山 旅
会報 No.223
好山好山旅会
H.24.9
平成24年10月例会山行計画
第一例会 10月 6日(土)~ 7日(日) 南アルプス 甲斐駒ヶ岳 担当者 白井
第二例会 10月13日(土)~14日(日) 会津の山 志津倉山~御神楽山 担当者 土方
第三例会 10月20日(土)~21日(日) 越後の山 宝珠山~五箇山 担当者 高柳
第四例会 10月28日(日) 中央線の山 高川山~ムスビ山 担当者 原田
《 白馬岳~朝日岳 》
平成24年7月第四例会報告
参加者: 高橋(和)[L]、小野、中村 計3名
7月26日(木)晴れ
-高橋 記-
当初計画では夜行バスで栂池高原に入る予定でしたが、二人は「あずさ号」、私は「あさま号」 から、同時刻に着く昼行バスで行き、ゴンドラ駅で合流しました。
ゴンドラとロープウェイを乗 り継いで栂池自然園入口に着き、山行計画書を投函した後、歩き出しました。
出発点の標高は約1900m、それにしては暑い。
樹林帯の中を行くので風を受けないので吹き 出した汗が冷えることがない。
拭っても拭っても汗が額から滴り落ちる。
途中で昼食を摂り更に進むと、眼前に湿原の広がる所に出た。 天狗原である。
少し風を感じるが、今度は日射しを浴び て暑い。
今日はコースも短く、のんびり歩く。やがて岩塊の広がる乗鞍岳に着いた。
ここは風も通り、 日射しは薄雲に遮られ、心地良かった。ここから白馬大池に下った。
山荘の前は多くの人でごっ た返していた。色とりどりのテントが並んでいた。
中には若い外人の娘さんもいた。小さな声で 「ハロー」と声を掛けてみた。
☆コースタイム
自然園入口(12:50)~水場(昼食14:00-15)~天狗原(14:35)~乗鞍岳(15:10)~
白馬大池 山荘(16:30)
7月27日(金)晴れ
-高橋 記-
今日もコースは短い。山荘で朝食をいただき、雲一つない青空の下、雷鳥坂を歩き始めた。直 ぐに高山植物の花が出迎えてくれた。
展望の良い船越の頭から、白馬岳・鑓ヶ岳だろうか、幾つ も鋭いピークが望まれた。
それらのピークは、いずれも白いレースのスカートを拡げたように幾筋もの雪渓を抱えていた。
展望を楽しみながら、ごつごつした岩塊の斜面を登り詰めると小蓮華山に出た。
白馬岳が大き く感じられた。風はさほど強くない、この地にしては穏やかと言ってもよいだろう。
昨日に比べ て涼しく、非常に歩きやすい。
やがて三国境に出た。明日あるく雪倉岳への道を確認して、のんびりと休むことにした。
今山行はリーダーであるが最後尾を歩いている。
三国境から白馬岳への登り坂の途中で表面のツヤツヤした茶色に輝く大きな転石を見つけた。多分、蛇紋岩であろう。
かっては白馬岳のさらに上に、この蛇紋岩を含む地層があったに違いない。村営山荘下で見たこともあるが最近は見られなくなったと聞いていたので、感慨もひとしおであった。
のんびり歩いたが白馬岳に着いたのは10 時前、白馬大雪渓を見下ろすと小さな黒点が続いている。まるでアリの行列のような登山者の列であった。
白馬山荘に降りても10 時を少し回っている程度、こんな早い時間にチェックイン出来るかなと不安だったがすんなり受付をしてくれ、泊まる部屋と寝る位置を教えてもらった。
後から若い夫婦(聞くと40 代だという)が入って来 て、私が清水岳に行くと話すと一緒に行きたいと言う。op(若夫婦を従えて清水岳まで往復した。今年は残雪が例年より多いようであった。幾つも 雪渓を横断した。着いた清水平は雪原が広がっていたが、ハクサンコザクラをはじめとして高山 植物の花が咲き誇っていた。)
☆コースタイム
白馬大池山荘(5:35)~小蓮華山(7:30)~三国境(8:30-50)~白馬岳(9:45-55)~白馬山荘 (10:10) op 白馬山荘(11:00)~清水岳(昼食13:10-30)~白馬山荘(15:50) 7月28日(土)晴れ
-高橋 記-
