山  旅

会報 No.201
好山好山旅会
H.22.11 
 

                                                 

 

  平成22年12月例会山行計画
第一例会 12月 5日(日) 丹 沢の山 不老山 担当者 白井
第二例会 12月 12日(日) 奥多摩の山 忘年山行・高水三山 担当者 大田
 
 
 
 
 
 
 《蒲生岳、会津朝日岳》
 平成22年10月の例会報告
参加者 L.高柳 大田 高橋 斉藤 吉田(博) 梅沢 原田 鈴木 武田 計9 名
10 月16 日(土)~17 日(日)
― 高柳 記 ―
<蒲生岳>
10 月16 日(土)曇り後薄日射す
参加者9 名を乗せた2 台の車は越後湯沢駅を9 時に出発した。1 台は自家用車で1 台は駅で 借り出したレンタカーである。
登山口がある会津蒲生駅に向う道は只見川とJR 只見線に沿って 山道を行く。
晴れていた空には雲が流れて来て雨男のわたしを歓迎しているようでもある。
やがて雨が降ったり止んだりした。車が登山口の蒲生駅(標高400m)に着くころに雨は止んだ。
11 時10 分に駅に着き、駅のそばにある民家のご厚意により車2 台を駐車させていただいた。
身支度を整え11 時35 分に出発する。
線路を渡り標識に導かれて右へ久保登山道に入る。
暫 くは樹林帯を行くがやがて露岩帯になり一枚岩が次々に表れ、時には設置ロープを使って登る。
なおも登っていくと岩が狭まった「鼻毛通し」に出る。「鼻毛通し」の名の由来は以前この狭い 岩の間から傍にある松の枝が飛び出していたからとのこと。
これを見てなおも岩稜を登っていき 13 時10 分に標高828 メートルの山頂に出た。
雲があり霞んでいて展望は良くないが眼下には蒲生の集落があり、只見線の線路が木々の間から見えていた。
予定では往路を下ることになっていたが、山頂に地元の女性が来ていて、山頂から「小蒲生登山道」がありこの道を下ったほうが歩きやすいというので、この道を下ることにする。
地形図にある山頂から東へ下っている「宮原登山道」は6 年前の中越地震で崩落があり 通行禁止になっている。
「小蒲生登山道」は最初は北に向かってロープ等で岩稜を下り、標高700 メートル付近でほ ぼ直角に左、地図上では南西へ曲がる。
この地点にはテープ及び標識があるが不明瞭である。
オ レンジ色のテープが正解であり、左に曲がって直ぐに右に標識があるがこの前を直進する。オレンジ色のテープをひろいながら、晩秋の木漏れ日のなかを緩やかに下っていくと只見川の支流で ある蒲生川出た。
左へ道を行くと登山口の蒲生駅が見え始めた。
コースタイム:
越後湯沢駅8:37~9:00 蒲生駅登山口11:10~11:35 夫婦岩12:15~12:20 蒲生岳 13:10~13:25 小蒲生コースを下山して蒲生駅15:05
<会津朝日岳>
10 月17 日(日)曇ときどき晴
― 高橋 記―
10 月ともなると日の出が遅い。夜も明けやらぬ頃に宿を発ち、道に迷い登山口に到着したの は6 時10 分で空は刻々と明るさを増している。
身支度を整え6 時15 分に出発した。駐車場の 先に木の橋がありそれを渡る。
しばらくは赤倉川沿いの道を進む。まだ標高が低いせいか樹々の葉は青々としている。
幾度か渡渉を繰り返す。隊列の先の方から声があがった、何だろう。道の側の灌木の中にアケビの実がぶら下がっていた。アケビの実は次々と見つかる。中には実の中が 空洞のものもあった。サルが食べたのだろうか。
やがて道は樹林の繁みに入っていく。落ち葉は 茶や黄、橙色をしているが、枝についている葉は、まだ色づいていない。
やがて傾斜も増していき、急坂をつづら折りに進んでいくと、三吉ミチギという所に出た。
最後の水場とある。
樹林の 背丈も増し、ブナ、ナラなどの幹の太い樹が次々と現れてくる。それらの樹が陽射しを遮っているものの次第に暑さを感じ、身体は汗ばんできた。
急坂を登るせいであろう。このくらいでないと登る喜びは感じられない。
