山 旅
H.29.7
5月第四例会
5月27日(土)~30日(火)
参加者 牛丸(L)、大田、吉田(博)、原田、鈴木(陽)、池田、木村 計7名
【1日目】晴れ
―牛丸 記―
近鉄奈良駅に早朝、順調に集合。電車を乗り継ぎ、大和上市で下車。そこからコミュニティバス約2時間、南紀州の山間を揺られて、登山口「前鬼口」に予定通り到着。女性4名、男性3名の計7名グループは、ここからいよいよ歩行開始10時40分。帰路までの向こう4日間の週間天気予報「晴れ」という、嬉しい情報のもとに、みんな、それぞれなりにルンルン気分でのスタートが切れたと思う。
今日の宿までは、舗装林道をすがすがしい新緑の景色、きれいな谷川を眺めながら、またおいしい空気を吸いながら、歩行した。正午過ぎ、名瀑100選「不動七重滝」分岐着。ここから谷川沿いに吊り橋、梯子、階段ありの山道約40分歩き、ようやく展望台に到着。滝壺が2段階になった雄大な滝の流れを観ながら、昼食とする。流した汗も癒された。
13時20分、元来た道を戻り、分岐で一休憩。再び舗装林道を歩き始めたのが14時。しばらく行くと、林道から、滝を遠景で観られる展望所あり。先程間近で眺めた滝を遠景で観るのもなかなか素晴らしい。15時前に「車止めゲート」着。一般車はここまでらしい。ここから更に30分余り歩いて、いよいよ今日の宿、山伏達の宿坊ともなっている「前鬼小仲坊」に着いた。15時30分、歩き始めてから休憩含めて5時間弱掛けての夕方は早めの到着だった。
修行の方々が泊まるだけあって、離れのきちんとしたたたずまいの大きい広間をあてがわれた。我々グループを含めて結局20名以上がここで泊まった。一人のスペースには余裕があり、ゆったりできた。お風呂もあり、汗を流し18時からの夕食までのんびりすることができた。夕食は、山菜料理中心のお膳に盛ったもので、宿坊のご夫婦二人だけで、山伏グループを含んだ大勢の食事を用意するという、大変忙しい中での、この料理。おいしかった。ご主人は、千年以上前から代々続いてきた子孫とのこと。実直そうで好感の持てる方だった。翌朝早い出発したい旨告げると、我々だけに早朝4時半の朝食を快く引き受けてくれた。そういうことで夜8時前後には、多分みんな疲れも手伝って気持ち良く眠りにつけたことと思う。
【2日目】晴れ
―大田 記―
この日は、歩行時間が長いため、朝4時半に朝食を食べ、5時には宿の小仲坊を出発した。西に向かって石の階段を上っていくとブナやヒメシャラの大木の中を歩くようになる。アカショウビン、アオバト等の鳴き声やキツツキの木をつつく音も聞こえ、気持ちよく登れる。やがて二つ岩が右に見えて来、ここ休憩した。この辺りでシャクナゲがピンクの花を咲かせていた。ここから太古の辻まではきつい登りだった。続いて深仙の宿を経て登っていくと釈迦ヶ岳(日本二百名山)の大きな山容が見えて来た。この辺りからオオミネコザクラのピンクの可憐な花を見かけるようになった。やがて人の声が聞こえてきて、釈迦如来の大きな像の立つ釈迦ヶ岳山頂に到着した。頂上にいた人に聞いてみると西側にある旭口から登ってきたとのことであった。我々と同じコースの人たちはいなかったようだ。我々は、さらに北へと足を延ばし、孔雀岳まで歩き、そこで昼食休憩とした。宿で受け取った昼食弁当が大きさの割に重いので中を開けると、白飯がぎっしりと詰まり、昆布の佃煮、梅干し等でおにぎりにはなっておらず、とても食べにくかった。時折、ロープや鎖も出て来るが、それほど歩きにくいほどではなかったが、1箇所、本道を外したことがあった。ただし、途中で道が無くなり、結局はもとに戻って本道を歩くことになった。
