山  旅

会報 No.199
好山好山旅会
H.22.9 
 

                                                  

 

  平成22年10月例会山行計画
第一例会 10月 2日(土)          茨 城の山 加波山 担当者 土方
第二例会 10月16日(土)~17日(日)  会 津の山 朝日岳 担当者 高柳
第三例会 10月23日(土)~24日(日)  山 陰の山 氷ノ山 担当者 清水(ふ)
第四例会 10月31日(日)          奥多摩の山 ウトウの頭 担当者 八木 
 
  
 
 《 奥秩父 西沢渓谷 》
平成22年8月の例会報告
8月8日(日) 晴れ時々曇り
メンバー (L)大田 吉田(美) 佐々木 濱田 計4名
- 記 大田 -
塩山から9時5分発の西沢渓谷行きのバスに乗る。
このバスは徳和入口から左折し、乾徳山の登山口まで行く。
登山口で登山者を下ろしたバスは、ユーターンしてまた徳和入口まで戻り、さらに 約30分ほど川沿いを走り、西沢渓谷入り口に到着した。
西沢渓谷は笛吹川上流にあり、国師岳の 東山麓に源を発する渓谷である。
早速、歩き始めるが既に標高が1100メートルあることと川の 側や滝の近くを歩くため、ひんやりしていて、暫し、暑さを忘れさせてくれる。
車も通れる広い道を暫らく歩き、ナレイ沢橋を渡ると清潔なトイレがあり、道が二つに分岐していた。
これから登っ ていく遊歩道の案内図があり、それによると左側の道は帰りに戻ってくる道である。
樹林帯の中の 道を進むと右に甲武信ヶ岳への登山口が見えた。
このあたりの道はもみじが多く、秋は紅葉がきれいなことであろう。
さらに進むと右側に西沢山荘があり、笛吹川を世に紹介した田部重吉の文学碑があった。
この先から細い山道になり、笛吹川 の源流を目指して歩くようになる。
やがて鉄製の吊橋を渡ると左下にかなりの水が流れる西沢の横の遊歩道を歩く。
急な道には手すりや、鎖、梯子が取り付けられており、気をつけて歩けば危ないところはない。
淵があり釜があり滝があり、この繰り返しでどんどん登っていく。
やがてこの山行 のハイライトである七つ釜五段の滝が現れた。
樹林の間から見る滝は大き過ぎて一望では全容が掴めず、歩きながらの確認となった。
滝の上部 で昼食休憩とした。
昼食後は左上へ階段状の急な登りを20分も登っていくと遊歩道の終点である
平坦な道に出た。 そこでは多くの人たちがベンチで休憩していた。
帰路は谷の山腹付けられた森林鉄道の軌道跡の 平坦な歩きやすい道を下った。
軌道跡はところどころに、レールも残っており、単調な下山道であ った。
1時間も歩くと、見慣れたトイレのある場所に戻ってきた。
ここからは来た道を下ってバス 停のある西沢渓谷入口に到着した。
今日の山はあまり暑くなかったが、花は殆ど咲いていなかった。石楠花の木が多かったが花はもう 終っていた。
今度来る時は、石楠花の季節か、紅葉の季節が良いかもしれない。
コースタイム
西沢渓谷バス停(10:15)ナレイ沢橋(10:35)七つ釜五段の滝(12:10~30)
軌道跡(12:50) (13:55)ナレイ沢橋(14:15)
費用
高尾~塩山(JR往復) 2,220 円 塩山~西沢渓谷(バス往復) 2,000 円 





