日(土) 伊豆の山 万二郎岳 担当者 大田
第三例会 7月18日(土)~19日(日) 谷川連峰の山 谷川岳~白毛門 担当者 高橋
第四例会 7月22日(水)~26日(日) 飯豊連峰の山 飯豊山 担当者 清水(ふ) 


《 奥武蔵の山 大持山・子持山 》
平成21年4月の例会報告 
4 月29日(水) 晴
参加者 白井[L] 小野 梅澤 三好 計4名
- 白井 記 -
今回が初リーダー山行だったが、当初予定の25日は雨で中止。急遽「個人山行」で2 9日に行く事とし同行者を募ったところ3名が集まり、会長のアドバイスも有って「例会」 に。
これで「初リーダー山行が雨天中止」の記録はかろうじて残らない事になった。
4名という事も有り、飯能からマイカーで名郷へ更に名栗川源流沿いに舗装道を上がり 大鳩園キャンプ場へ。
有料駐車場と書かれた看板があちこちに有りその中の一つに駐車し、 鳥首峠と妻坂峠への分岐(大場戸橋)を右へ車道を小一時間登ると「入間川源流の碑」のある山中へ着いた。
車道の終点から右へ入り杉林の中のやや急な道を登って行くと程なく妻坂峠に到着。
広い防火帯のような尾根道は明るく見通しが良い。
道の両側は落ち葉に覆われ、あちこちにカタクリの葉が見られたが、未だ早いのか花はちらほら。
雑木林は芽吹いたばかりで気持ちの良い登りだが「春の花」が少ないのが寂し い。
カタクリ以外はバイケイソウの群落とハシリドコロが見られる位で食べられそうな植 物も無い。
そう言えば、バイケイソウの新芽をオオバギボウシ(ウルイ)と間違えて中毒を起こす例が後を絶たないそうだ。
バイケイソウの毒性はかなり強いので要注意。
大持山の肩への最後の登りは結構きついが、此処まで来ると「傷の無い武甲山」が近くに見えてくる。
更に10分程尾根を行くと大持山の頂上に着いた。
雲は無いのだが、遠くは霞んでいて残念ながら北アルプス、八ヶ岳方面迄は見渡せなか った。
ここから小持山までの尾根道はこれまでとはうって変わり岩コブのアップダウン。
尾根の両側あちこちに咲くアカヤシオを楽しみながら40分程で小持山の頂上へ。
ガイドブックには静寂な山と書かれていたが、結構な賑わいでほとんどが武甲山方面から(へ)の縦走パーティーのようだった。
我々は来た道を大持山へ戻り、なだらかな尾根道をさらに鳥首峠に向かった。
この尾根 もカタクリの葉が多く、花もポツポツと咲く。
鳥首峠から杉林の中、ジグザグの道を一気 に下ると白岩集落の廃屋が現れ、石灰岩の採石工場の横を通り抜けるとあとは車道を30分程歩いてキャンプ場の駐車場に到着。
車のワイパーには駐車場の料金請求書がちゃんと挟んで有った。
今朝来た時は受付も徴 収員の姿も無かったので、若しかしたらタダ?と期待したが、やはりダメだった。
名郷バ ス停近くの商店軒先のポストに請求書と駐車場代1000円を入れ、帰路についた。

☆ コースタイム
大場戸橋(駐車場)発8:30→妻坂峠9:50→大持山11:20→小持山12:00 (昼食)12:30発→鳥首峠14:45→採石場15:35→大場戸橋着16:00