先頭を行くリーダーから休憩という声が挙がった。詰めて行くと、一気に視界が広がった所に でた。
人見の松という標識が立っている。しかし、大きな松は見あたらない。雲海が拡がり展望 も良いとは言えない。
急坂はいつしか尾根道に変わっていた。そのせいか岩が剥き出した所が増えてきた。見上げると樹々の葉の間から青空がのぞいている。葉を落としたシラカバの樹も多く なり、肌に陽が当たる。
やがて叶ノ高手というピークに立った。視線の先に朝日岳とそれに連なる峰々が横たわっているではないか。
しかし山頂は、まだまだ遠い。「山頂はあれだろう」、「い や、左の方だ」などと皆の声も弾んでいる。
せっかく標高を稼いだのに、今度は下っていく。息もやわらぎ、周囲を見ると樹々の葉が色づ いている。
隊列は黄葉のトンネルに入ったり出たり、あわててカメラを取り出し次々とシャッタ ーを押していく。ピークの登り下りも気にならない。
しかし鞍部は水が溜まりドロンコ道となっ ており、カメラを仕舞い慎重に歩を進める。
またしても先頭から声があがった。熊ノ平の避難小 屋にようやく着いたのだ。
「平」という地名から平坦地を思い浮かべるだろうが、単なる鞍部にすぎない。
ここで休憩を取るが、ついでに昼食を摂っている仲間もいる。
早い朝食から5 時間は経っているからお腹も空くはずである。
熊ノ平から坂を登ると、眼前に衝立のように山が迫っている。朝日岳直下のスラブである。冬、 大量の降雪が山を削り、岩を剥き出しにしている。
当然、クサリが設置してあり、そのクサリを 頼りに、よじ登っていく。
坂の上には雲間に青空が輝いている。
宿が一緒だったツアーの一段が 稜線を歩いている。アリのようである。
クサリ場は順番に慎重に登るため最後尾では立ち止まっ て周囲を見渡すゆとりもある。
振り返ると、登ってきた尾根のピークが黄葉の混じる綺麗な模様 を見せている。
ツアーの一段ともクサリ場ですれ違い終え、稜線に這い上がった。
バンザ~イ、 やっと山頂に立ったぞと思いきや、朝日岳の山頂は、稜線の最高所ではなく、右手のほうのやや低いピークであった。
朝日岳と記した標識がある。やったー、着いたのだ。
立派な山名盤が立っていた。山頂からは 昨日登った蒲生岳が雲海の上に頭をのぞかせている。
その雲海の向こうに大きな山容を拡げてい るのは浅草岳であろう。時間は10 時40 分で、遅い?
昼食を摂った。カメラを山名盤の上に置 きタイマーで記念の集合写真も撮った。
11 時5 分に山頂を出発する。 復路は、最初のクサリ場こそ、慎重に時間をかけ下りたものの、あとは順調に歩を進める。
往きと違い黄葉を楽しむゆとりもある。リーダーも頻繁に休憩を取ってくれるので疲れは感じない。
そのせいか、下りのタイムは計画書よりも掛かっているようである。アケビの実のある道に戻っ てきた。もうすぐ登山口である。
斎藤さんがアケビを取って仲間に渡している。「おいしい」と いう声が聞こえる。
往きと同様に幾度か渡渉を繰り返し、木橋を渡り登山口に15 時5 分に戻っ てきた。
時間が予定よりも掛かったので入浴タイムは取れないだろう。
皆が車に乗り込んだ。一路、越後湯沢を目指しドライブである。空はドンヨリとしてきた。
く ねくねとした道を上り、県境の六十里峠を越え、今度はずっ~と下っていく、道の回りに民家が並ぶようになる頃、下りを意識しなくなった。
やがて大きな国道に出て、空も次第に暗くなり、 ライトをつけ進む。小出IC からは関越道にのり、スピードがあがる。越後湯沢IC に着いた頃、すっかり闇に包まれ、対向車の灯り、街の灯りがまぶしい。
スタンドでガソリンを入れ、越後湯沢駅に向かった。
コースタイム:
只見荘5:20 赤倉沢登山口6:10~6:15 三吉ミチギ7:20 人見の松7:30~7;40
叶ノ 高手9:00 熊ノ平避難小屋9:45~9:50 朝日岳山頂10:40~11:05
熊ノ平避難小屋11:55~12:05 叶 ノ高手12:50 人見の松13:10~13:15
三吉ミチギ14:10 赤倉沢登山口15:05
☆ 高橋様自家用車及びレンタカー使用料 3,550 円/人