《黒部五郎~槍ヶ岳》
参加者 清水(ふ)[L] 武田 船生 計3 名
8 月11 日(水曜)晴れ時々曇り
-船生 記-
台風情報が気になるが、台風一過の晴天そして雲上の稜線歩きを期待しながら夜行バスに乗り、 富山駅に着く。
電鉄富山駅に集合。ここから有峰口駅まで電車の車窓からは剣岳を筆頭に立山連峰の山々が望め る。
話に夢中になり有峰口駅を乗り過ごしてしまい、予約をしていたタクシーに迎えに来てもらう。 車は有峰湖を見おろしながら、折立トンネルを抜け駐車場へ。ここが太郎平の登山口。
登山道に入るとしっかり踏み込まれている。クマザサの中のジグザク道が始まる。
足元にはぬかるみもあり木の根も出ていて歩きにくくうっそうと茂った樹林が視界を遮り足元ばかり気にとら れているせいか、白いごぜんたちばなや水芭蕉の葉が目に付く。
1870の三角点に出てほっとする。
ここを過ぎるとようやく樹林がなく草原が見えてくる。 まるで高原を歩いているような感覚。
眼下には有峰湖が大きく見え、高山植物にみとれていると 2196点の標高点に。
ベンチがあり展望良好。振り返れば富山湾や能登半島までが良く見える。
ここから先は草原が広がり、地糖が点在する広い尾根に変わり、いつの間にか太郎平小屋が見えて くる。
小屋の前の広場から広々とした薬師岳(山頂は雲の中)鷲羽岳が見え、北アルプスの長大な山脈 である事を、思い知らせてくれる。
明日からの縦走に期待したいが、台風の進路も気になる。夕食後の天気予報では明日台風が通過するとのことどうなる事やら・・・。
8 月12 日(木曜)暴雨風雨
台風4 号富山地方接近のため、朝から風、雨強く、太郎平小屋にて停滞
8 月13 日(金曜)曇り
-武田 記-
台風一家で晴れると思いきやどんよりした曇り空。薬師岳は見えるも、行く先は雲でおおわれている。
太 郎平はもう夏の花は終わっている。天気の回復を願い前に進む。
赤木岳(ピークはまく)あたりより、太郎平 ですでにおわっていたチングルマ、ハクサンイチゲ咲き、群生している。
視界があまりないまま、岩の急登を 登り黒部五郎肩に着く。
荷物をおきピークへ。視界なし。カールへ。
このあたりより霧が晴れだす。おおきなカールがあらわれ前方に雪渓。
黒部五郎の岩山。コバイケイソウ の群生。ヤッホー。
上を見上げると、黒部五郎岳の頂上が見え、そこに人が見える。こちらもヤッホーと返す。
メインイベントで霧が晴れる。なんとドラマチック。
チングルマ、ハクサンイチゲ、ムシクイスミレ、コバイケソウ が咲き、カールの中央には雪解け水の清らかな流れ、前方には水晶岳、鷲羽岳も見えだす。
しばらくこの 風景の中で楽しむ。後ろ髪ひかれる思い出でカールを後に、黒部五郎小屋へ。昼食。 相変わらず曇りであるが、視界良好。
途中黒部五郎岳、薬師岳、剣岳、水晶、鷲羽をたのしみながら、分 岐で三俣蓮華岳を巻き、雪渓をわたり三俣山荘につく。
槍が岳を眺めながらのビールは最高だった。
8 月14 日(土曜)雨
-清水(ふ)記-
昨日夕方から雨が降り始め、夜中には一時止んでいたように思われたが、3 時半ごろ起きてみる と、まだ外の雨、風の音は止む気配はない。今日は、三俣小屋から、新穂高温泉までの下山道、地図上では8 時間15 分の道のりだ。
松本行きのバスは、13 時40 分が最終だが、平湯温泉まで行けば、高山~松本に行くバスがあり、 最終は、17 時台まであるようだ。
昨日の話し合いでは、4 時半出発を決めていたが、お天気の状態 からして、全く視界がないのは危険なので、出発を見合わせて少し様子を見ていた。
5 時を回った頃、気のせいか雨も少し小降りになり、霧はあるものの、視界も3mぐらいあるよう になったので、決心を固めて下山を開始した。
下山と言っても、三俣蓮華までは、登り道となる。三俣蓮華の頂上に出たが、ほとんど周りの山 も見えない。
ここから丸山までは、稜線を行くので、風が強いかと思っていたら、稜線からは少し 外れて、右、左に少し巻いているところに登山道があるので、右側は風が強いが、左側は、風がな いので意外と楽だ。
双六の頂上は行かずに、地図上の真ん中のお花の多い道をルートに取る。
タカ ネヤハズハハコの群落もあり、目を楽しませてくれるが、先を急ぐ私たちにはカメラを出す余裕す らない。
コースタイム丁度ぐらいに双六小屋に着いた。
小屋の玄関先は、雨の中の出発を躊躇している登山客で、ゴタゴタしている。
私たちは、鏡平の下にある渡渉の情報が得られるかと思ったが、ここ ではわからないということで、さらに下を目指して歩みを進める。
小屋の外に出たらいきなり、強 い雨が顔にぶつかり、痛い。
雨具のフードで、顔を少し塞いで痛くないように加減しながら歩く。
弓折分岐からは、あっという間に鏡平の小屋に着いた。もうここまで来たからには、無事に怪我 なく、早めにどうしてでも着きたい気持ちが大きくなり、小屋の前で軽食を取り、特に情報も聞く ことなしに、前に進むことにした。
この時点では、雨も小降りになっていて、土曜日だからか、こ の悪天候に登ってくる人の多さからしても、渡渉は、特に問題箇所はないように思える。
この辺りからの道は、石がゴロゴロとしているが、石畳のように綺麗に階段状に並んでいるとこ ろも多いし、石の種類からしても、あまり滑らない石なので歩きやすかった。
山の管理をしている 腕章を身に着けている人が登ってきたので、渡渉で、水かさが多いところがあると聞いたが、今の 状況は、どうだろうかと聞いたところ、雨が小降りになったので、水が引いたようで、問題はない ということだった。
相変わらず、登山道は、水が出ているところが多く、あちこちから、滝のように沢に水が落ちて いる箇所は多かったが、ロープが張ってある渡渉点でも、特に渡るのに支障があるところは無くて 助かった。
やがて大きな河川敷が見えてきて、河が唸っている音は恐かったが、特に問題も無く、 林道に出た。
林道歩き1 時間ほどで、びしょ濡れの私たちは、この大縦走を終えて新穂高温泉にたどり着いた。
丁度13 時。バス会社が無料で提供してくれていた温泉は、すでに無く、その代わり大きなトイレ ができていたので、ここで着替えを済ませて、予定どおりの13 時40 分のバスで、松本にむけて新 穂高を後にした。
車窓から、ゴーゴーと唸るような音を立てている蒲田川の激しい流れを眺めつつ、 いつしか記憶が少し遠のいて、安堵感からか私は眠りの世界に向かっていた。
☆ コースタイム
11 日
折立9:10 1870.6m地点11:10 五光岩ベンチ13:20 太郎平小屋14:20
13 日
太郎平小屋4:55 北ノ俣避難小屋分岐6:35 北の俣岳7:05 中俣乗越8:50 黒部五郎岳10:25 黒部五郎小屋12:50~13:20 黒部乗越15:00 三俣小屋 15:55
14 日
三俣小屋5:00 三俣蓮華岳6:00 中道分岐6:50 双六小屋7:40 弓折分岐8:50
鏡平小屋9:30 わらび平12:00 新穂高温泉13:00 
☆ 費用
高速バス代(池袋~富山)7340 円 富山地鉄電車代(富山~有峰口)990 円
タクシー代(有峰口~折立)14200 円 山小屋宿泊代(一泊夕食つき)7500×3
宿から会長への電話代300 円 バス代(新穂高温泉~松本)2800 円
帰りの電車代(松本~新宿 あずさ特急券を含む)6200 円