八経ヶ岳までの道のりは、結構アップダウンが多く、コースタイムよりはだいぶ遅れて頂上に着いた。頂上には弥山にテントを張っているという若者が先着しており、集合写真を撮ってもらった。歩き始めて12時間、ちょうど17時に本日の宿、弥山小屋に全員無事に到着した。小屋で宿泊の手続きを済ますと、夕食の準備ができているとのことで、早速夕食にありついた。北アルプスや八ヶ岳の山小屋と違い、競争相手の少ない山小屋には共通のことであるが、誠に質素な夕食であった。
【3日目】晴れ
―吉田 記―
今日も晴れ。計画では大普賢岳を行く予定だったが、昨日の歩きを考え七曜岳から無双洞経由で和佐又山ヒュッテに変更する。
弥山小屋からしばらく聖宝八丁という急坂を下る。ブナの原生林とシロヤシオの古木が続く。結構な咲き具合と思うが、地元の人に言わせると今年は裏作だそうだ。トンネル西口からの道が合流する奥駈道出合、一ノ垰(いちのたわ)を過ぎクサタチバナ、ヤマシャクヤク、ヒメレンゲの群生やどこまでも続くバイケイソウの海に歓声をあげながら立派な行者還避難小屋に到着。ここからツクシシャクナゲやオオミネコザクラも散見する。
今日は昨日の徹を踏まないよう最初からペースが早い。ついて行くのに精一杯で写真をとる余裕も辺りをゆっくり見る暇もない。無双洞への道標を確認して七曜岳の岩上で昼食。ホラ貝を手に山伏衣装のガイドに連れられ大普賢岳を越えてきた一般の行者が上がってきた。トンネル西口まで行くそうだ。狭い山頂を彼らにゆずり我々は無双洞への滑りやすい九十九折れの道を行く。谷底まで下り対岸へ渡る。足下の悪いトラバースが続く。長い鎖場とその上のざれた斜面を必死に登る。時折風があって助かる。看板に書いてある和佐又山ヒュッテまでの時間がいくら歩いても変わらない。ようやく大普賢岳からの道と合う。あと0.7km。すぐに開けた場所に出スキー場の斜面を下るとヒュッテがあった。風呂もあり、食事もよし。
今回の長丁場行く前から歩き通せるか心配だったが何とか歩き通せた。リーダーと皆さんのおかげ。感謝。感謝。
☆コースタイム
【2日目】
小仲坊5:00~6:08二つ岩6:20~7:09太古の辻7:19~7:50深仙の宿7:55~8:48釈迦ヶ岳9:10~10:50孔雀岳11:20~13:40楊枝の森13:50~16:18八経ヶ岳16:30~弥山小屋17:00
【3日目】弥山小屋6:30~7:10聖宝ノ宿跡7:15~弁天ノ森7:40~7:59奥駈道出合8:08~一の垰 8:28~9:43行者還避難小屋9:55~分岐10:45~11:18七曜岳11:40~無双分岐12:12~13:29無双洞13:36~13:46鎖場上13:55~普賢岳分岐15:12~和佐又山ヒュッテまで0.7km 15:45~和佐又山ヒュッテ16:10
☆費 用 近鉄奈良→大和上市 1,750円 大和上市→前鬼口 2,150円
和佐又口→大和上市 1,480円 大和上市→京都 1,230円
前鬼小仲坊(1泊2食)8,000円 弁当500円
弥山小屋(1泊2食) 8,000円 弁当1,000円
和佐又山ヒュッテ(1泊2食)7,560円
≪ 上信越 白砂山 ≫
6月第一例会
6月3日(土)~4日(日)
参加者 板橋(L)、高柳、大平、石栗、相川
計5名
【1日目】晴れ