さあ今日は、本計画のメインイベント、花の雪倉~朝日岳を歩く。
夜明け前の薄暗いなか白馬 岳へ登り返す。山頂に着いたが未だ陽は上がっていない。
山頂にいる人は御来光を待つのであろう。我々の目的は「お花」である。
三国境から道を分けた頃には空は明るくなって、いろんな種類の「お花」が歓迎してくれていた。
蓮華温泉に下る鉱山道への分岐の手前で朝食を摂った。
鉢ヶ岳を巻いている道も「お花畑」で あったが、避難小屋に下る坂で黒い岩に出会った。多分、かんらん岩であろう、水と反応し蛇 紋岩化した岩もみられた。
避難小屋で一休みし雪倉岳を目指す。
雪倉岳の山頂付近も一面の「お花畑」であった。少し風が強く、山頂の岩の風下に腰を下ろし、 眺望を楽しんだ。
雪倉岳からの下りにも、かんらん岩が多く、少しガレた場所もあった。ここま で水場に出会っていない。ごく小さな沢も枯れていた。鞍部の先に一筋の沢水を見つけた時は嬉 しかった。水も美味しかった。
更に進むとやがて小松ヶ原の湿原に出た。ここも「お花畑」である。なんとミズバショウが咲 いているではないか。点在する針葉樹、広々とした野原に加え、可憐な花たち、心が落ち着く爽 やかな景観であった。
登り返して水平道との分岐に出た。水平道は雪が多く通行止めとの標識、がっかりし、ここで 一休みした。
朝日小屋に行くには朝日岳を登るしかない。急坂が待ちかまえていた。しかも樹林帯で風が通らない。途中で昼食を樹の下で摂った。幾つものパーティに道を譲り進んだ。
山頂に は多くの人がいた。小屋へ降りる下り坂の途中、二人から「先に行って」と言われ一人先を進む。 少しガスがかかった先に朝日小屋があった。
☆コースタイム
白馬山荘(4:10)~白馬岳(4:30)~鉢の鞍部(朝食5:30-50)~雪倉避難小屋(6:50-7:10)~ 雪倉岳(7:50-8:05)~ツバメ平(9:45-50)~
水平道分岐(10:50-11:10)~樹林帯(昼食12:00-15) ~朝日岳(12:45-13:05)~
朝日小屋(13:45)
7月29日(日)晴れ
-高橋 記-
夜明け前、多くの登山者が次々と小屋を離れていく。
予約しなかった登山者は別小屋の階段ベ ッドに入れられていたようである。それらの登山者を含めて100 人以上は泊まっていたようで ある。
我々は一人で一つの蒲団、山小屋にしては待遇が良かった。
薄暗い道を多くの登山者が登 っていく。山頂についたのは5時過ぎ、日の出を迎えているはずだが山頂は薄くガスがかかり太 陽は見えなかった。
すぐに雪倉岳への分岐に出た。雪倉岳へ進む登山者もいるが、多くは我々と同じ蓮華温泉へ下 るようである。道の先に、それら登山者が点々と見え隠れしている。
我々は後ろのほうに近いに違いない。
五輪の森の途中で二人から「私たちは調子が良くないので」先に行くように言われ、 道もしっかりしており、これだけ登山者の列が途絶えることなく続いているのだから、お言葉に 甘え分かれて行くことにした。
分かれて直ぐに五輪高原に出た。ここも「お花畑」であった。二人はここで「お花」を楽しむだろうと思った。
急坂を下ると鉄橋に出た。私の地図には「鉄橋流失」と記載されているが再建 されたのだろう。さらに下ると再び鉄橋に出会った。ここからは蓮華温泉も近いと思ったが、温 泉までは300mも登り返すそうである。
ふうふう、息を切らし、坂を登ると湿原に出た。兵馬の 平の標識があった。
兵馬の平を過ぎると再び登り道、アヤメ平を過ぎて林道に出て、やっと一息、林道を歩くと蓮 華温泉の小屋が目に飛び込んできた。
☆コースタイム
朝日小屋(4:10)~朝日岳(朝食5:05-25)~青ザク(7:25-35)~鉄橋(8:55-9:00)~第二鉄 橋(9:40-45)~兵馬平(10:15-25)~蓮華温泉(11:10 遅組13:00)
☆費用