《雪彦山と氷ノ山》
参加者 清水(ふ)〔L〕 佐々木 豊岡 濱田 池田 武田 計6 名
10 月23 日(土)晴れ時々曇り
-濱田 記-
早朝の姫路で関東勢と合流、2台の車に分乗し6名で雪彦山へ。
登山口の鹿ケ壺山荘近くでた くさんの案山子に迎えられる。
その山荘でハイキングコースのパンフレットを頂き歩き出す。
少 し行くと滑らかな岩を流れ落ちる小さな滝と滝壷が次々とあらわれる。
最後が鹿ケ壺。それぞれ 小さくはあっても見応えがある。
流れを離れ歩きやすい道を千畳平へ。芝生広場になっておりこ こで小休止。
風が気もち良い。このあたりは鹿が多いようだ。 ここからは谷沿いの林道をつめ取り付へ。いよいよ山道だ。傾斜もきつく歩きなれない体には つらい。やっと尾根に出た。一息ついて大天井岳へ、通称雪彦山。
アップダウンのあるコースで、山頂へ近づくにつれ岩場が多くなり気を抜けない。
やっと山頂へ。狭くはあるが場所を確保して 昼食。
食事の後、元の分岐に戻り、三角点のある雪彦山を目指す。
歩きやすい道だ、鉾立山まで行き たいが時間がないので三角点に挨拶し引き返す。
芝生広場からは風穴のあるコースをたどる。こ こは、入る人も少ないのか少し荒れている。でも、所々で色づいた木々が現れ目を楽しませてく れた。
大天井岳から雪彦山の間は登山者もあったがそれ以外は静かな山を満喫することができた。
山荘では、駐車とトイレのお礼に各人が買い物をし、今晩の宿若狭氷ノ山氷太くんに向け車を走 らせた。
10 月24 日(日)曇りのち小雨
-清水(ふ)記-
今日は、昨日の天気予報どおりの曇天。午後からは残念ながら、雨になるかもしれない。
テニスコートと駐車場の間を抜けると氷ノ山への登山口があり、少し歩を進めると鹿よけの 柵があり、ここを通り抜けると登りの道が始まる。
東の空には、太陽が微かに顔を覗かせているが、雲が空をほとんど覆っていて、朝6 時に しては、薄暗い。
暫く、広い登山道を歩いて行き、沢から離れて急登を過ぎると、前が開けて氷ノ山越という峠に着いた。
峠には、こじんまりした避難小屋やあり、ここの階段付近か ら、氷ノ山の頂上小屋が良く見え、その下の辺りは、緑の中に黄、紅に染まった木々が多く あり、色彩の美しさに目をうばわれた。
木の根と石の急坂を登って行き、仙谷からの道と合流して、コシキ岩を過ぎるとあっとい う間に頂上に出た。
頂上付近は霧の中にあり、さっきまで見えていた眺望もまったく無くな っていたが、標識と共に写真を撮って、次のピーク三ノ丸に向かった。
笹が刈られた、広い道は歩きやすい。
少し下ってから、丘を越えるように登りの道になり、 穏やかに登っていくと、小雨が降り出したので、雨具を身に着けた。
さらに少し登ると、三 の丸の頂上があり、避難小屋の先の広いトイレつきのあずまやで、コーヒータイムをとった。
三の丸からの下りは、紅葉のオンパレード。小雨でも明るく、錦絵のように色彩が綺麗な道 を、ゆっくりと写真を撮りながら滑らないように下って行くと、やがてスキー場が見えてき た。急降下の階段状の道を降りきったところがスキー場だが、スキー場からは、宿の氷太く んは遠いので、自然遊歩道の看板がでていたので、右に入って、山周りの道を歩くことにする。
この自然歩道がなかなかくせもので、降り口が見えてこない。
沢を越えてもさらに登り があり、かなり歩いたところで、やっと次のスキー場が見えてきて、ここから、下にさがっ て、アスファルトの道に降り立った。
氷ノ山の頂上手前で、体調を崩して早めに下山していた豊岡さんが、車で迎えに来てくれていて、ここで私たちをピックアップしてくれて、早めに宿の戻ることができた。
一浴のの ち、各々昼食を採って、レンタカーと豊岡さんの車の二台で姫路に戻り、解散となった。
コースタイム:
23 日
鹿ヶ壷山荘(9:15)千畳平(10:10)稜線分岐(10:55) 大天井岳(11:20~ 11:50)
雪彦山三角点(12:25)千畳平(13:20)風穴(13:55) 鹿ヶ壷山荘(14:40)
24 日
氷太くん(6:15)氷ノ山登山口(6:35)氷の山越(7:30)氷ノ山(8:45~ 8:55)
三の丸避難小屋(9:45~10:10)氷ノ山スキー場(11:00)氷太くん(12:00)
費用:
高速バス代6800 円 レンタカー+ガソリン代の合計15160 円(一人当たり3800 円)
宿代7800 円(一泊夕食つき) 帰りの電車代 14700 円(新幹線代を含む)