《御坂山―御坂黒岳》
8月22日(日曜日) 薄曇
参加者 原田(L)小野 中村 高橋 八木 吉田(博)清水(ふ)土方 計8名
―原田 記―
土日しかないバスで天下茶屋へ。富士山のビュースポットだが、残念今日はガスでお山の姿はな い。
行程の半分となる黒岳まで、ミズナラ、ブナなどの樹林帯のルートで、盛夏であっても中々快 適に(ちょっと開けた御坂峠では夏の太陽に晒されたが)歩ける。
そして狙っていた通り、秋の花 がいっぱい。地味なオクモミジハグマもこれだけ続くと「えらい」と言いたくなる。
ママコナ、ユ ウガギク、キバナアキギリ、タムラソウなどお馴染みの花に、何十頭のアサギマダラが優雅に飛び 交っている。
後半黒岳から南稜を下るコースは、最近破線から実線に昇格、そのせいか急な所、手 がかりのない所には適宜ロープが張られている。
途中茶色のウサギが我々にビックリして飛び出し てきた。期待を裏切らない花の御坂山塊、名前は書ききれないので、私の厳選ベスト3を最後に。
花ベスト 1 カワミドリ(あまり見る機会のない花 御坂峠で) 2 ミヤマウズラ(南稜ルートで2本、赤松林が好き) 3 レンゲショウマ(全行程でポツポツ、花は終りかけ)
☆コースタイム
天下茶屋(9:37)-御坂山(11:07-11:15)-御坂峠(11:58- 12:25)-
黒岳(13:20-13:40)-広瀬バス停(15:38)
☆費用
JR高尾⇔大月 570円x2 富士急 大月⇔河口湖 1110円x2
バス河口湖→天下茶屋 730円 広瀬→河口湖530円



★ お知らせ
1.9月の第三例会は中止とお知らせしましたが、代替山行として18日(土)八木リーダー担 当による信州峠~飯盛山の日帰り山行を実施いたしました。
2.9月23日(木・祝)役員会兼総会が豊島区勤労福祉会館でA.M.9時より正午まで開催さ れます。
3.11月の第一例会の日にちが6日(土)から3日(水・祝)に変更になりました。
4.11月の第二例会の山は乾徳山・黒金山から飛竜山~将監小屋に変更になりました。
5.8月の第四例会、「御岳山」は来月号で報告いたします