JR 立川~白馬 乗車券4,620 円 特急指定席券2,810 円 バス 白馬~栂池高原 540 円 栂池ゴンドラ&栂池ロープウェイ 1,720 円 白馬大池山荘 一泊2食 9,000 円
白馬山荘 素泊まり 6,300 円 レストランスカイプラザ白馬 2,180 円
朝日小屋 一泊夕食 8,000 円 バス 蓮華温泉~平岩駅 1,490 円
JR 平岩~大宮 乗車券5,600 円 特急指定席券4,660 円
《 乗鞍岳から丸黒山山行報告 》
平成24年8月第3例会報告
8月18(土)、19日(日)
参加者 大田(リーダー)、高橋、清水、梅澤、木村、牛丸 6名
(記 大田)
8月18日(土)晴れ時々にわか雨
(1 日目)
畳平~肩の小屋
乗鞍岳は標高が3026mの高山ではあるが、2702mの畳平までバスで乗り入れることができ、深田100名山では最も手軽に登れる山の一つである。
今回は東京から4名、名古屋から2名の参加である。東京発の3名はバスの延着を考慮し、前日に夜行バスで松本に出て、松本から平湯温泉にバスを乗り継いで来たとのこと。
彼らはバスが早く着いたので、平湯で温泉に入り、我々より一足先に畳平に向かった。
平湯温泉のバス停留所前で新宿からの直通バスで到着した高橋さんと合流し、3人で畳平 行きのシャトルバスに乗った。バスの乗客はそれほど多くはなかったが、登山スタイルの人、 観光客等さまざまであった。
1時間ほどで畳平に到着した。バスに乗っている間、かなり激しいにわか雨が降っていたが、我々がバスを降りる頃には 止んでおり、幸運であった。
道にはガスがかかり、雨の懸念もあったため、近道を30分ほ ど歩き、途中で合流した先発組みとともに14時半頃、肩の小屋に到着した。
この日の宿泊者は10数人と少なかった。夕食までの時間をは食堂でコーヒーを飲んだり、風呂に入ったりして、のんびり過ごすことができた。
8月19日(日)晴れ時々曇り、一時にわか雨
(2 日目)
肩の小屋~剣ヶ峰~千町尾根~丸黒山~国立青少年交流の家
剣ヶ峰からの下山口が分かりにくいことや、歩行時間が長いこともあり、朝の出発時間は 4時とした。出発前に、弁当にしてもらった朝食を部屋で食べ、まだ暗いうちに小屋を出発 した。
頂上までの道は、ザレているものの、両側にロープが張りめぐらされており、安全は確保 されていた。
剣が峰に着くと既に数名の人が日の出を待ってカメラを構えていた。ここでご来光を拝み、記念写真を撮ってから下山の途についた。
千町尾根への下山道は分かりにくい とのことだったので慎重に探した。頂上から10mほど下ったところにあったロープ際の1 本の棒くいの下の石に赤い小さなマークが付いており、さらに下の方には石に小さな矢印も あったので、ここが下山口であることが分かった。
道は頂上直下をトラバースしながら正面の大日岳の方に続いていた、一部は両側にロープ が張っており、分かりやすくなっており、コマクサの群落がピンクの花を咲かせていた。
肩 の小屋から頂上までは花は殆どなかったので、写真を撮りながら下山を開始した。
やがて大きな巨石のごろごろしたところを、赤いペンキで書かれた矢印を探しながら下っ て行った。中洞権現らしいところで、道を失いかけたが、上に回り込んだところに千町尾根 への道を見つけてホッとした。
この辺りから這い松地帯の厳しい藪こぎが始まり、ずいぶん 難儀をした。
やがて樹林帯に入り、その先に湿原が現れ、そこに奥千町避難小屋が建っていた。
小屋の 中で小休止したが、よく掃除がされており、とても清潔であった。
避難小屋を過ぎて暫く歩 くとまた樹林帯に入った。ここでこのコースを登ってくる1 名の青年と出会った。
前日の雨 のせいか、足元に小さな水たまりが、多くあり、刈り払いなど手入れもされていないようで 足元がよく見えず、滑りやすく、何度か転んでしまった。
だいぶ長く下ったところで丸黒山への急登が始まった。思っていたよりも長い登りで大汗 をかき、登りきったところが小広くなっており、そこが頂上だった。