《 奥多摩 篶坂ノ丸 》
メンバー 八木(L)高橋 梅澤 川端 竹中 池田 計6名
10月31日(日) 天気 曇り時々小雨
−八木 記−
今日は生憎小雨模様である。日原鍾乳洞の奥の大駐車場に車を止め、身支度してから出発した。
小川谷林道を歩いて10分も経てば登山口だ。
モノレール軌道のスタート地点にもなっており、 これは最近になって施したものである。
この場所の急坂を少し登ったら右側に見える踏み跡が上段歩道。
上段歩道は水源林巡視路であり、整備も行き届いている。
台風の余波で桟道が崩れて一 時通行出来ないこともあったが、時を置かずに復旧したのは要路のせいなのだろう。
上段歩道はタワ尾根の小川谷側の山腹をからんだ水平道であり、この巡視路を利用して材木小 屋尾根に取り付く。
材木小屋尾根の樹林のたたずまいが素晴らしく、今日の山行の目的はここの 紅葉に尽きる。
ところが今年は全般に紅葉の便りが遅く、おそらく1週間から10日後の予感を抱いてここま で来た。
やはり緑色が優勢であり、タワ尾根に出る頃になって紅葉らしい木々を見ることが出来た。
材木小屋尾根を登り切ったところが篶坂ノ丸であり、小雨の降る中、ここで昼食を摂ることにした。
昼食を終えたら後は下るばかりのコースである。
タワ尾根のピークでは篶坂ノ丸が紅葉の最前 線。
従ってこの先は下れば下るほど紅葉には縁遠くなる。たいした雨にも合わず、一見の価値の あったミズナラの巨樹で良しとして今日の山行を締めくくった。
コースタイム:
日原鍾乳洞駐車場(9:00) 登山口(9:10) 上段歩道(9:35)材 木小屋尾根(11:00~11:05) 篶坂ノ丸(11:50~12:15) 金袋山(12: 30) 人形山(12:45)
一石山(13:15)日原鍾乳洞駐車場(13:50)
費用:
車両費 500円(一人)



お知らせ
1.年会費納入のお願い。
会費5,000 円とスポーツ保険1,600 円 計6,600 円を会計係の梅澤さんに来年2 月末までに納入 願います。
12 月の納会でも徴収いたしますが、参加できない方は下記に振込みされるか、直接 山行で梅澤さんにお支払い下さい。
郵貯BK(記号10030 番号73187421 コウザンコウヤマタビカイ)
2.新入会員のお知らせ
渋谷区にお住まいの吉塚トミさんが11 月より新加入されました。
100 名山完登、400 座 踏破さ れているそうです。頼もしい仲間がふえました。ご一緒できるのを楽しみにしております。よろ しくお願いいたします。
3.10 月第一例会「加波山」の報告書は都合により来月号に載せますのでご了承願います。