《 北アルプスの山 燕岳 》
平成21年5月の例会報告
5 月4 日(火)晴れのち曇り  
参加者 清水(ふ)(L)豊岡 濱田 武田 計4 名 
-武田 記-
中房温泉の登山口。今から、燕岳に登る。5月4日祭日である。
燕岳は30分毎休憩が取れるよう第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士見ベンチ が設けられている。第3ベンチより積雪があり、アイゼンをつける。
青空だった空もいつのまにか、雲でおおわれている。遠くに、かすかに有明山が見える。
合戦の沢頭あたりから、南アルプスの山山の塊が稜線こそ見えぬが麓のほうからみえてく る。
ほんのわずかであるが、その奥に連なる山々も現れ、一瞬目を奪われる。
さらに登っていくと、とおく右前方に花こう岩であろうおおきな岩がガスの中から現れ、 前方上のほうには崖の上に建っているかのように燕山荘が見えてくる。
ガスの中から現れる瞬間がとても美しい。はっきりみえる景色も良いのだが、こういう景色も好きなのである。
燕山荘について、しばらくすると今までガスに隠れてい槍ヶ岳の全貌が見えてきた。
しかもほんのすこし見せただけで、また、かくれてしまった。
なんて気まぐれな。それ以降はまったく姿を現さなかった。
燕岳山頂からの帰り道、雷鳥に会う。後ろのほうで蛙が鳴くようなけたたましい鳴き声が聞こえたのである。 なんと、雷鳥らしからぬ鳴き声だろうか。
写真を撮ろうとして側によっても、逃げよう ともしない。それどころかまるで無視である。
燕山荘の人がここの雷鳥は保護されているので人が近寄っても逃げるどころか、威嚇を するとのこと。
私たちは威嚇するほどの者ではないのであろう。 でも雷鳥にもあえてうれしかったなー。
燕岳は11月が天気もよく、美しいのだそうだ。 又11月ころに来て赤く朝日に染まる山々をみてみたいものだ。
翌朝、雪のなか燕山荘をあとにする。標高がさがるにつれ、雪がみぞれになり、雨となる。
降りたときはびしょぬれである。温泉に入り、汗と疲れをながす。
露天風呂にしゃくなげがうえられている。登山まえに見たときはかたく蕾だったのだが、 蕾がふくらみ花びらがひらきかけていた。
5 月6 日(水)雪のち雨
-清水(ふ)記-
燕山荘独特の変なシュラフと毛布の組み合わせの押入れみたいなボックス型の部屋で、 なんとなく眠ってしまい、明け方4 時半ごろに目が覚めた。
トイレに行ってから、外の様子を見に行くが、外は真っ白くて、モノトーンの世界で、 なにがなんだかよく分からない状態。
5 時半少し前に食事の知らせが入り食堂に行くが、今日は昨日の夕食よりもさらに人数 が減り、燕山荘主催の登山教室の人以外は10 名ぐらいが一緒に朝食を食べるようだ。
ゴ ールデンウイーク中なのにちょっと寂しい。
燕山荘の玄関口で、アイゼンをつけて外にでると、昨日とは違う一面の雪景色が私たちを 迎えてくれた。雪が時折きつく顔にあたって、痛く感じる。 
昨日の夕方に豊岡さんから、メールを貰い、「朝降りるときにメールを下さい。」と言われたので、部屋の中では携帯メールが送れないので、早速、小屋の外で、メール打ちを始めたが、手袋をはずしていると、手がかじかんでしまうので、手袋をしながらのメール作成は、すごく大変でけっこう手間取ってしまった。
どうにか、メール送信ができて、武田さんと二人で下山口の方に向かった。
燕山荘の入り口近くは、風が強くて寒かったが、小屋を回りこむと風はなくなり、あまり寒さは感じない。
昨日雪がなかったところにも雪が5 センチぐらい積もった感じだ。
ザックカバーを着けずに小屋から出てきてしまったので、少し下ったところで、カバー を着けていると小さなグループが、2、3、組私たちを追い抜いて行った。
彼らの付けた足跡は、しっかりした雪の道を作ってくれて、先ほどより安定したトレー スの道を歩くことになった。 合戦小屋の上の急登の道を快適に降りて行く。
武田さんは、シリセードを試みるが、前に歩いていたグループの手前で止まれずに、ちょっと横から突っ込んでしまった。
シリセ ードの舵は、なかなか難しいね。 合戦小屋のベンチには、雪がしっかり積もっていて、これをどかして、ベンチでコーヒ ータイム。
さらに、下って行って第3 ベンチ。雪は次第に雨に変わり、だんだん止むどころか、強 い降りになってきている。
私は6 本爪アイゼンだが、武田さんは、前爪のある、本格的アイゼンなので、ここでア イゼンを外そうと話していたが、下の方の道は木の階段にもしっかり大きい氷が敷き詰め られたようなアイスバーンになっているので、二人とも第二ベンチまで、アイゼンを着け て下ることにする。
第二ベンチからは、氷の道は、グーンと減って、歩きよい道になってきたので、予定通 りここでアイゼンをはずして、足元が軽くなる。
中房温泉の赤い屋根が見えてきて、最後の急登を滑らないように慎重に降りて行くと、 大降りの雨の中、全身ずぶ濡れの私たちを、笑顔の濱田さんが傘を持って出迎えてくれた。
ずっと待っていてくれたんですよね、きっと。ありがとう。
昨日、具合の悪かった豊岡さんも今日は元気になっていて、車で出迎えてくれて、その まま有明荘まで乗せてもらう。
有明荘で、気持ちの良い朝風呂を浴びて、豊岡さんの車で穂高まで、下り、 武田さんと清水は無事にアルプスを後に帰途についた。
春のアルプスは、晴れれば春山、お天気が崩れれば冬に逆戻り。
貴重な体験を又一つで きたかなって思った。
✲ 注釈 5 日の登りの途中で、豊岡さんの体調が悪くなり、濱田さんと供に下山されま した。