晴れていれば頂上から 加賀の白山が見えるようであったが、あいにく降りだしたにわか雨で眺望は得られなかった。
頂上で昼食休憩をとなったが、既に数名の登山者が先着しており、我々が、乗鞍岳から下 山してきたと言うと、皆さん驚いていた。
乗鞍岳からのコースは長いため、最近はこのコー スを歩く人が少なくなっているとのこと。
丸黒山の頂上から、タクシー会社に電話をして登山口のある乗鞍青少年交流の家まで15時に迎えに来るよう予約をした。
下山路はよく歩かれているようで道も広く、手入れもされており分かりやすかった。
乗鞍青少年交流の家から丸黒山まではオリエンテーリングのコースになっているようで、途中の木々には60番から1番までの番号が書かれた標識が付けられていた。
しかしながら思った よりも時間がかかり、タクシーをだいぶ待たせるようになるので、新道と旧道分岐にある枯松平休憩舎から先は先発隊と本隊の2班に分けて下山した。
結局本隊が乗鞍青少年交流の家に着いたのは15時半であった。
下山路はロングコースで 藪こぎも長く疲れたが、それなりに充実感のある山旅であった。 コースタイム
(8月18日)
畳平(13:50)肩の小屋(14:30)
(8月19日)
肩の小屋(4:05)剣ヶ峰(5:00~15)千町尾根で朝食休憩(6:00~15)中洞権現(7:30)
奥千町 避難小屋(9:00~10)丸黒山(12:08~28)松枯平休憩舎(13:30~35)
乗鞍青少年交流の家 (15:30)
費用
(バス代金については各自により異なるので計画書ベースを記載)
濃飛バス 新宿~平湯温泉 5,700 円 平湯温泉~畳平 1,380 円
高山BC~新宿 6,500 円
ジャンボタクシー 乗鞍青少年交流の家~高山BC 10,200 円(1台)
宿泊代 肩の小屋 8,500 円 以上
お知らせ
1. 8月第一例会・針ノ木岳、第二例会・西沢渓谷、第三例会・白根三山は山行中止 になりました。
2. 役員会・総会のお知らせ
日時 9月30日(日)13時~17時
場所 豊島区勤労福祉会館
議題 ① 山行計画案作成(来年1月~6月)
② 山での歩き方(仮題)
③ その他
役員会・総会終了後、会食を計画しますので、多数の方々のご参加をお願いいたします。
当初計画では夜行バスで栂池高原に入る予定でしたが、二人は「あずさ号」、私は「あさま号」 から、同時刻に着く昼行バスで行き、ゴンドラ駅で合流しました。
ゴンドラとロープウェイを乗 り継いで栂池自然園入口に着き、山行計画書を投函した後、歩き出しました。
出発点の標高は約1900m、それにしては暑い。
樹林帯の中を行くので風を受けないので吹き 出した汗が冷えることがない。
拭っても拭っても汗が額から滴り落ちる。
途中で昼食を摂り更に進むと、眼前に湿原の広がる所に出た。 天狗原である。
少し風を感じるが、今度は日射しを浴び て暑い。
今日はコースも短く、のんびり歩く。やがて岩塊の広がる乗鞍岳に着いた。
ここは風も通り、 日射しは薄雲に遮られ、心地良かった。ここから白馬大池に下った。
山荘の前は多くの人でごっ た返していた。色とりどりのテントが並んでいた。
中には若い外人の娘さんもいた。小さな声で 「ハロー」と声を掛けてみた。
☆コースタイム
自然園入口(12:50)~水場(昼食14:00-15)~天狗原(14:35)~乗鞍岳(15:10)~
白馬大池 山荘(16:30)
7月27日(金)晴れ
-高橋 記-
今日もコースは短い。山荘で朝食をいただき、雲一つない青空の下、雷鳥坂を歩き始めた。直 ぐに高山植物の花が出迎えてくれた。
展望の良い船越の頭から、白馬岳・鑓ヶ岳だろうか、幾つ も鋭いピークが望まれた。
それらのピークは、いずれも白いレースのスカートを拡げたように幾筋もの雪渓を抱えていた。
展望を楽しみながら、ごつごつした岩塊の斜面を登り詰めると小蓮華山に出た。