―板橋 記―
4時10分ペンション着。標高1100m、気温15度でとても涼しい。宿の主人に草津温泉の中心部・湯畑(何本もの木の樋に温泉を流し、硫黄を採集する装置。草津温泉のシンボル)まで連れて行ってもらう。Iさんの案内で地蔵の湯(無料)へ。1回目は飛び上がるほど熱かったが、2回目は普通には入れた。
【2日目】小雨、強風
―板橋 記―
5時レンタカーで宿発。5時40分、野反湖登山口。気温5度、小雨で風もある。稜線では風雨が強まることが予想され登山を中止して、草津温泉・大滝の湯に入り、帰宅した。
今年は残雪が多く、湖畔にもまだ雪が残っていた。中之条町六合(くに)支所の話によると登山道には部分的に雪が残っているとのことだった。「てんきとくらす」の登山指数はCで、登山不適が予想されたが、中之条町の空も黒雲・白雲・青空が入り乱れ、上空に寒気が流れ込んでいるものと思われた。
☆費 用 東京-長野原草津口(3,020円+特2,470円)x2
ペンションベルグラント9,000円
(レンタカー10,368円 ガソリン1,379円 運転手当2,000円)/5
大滝の湯900円
≪ 越後 七ツ小屋山~大源太山 ≫
6月第二例会
6月10日(土)~11日(日)
参加者 木村(L)、板橋、大平、中原、石栗、相川、久保田 計7名
【1日目】雨
―木村 記―
越後湯沢駅のトヨタレンタカーに集合、塩沢のスーパーで夕食と朝食の材料を買い出しして、巻機山登山口近くの威守松小屋に向かった。ホットプレートの焼肉と女性陣が調理してくれたすき焼きがおいしかった。昨年10月にこの山小屋に電気が通じたので、電気釜でご飯も炊けて、部屋も明るくてより快適になった。夜半には雨も上がり、1年で最も小さな満月が出た。
【2日目】晴れ
―久保田 記―
早朝にもかかわらず駐車場は、すでに何台か停まっていた。昨夜の雨が嘘のように、朝から晴天だ。旭原の林道終点から、のぼり始める。杉林の平坦な道を進み、しだいにぬかるんだ急斜面となる。昨夜の雨で増水した川をロープを頼りに渡渉する。
分岐からは、反時計周りに進む。沢の残雪を横目に登って行くと、両脇には美しいシラネアオイの群生が、目を楽しませてくれた。九十九折りの道を登って行くと、いたるところにイワウチワ、イワカガミ、ショウジョウバカマが、咲いていた。
笹原の稜線に出ると、ここからは、心地よい風にあたりながら、イワカガミ、シラネアオイ、ムラサキヤシオ、タムシバ、シャクナゲを、見ての稜線歩きだ。
緩やかなアップダウンを繰り返す。シシゴヤの頭を過ぎ蓬峠の分岐あたりからは、今日目指す七ツ小屋山や、上越のマッターホルンと称される大源太山がかっこよく見えてくる。まだ残雪がいたるところにある。小さな湿原には、池塘も。
七ツ小屋山は、今回の最高地点1674.7m。眺めは360度の絶景だ。谷川岳、万太郎山、苗場山、遠方には、火打山、妙高山まで見渡せた。南東には赤城山、東に巻機山、北には越後湯沢の街や大源太湖が見えた。昼食をとり、いよいよ核心部の鎖場へ。
ロープが切れていて三点確保で慎重に登る。最後のしっかりした鎖を、登ると大源太山1588mの頂上だ。ここからは、ロープの張られた急な斜面を、ひたすら下る。カタクリや白いイワカガミが咲いていた。下りきるとアルミの変形して今にも壊れそうな梯子を降り、北沢の渡渉地点に出た。苔むした沢の水は、とてもおいしく乾いたのどを潤してくれた。ロープをつたい、飛び石を慎重に渡る。分岐地点から朝、渡った沢を渡渉。林の中を戻り登山口に下山。晴天の中、可憐な花々を見ながらスリリングな渡渉、鎖場、稜線歩きと、盛りだくさんの楽しい1泊2日の山旅だった。