☆ コースタイム
5 日 有明荘(7:45)第二ベンチ(9:20)第3 ベンチ(10:00 ~10:09)富士見ベンチ(10:46)合戦小屋(11:20~11:52)燕 山荘(13:20~14:00)燕岳頂上(14:30)燕山荘 (15:15)
6 日 燕山荘(6:35)合戦小屋(7:25~7:35)第三ベンチ(8:13) 第二ベンチ(8:35)第一ベンチ(9:01)中房温泉入り口 (9:35)
☆ 費用
 電車代13300 円(新宿~穂高往復) 宿泊代11300 円



《 阿武隈の山 奥久慈男体山~鷹取岩》
平成21年5月9日(土)晴れ
参加者:土方(L)、高橋、八木、早川、本多、原田、清水(ふ)、梅沢、小野、中村、 池田、佐々木、(敬称略) 合計 12名
- 土方 記 -
水郡線西金駅で電車組みの数名を待って、担当と高橋さんの車2台に分乗して総勢12 名の仲間が大円地登山口まで出発。
天気は昨日の雨が嘘のような晴天です。 登山口で準備をしていると、数台の消防車と救急車が登山口前に止まった。
事故でもあ ったのかと心配しながら出発すると、救助隊の人たちも同じ登山道を歩いており聞いてみ ると、この先で滑落事故があったとの事です。
数分で事故現場に到着したが、遭難者は意識はあったが動けない状態であった。
事故現場を過ぎると急斜面となり、鎖場を過ぎたところが展望台である。
展望台には絶壁の上に畳み2畳ほどの棚部分があり、ここからの景色は素晴らしい。
展望台を過ぎると鎖場の連続で、落石など起こさぬよう慎重に登ると袋田の滝からの縦走路になっている尾根に到着した。
ここには小さな東屋があり山頂まで数分のところだが、 涼しく気持ちの良い風が吹いていたので、ここで昼食休憩をとった。
昼食後、山頂で写真を撮ってから尾根道を大円地越えまで歩くが、新緑が素晴らしく風 もさわやかであった。
大円地越えから先は、アップダウンの連続で小草越え、入道岩を越えるとやっとの思い でフジイ越えと呼ばれる分岐に到着した。
ここから先は子持岩と鷹取岩の往復であるため、荷物をここに置いて子持岩へ向かう。
子持岩から眺める鷹取岩はまさに絶壁であった。
子持岩から最後の鎖場を過ぎたところが鷹取岩で、紅葉の頃は絶景であると思います。
鷹取岩からフジイ越えまで戻り、案内書に良好コースと書かれた下山道で登山口まで戻っ たが注意しなくてはいけない場所が多数あり、ここが良好コースなら一つ手前の小草越え からの難コースと書かれた下山道は、一体どのようなコースなのか興味を抱かせるコース でした。
今回の鷹取岩までのコースは変化もあり飽きさせないコースであったが、昨年は鷹取岩 で死亡滑落事故が発生しており、今回の遭難者の救助と合わせると低山といえど山は 安全第一、甘く見てはいけないという事を痛感させられました。

☆ コースタイム
登山口(10:55)-展望台(11:38-11:50)-尾根(12:20- 12:45)-山頂(12:50-12:55)-大円地越え(13:25-13:33) -小草越え14:12)-フジイ越え(14:55)-鷹取岩(15:08-15:15) -登山口(16:10)
☆ 費用
上野から西金駅まで 片道¥4,550.-


※ お知らせ
1) 藤井 志賀子さんの連絡先 ℡ 
2) 船入 光枝さんの連絡先 ℡ 
3)【奥秩父 曲岳~黒富士】は天気不良のために中止になりました
4)【奥秩父 金峰山・国師ヶ岳~石楠花新道】は天気不良のために中止になりました
5)【足尾 庚申山・備前盾山】は天気不良のために中止になりました
6)受贈会報「木鶏」2009年6月号