白馬岳が大き く感じられた。風はさほど強くない、この地にしては穏やかと言ってもよいだろう。
昨日に比べ て涼しく、非常に歩きやすい。
やがて三国境に出た。明日あるく雪倉岳への道を確認して、のんびりと休むことにした。
今山行はリーダーであるが最後尾を歩いている。
三国境から白馬岳への登り坂の途中で表面のツヤツヤした茶色に輝く大きな転石を見つけた。多分、蛇紋岩であろう。
かっては白馬岳のさらに上に、この蛇紋岩を含む地層があったに違いない。村営山荘下で見たこともあるが最近は見られなくなったと聞いていたので、感慨もひとしおであった。
のんびり歩いたが白馬岳に着いたのは10 時前、白馬大雪渓を見下ろすと小さな黒点が続いている。まるでアリの行列のような登山者の列であった。
白馬山荘に降りても10 時を少し回っている程度、こんな早い時間にチェックイン出来るかなと不安だったがすんなり受付をしてくれ、泊まる部屋と寝る位置を教えてもらった。
後から若い夫婦(聞くと40 代だという)が入って来 て、私が清水岳に行くと話すと一緒に行きたいと言う。op(若夫婦を従えて清水岳まで往復した。今年は残雪が例年より多いようであった。幾つも 雪渓を横断した。着いた清水平は雪原が広がっていたが、ハクサンコザクラをはじめとして高山 植物の花が咲き誇っていた。)
☆コースタイム
白馬大池山荘(5:35)~小蓮華山(7:30)~三国境(8:30-50)~白馬岳(9:45-55)~白馬山荘 (10:10) op 白馬山荘(11:00)~清水岳(昼食13:10-30)~白馬山荘(15:50) 7月28日(土)晴れ
-高橋 記-
さあ今日は、本計画のメインイベント、花の雪倉~朝日岳を歩く。
夜明け前の薄暗いなか白馬 岳へ登り返す。山頂に着いたが未だ陽は上がっていない。
山頂にいる人は御来光を待つのであろう。我々の目的は「お花」である。
三国境から道を分けた頃には空は明るくなって、いろんな種類の「お花」が歓迎してくれていた。
蓮華温泉に下る鉱山道への分岐の手前で朝食を摂った。
鉢ヶ岳を巻いている道も「お花畑」で あったが、避難小屋に下る坂で黒い岩に出会った。多分、かんらん岩であろう、水と反応し蛇 紋岩化した岩もみられた。
避難小屋で一休みし雪倉岳を目指す。
雪倉岳の山頂付近も一面の「お花畑」であった。少し風が強く、山頂の岩の風下に腰を下ろし、 眺望を楽しんだ。
雪倉岳からの下りにも、かんらん岩が多く、少しガレた場所もあった。ここま で水場に出会っていない。ごく小さな沢も枯れていた。鞍部の先に一筋の沢水を見つけた時は嬉 しかった。水も美味しかった。
更に進むとやがて小松ヶ原の湿原に出た。ここも「お花畑」である。なんとミズバショウが咲 いているではないか。点在する針葉樹、広々とした野原に加え、可憐な花たち、心が落ち着く爽 やかな景観であった。
登り返して水平道との分岐に出た。水平道は雪が多く通行止めとの標識、がっかりし、ここで 一休みした。
朝日小屋に行くには朝日岳を登るしかない。急坂が待ちかまえていた。しかも樹林帯で風が通らない。途中で昼食を樹の下で摂った。幾つものパーティに道を譲り進んだ。
山頂に は多くの人がいた。小屋へ降りる下り坂の途中、二人から「先に行って」と言われ一人先を進む。 少しガスがかかった先に朝日小屋があった。
☆コースタイム
白馬山荘(4:10)~白馬岳(4:30)~鉢の鞍部(朝食5:30-50)~雪倉避難小屋(6:50-7:10)~ 雪倉岳(7:50-8:05)~ツバメ平(9:45-50)~
水平道分岐(10:50-11:10)~樹林帯(昼食12:00-15) ~朝日岳(12:45-13:05)~
朝日小屋(13:45)
7月29日(日)晴れ
-高橋 記-
夜明け前、多くの登山者が次々と小屋を離れていく。
予約しなかった登山者は別小屋の階段ベ ッドに入れられていたようである。それらの登山者を含めて100 人以上は泊まっていたようで ある。