☆コースタイム
旭原登山口5:35~謙信ゆかりの道分岐5:55~8:25シシゴヤの頭8:35~9:23蓬峠分岐9:30~10:10七ツ小屋山10:35~11:55大源太山12:05~13:55渡渉点14:05~謙信ゆかりの道分岐14:20~旭原登山口14:35
☆費 用
電車代 東京⇔越後湯沢 6,150円×2 宿泊料1,000円
レンタカー・食費等 一人3,000円
≪ 栃木 太平山~晃石山 ≫
6月第三例会
6月17日(土)晴れ
参加者 中原(L)、吉田(博)、白井、土方、木村、小渕、板橋、宮崎、大平、相川 計10名
―中原 記―
快晴の中、緑の実をつけたぶどう畑が広がる舗装道路を客人(まろうど)神社まで歩く。強い日差しに今日一日の行程を心配したが、客人神社からコースに入ると、ほどよい風と木々に遮られ、思っていたほど暑さは感じられなかった。
林道を横切り、紫陽花見物の観光客で賑わう謙信平に着いた。謙信平から関東平野の展望を見た後、謙信平から脇道で大平山神社本殿に向かうこともできるが、今日は、いったん由緒ある随神門まで車道を下り、あじさい坂の最後の階段を登り大平山神社本殿に向かうことにする。直登ともいえる階段の脇にはちらほら紫陽花が咲いているが、今日一番の登りと暑さに紫陽花がなかなか目に入らない。一汗かいて、本殿でお参りする。
大平山神社からは本格的なハイキングコースとなる。奥宮、富士浅間神社を経て、ザレた急坂を慎重に下り、ベンチのあるぐみの木峠へ。周辺も杉などの植林帯から自然林へと移り、季節が違えば、山ツツジが咲く気持ちのよい尾根道になる。コースタイムに余裕があるので、ペース配分にあまり気を使わず、展望の良いところで水分補給の休憩を入れ、駒形石で休んでいると、目の前に突然ハングライダーがゆらりと現れる。この先、ハングライダーのスタート地点があり、そこでも立ち止まり、ついついスタートの様子に見とれてしまう。
晃石山で昼食とする。初冬から春にかけては北側に日光連山などが見える山頂ではあるが、この時期は霞んで遠望が利かないのは残念だった。晃石山からは桜峠に向けて下る。峠の手前には丸太状の階段があり慎重に下る。ベンチ、東屋のある桜峠で最後の展望を楽しんで、あとは清水寺(せいすいじ)に下る。清水寺から大中寺へは遊歩道を利用する。木々に遮られているとはいえ、やはり、下界の暑さを感じる。大中寺の分岐にて解散とする。
今回、梅雨空でも楽しめる紫陽花鑑賞とハイキングコースを組み合わせましたが、紫陽花を鑑賞するには、お天気が良すぎて、暑さの中、参加された方々は本当にお疲れ様でした。
このコースは、3月には桜、4,5月にはツツジ、秋には紅葉、初冬には遠望といろいろ組み合わせによって楽しめます。是非また季節をかえて訪れてみてください。
☆コースタイム
新大平下駅9:05~客人神社9:30~謙信平10:05~大平山神社10:20~駒形石11:15~11:40晃石山 (昼食) 12:10~桜峠12:35~清水寺13:00~大中寺分岐13:30 解散 (大中寺分岐~新大平下40分)
☆費用
電車代 浅草~新大平下(東武鉄道) 片道 970円
★役員会が9月18日(月)13時30分から開催に変更になりました。
会場はIKE・Biz としま産業振興プラザ(旧豊島区勤労福祉会館)です。