我々は一人で一つの蒲団、山小屋にしては待遇が良かった。
薄暗い道を多くの登山者が登 っていく。山頂についたのは5時過ぎ、日の出を迎えているはずだが山頂は薄くガスがかかり太 陽は見えなかった。
すぐに雪倉岳への分岐に出た。雪倉岳へ進む登山者もいるが、多くは我々と同じ蓮華温泉へ下 るようである。道の先に、それら登山者が点々と見え隠れしている。
我々は後ろのほうに近いに違いない。
五輪の森の途中で二人から「私たちは調子が良くないので」先に行くように言われ、 道もしっかりしており、これだけ登山者の列が途絶えることなく続いているのだから、お言葉に 甘え分かれて行くことにした。
分かれて直ぐに五輪高原に出た。ここも「お花畑」であった。二人はここで「お花」を楽しむだろうと思った。
急坂を下ると鉄橋に出た。私の地図には「鉄橋流失」と記載されているが再建 されたのだろう。さらに下ると再び鉄橋に出会った。ここからは蓮華温泉も近いと思ったが、温 泉までは300mも登り返すそうである。
ふうふう、息を切らし、坂を登ると湿原に出た。兵馬の 平の標識があった。
兵馬の平を過ぎると再び登り道、アヤメ平を過ぎて林道に出て、やっと一息、林道を歩くと蓮 華温泉の小屋が目に飛び込んできた。
☆コースタイム
朝日小屋(4:10)~朝日岳(朝食5:05-25)~青ザク(7:25-35)~鉄橋(8:55-9:00)~第二鉄 橋(9:40-45)~兵馬平(10:15-25)~蓮華温泉(11:10 遅組13:00)
☆費用
JR 立川~白馬 乗車券4,620 円 特急指定席券2,810 円 バス 白馬~栂池高原 540 円 栂池ゴンドラ&栂池ロープウェイ 1,720 円 白馬大池山荘 一泊2食 9,000 円
白馬山荘 素泊まり 6,300 円 レストランスカイプラザ白馬 2,180 円
朝日小屋 一泊夕食 8,000 円 バス 蓮華温泉~平岩駅 1,490 円
JR 平岩~大宮 乗車券5,600 円 特急指定席券4,660 円
《 乗鞍岳から丸黒山山行報告 》
平成24年8月第3例会報告
8月18(土)、19日(日)
参加者 大田(リーダー)、高橋、清水、梅澤、木村、牛丸 6名
(記 大田)
8月18日(土)晴れ時々にわか雨
(1 日目)
畳平~肩の小屋
乗鞍岳は標高が3026mの高山ではあるが、2702mの畳平までバスで乗り入れることができ、深田100名山では最も手軽に登れる山の一つである。
今回は東京から4名、名古屋から2名の参加である。東京発の3名はバスの延着を考慮し、前日に夜行バスで松本に出て、松本から平湯温泉にバスを乗り継いで来たとのこと。
彼らはバスが早く着いたので、平湯で温泉に入り、我々より一足先に畳平に向かった。
平湯温泉のバス停留所前で新宿からの直通バスで到着した高橋さんと合流し、3人で畳平 行きのシャトルバスに乗った。バスの乗客はそれほど多くはなかったが、登山スタイルの人、 観光客等さまざまであった。
1時間ほどで畳平に到着した。バスに乗っている間、かなり激しいにわか雨が降っていたが、我々がバスを降りる頃には 止んでおり、幸運であった。
道にはガスがかかり、雨の懸念もあったため、近道を30分ほ ど歩き、途中で合流した先発組みとともに14時半頃、肩の小屋に到着した。
この日の宿泊者は10数人と少なかった。夕食までの時間をは食堂でコーヒーを飲んだり、風呂に入ったりして、のんびり過ごすことができた。
8月19日(日)晴れ時々曇り、一時にわか雨
(2 日目)
肩の小屋~剣ヶ峰~千町尾根~丸黒山~国立青少年交流の家
剣ヶ峰からの下山口が分かりにくいことや、歩行時間が長いこともあり、朝の出発時間は 4時とした。出発前に、弁当にしてもらった朝食を部屋で食べ、まだ暗いうちに小屋を出発 した。
頂上までの道は、ザレているものの、両側にロープが張りめぐらされており、安全は確保 されていた。
剣が峰に着くと既に数名の人が日の出を待ってカメラを構えていた。ここでご来光を拝み、記念写真を撮ってから下山の途についた。
千町尾根への下山道は分かりにくい とのことだったので慎重に探した。頂上から10mほど下ったところにあったロープ際の1 本の棒くいの下の石に赤い小さなマークが付いており、さらに下の方には石に小さな矢印も あったので、ここが下山口であることが分かった。
道は頂上直下をトラバースしながら正面の大日岳の方に続いていた、一部は両側にロープ が張っており、分かりやすくなっており、コマクサの群落がピンクの花を咲かせていた。
肩 の小屋から頂上までは花は殆どなかったので、写真を撮りながら下山を開始した。
やがて大きな巨石のごろごろしたところを、赤いペンキで書かれた矢印を探しながら下っ て行った。中洞権現らしいところで、道を失いかけたが、上に回り込んだところに千町尾根 への道を見つけてホッとした。
この辺りから這い松地帯の厳しい藪こぎが始まり、ずいぶん 難儀をした。
やがて樹林帯に入り、その先に湿原が現れ、そこに奥千町避難小屋が建っていた。
小屋の 中で小休止したが、よく掃除がされており、とても清潔であった。
避難小屋を過ぎて暫く歩 くとまた樹林帯に入った。ここでこのコースを登ってくる1 名の青年と出会った。
前日の雨 のせいか、足元に小さな水たまりが、多くあり、刈り払いなど手入れもされていないようで 足元がよく見えず、滑りやすく、何度か転んでしまった。
だいぶ長く下ったところで丸黒山への急登が始まった。思っていたよりも長い登りで大汗 をかき、登りきったところが小広くなっており、そこが頂上だった。
晴れていれば頂上から 加賀の白山が見えるようであったが、あいにく降りだしたにわか雨で眺望は得られなかった。
頂上で昼食休憩をとなったが、既に数名の登山者が先着しており、我々が、乗鞍岳から下 山してきたと言うと、皆さん驚いていた。
乗鞍岳からのコースは長いため、最近はこのコー スを歩く人が少なくなっているとのこと。
丸黒山の頂上から、タクシー会社に電話をして登山口のある乗鞍青少年交流の家まで15時に迎えに来るよう予約をした。
下山路はよく歩かれているようで道も広く、手入れもされており分かりやすかった。
乗鞍青少年交流の家から丸黒山まではオリエンテーリングのコースになっているようで、途中の木々には60番から1番までの番号が書かれた標識が付けられていた。
しかしながら思った よりも時間がかかり、タクシーをだいぶ待たせるようになるので、新道と旧道分岐にある枯松平休憩舎から先は先発隊と本隊の2班に分けて下山した。
結局本隊が乗鞍青少年交流の家に着いたのは15時半であった。
下山路はロングコースで 藪こぎも長く疲れたが、それなりに充実感のある山旅であった。 コースタイム
(8月18日)
畳平(13:50)肩の小屋(14:30)
(8月19日)
肩の小屋(4:05)剣ヶ峰(5:00~15)千町尾根で朝食休憩(6:00~15)中洞権現(7:30)
奥千町 避難小屋(9:00~10)丸黒山(12:08~28)松枯平休憩舎(13:30~35)
乗鞍青少年交流の家 (15:30)
費用
(バス代金については各自により異なるので計画書ベースを記載)
濃飛バス 新宿~平湯温泉 5,700 円 平湯温泉~畳平 1,380 円
高山BC~新宿 6,500 円
ジャンボタクシー 乗鞍青少年交流の家~高山BC 10,200 円(1台)
宿泊代 肩の小屋 8,500 円 以上
お知らせ
1. 8月第一例会・針ノ木岳、第二例会・西沢渓谷、第三例会・白根三山は山行中止 になりました。
2. 役員会・総会のお知らせ
日時 9月30日(日)13時~17時
場所 豊島区勤労福祉会館
議題 ① 山行計画案作成(来年1月~6月)
② 山での歩き方(仮題)
③ その他
役員会・総会終了後、会食を計画しますので、多数の方々のご参加をお願いいたします。